【名言】映画『耳をすませば』キュンとするセリフから人生のアドバイスまで人気シーンとともにふりかえる
1995年7月15日に公開された、スタジオジブリの近藤貴文監督、最初で最後の長編作品『耳をすませば』。 読書好きの主人公月島雫と、バイオリン職人を目指している天沢聖司の淡い恋をまとった青春物語で、誰もが一度は経験するような懐かしさあふれるストーリーが魅力的です。 世代を超えて愛されるこの作品には、心にしみる名言がたくさんあります。夢・恋・人生についての様々な名言に注目です。
【月島雫の名言】「やなヤツ」から迷った時に響く言葉まで

やなヤツ、やなヤツ、やなヤツ!
雫が図書カードの記名で気になっていた聖司と初めて顔を合わせた場面でのセリフ。第一印象が最悪!なことで有名なシーンですね。 雫が学校のベンチに忘れた本を聖司が拾い返しますが、その中に「カントリー・ロード」の和訳を書いた紙をはさんでいました。聖司は返す時に「コンクリート・ロードはやめたほうがいいぜ」とからかったため、腹を立てた雫が帰り道に「やなヤツ!」を連発しました。
自分よりずっとがんばってるやつにがんばれなんて言えないもん……。

夢がわからず自分の将来に悩む雫の名言です。自分がちゃんとしていないのにちゃんとしろとは言えない、頑張ってというためには、自分も頑張らないといけないのです。 このセリフは、バイオリン職人を目指してがんばっている聖司の姿を間近で見た時に雫がもらした本音。まだ夢さえ見つけていない自分と聖司を比べてしまい、焦りも混じっていることがうかがえますが、安易な励ましを失礼だと感じる雫の誠実さも伝わってきます。
そうかぁ、簡単なことなんだ。あたしもやればいいんだ。

どうしたらいいか迷ってしまう、考えてしまう人にこの雫の言葉は響くのではないでしょうか。まずは動いてみることが大切です。この言葉を言ったところから、雫は吹っ切れたように前に突き進みます。 これは聖司がイタリアへ修行に行くと聞いた後で、自分もやろう!と思い立った雫の決意表明。「私、試してみる」と自分の才能を試すため、物語を書き始めます。聖司の挑戦に背中を押されたようであり、2人は夢を追って闘う同志という素敵な関係性を築いていくのです。
わかったんです。書きたいだけじゃダメなんだってこと。

徹夜で書き上げた物語を西司朗に読んでもらった雫。しかし自分の力不足を痛感し、泣きながらこの本音を吐き出しました。実際に「試してみた」からこそわかった自分の限界。 ここでいう「勉強」とは単に受験勉強だけではなく、自分の夢を形にするために必要な知識や経験、そして「原石」を磨き続ける努力でしょう。この時に経験から、雫は「高校へ行かない」という極端な考えを改め、広い世界を知るために高校へ進学する道を選びます。
私、背伸びして良かった。自分のこと前より少し分かったから。
雫が自分の生きていく道を決めるときに、ちょっと無理していたかもしれないけれど、頑張ったからこそ前に進むことができたのですね。「背伸び」をしたこと=物語を書いたことで自分の未熟さとともに手応えもつかんだ雫。 物語を1つ書き切った後、自分の「原石」がどこにあり、磨くために何が必要なのかを自分で見つけた瞬間に生まれた言葉でした。この後、聖司が明け方に迎えに来た時も卑屈にならずに真っ直ぐ向き合うことができたのです。
【天沢聖司の名言】愛が溢れ出るセリフがいっぱい

雫、大好きだ!

恋人にしたいジブリ作品登場人物で、2位を獲得した天沢聖司の告白シーンのセリフ。直球で相手に伝えるかっこよさがあります。 2人で高台から朝日を見た後、雫にプロポーズした聖司。雫も「結婚してくれないか」という直球に「嬉しい、そうなれたらいいなって思ってた」と誠実に返します。その返答に思わず雫をギュッと抱きしめる聖司が「雫、大好きだ!」と叫びました。
おまえを乗せて……坂道のぼるって……決めたんだ!

バイオリン職人の夢にまっすぐに進むように、自分で決めたことを実行しようとする強さを持つ聖司。努力した結果に夢が叶ったとしても叶わないとしても、やりきろうとする心が大切なのですね。 このセリフは雫にプロポーズするため、明け方に彼女を連れて高台へ向かう時に聖司が言った言葉。一緒に困難を乗り越えて行きたいという聖司の強い想いがうかがえます。これに対して、雫は「お荷物になりたくない」と自転車を降りて彼を後ろから押して一緒に坂道を上がりました。
隣の席に座ったこともあるんだぞ。

このセリフは、聖司が雫のことをずっと前から知っていたことを告白した時のもの。実は聖司は雫を前から気になっており、図書カードの記名も「雫に気付いてもらおうと思って」同じ本を借りていたことが判明。 なんなら「隣の席に座ったこともあるんだぞ」と、わざと隣に座ったこともあると明かしたのでした……。いやいや、一歩間違えればストーカーです……イケメンだからこそ許されるセリフですね!雫はまんまと聖司の策にハマった……?
本当に才能があるかどうか、やってみないと分からないもんな
地球屋で一緒にセッションした後日、再び地球屋で出会った雫と聖司。この時に雫は初めて彼があの「天沢聖司」だと知ります。そしてその帰り道、聖司は雫にバイオリン職人の学校へ行くためにイタリア留学したいと話しました。 これはその時に聖司が語ったセリフで、雫は「私なんか全然、見当もつかない」と彼の決断に驚きます。しかし聖司は両親は反対していると言い、「行けたとしても」と前置きしてこう言いました。何事も挑戦してみなければ結果すらわからないというチャレンジ精神を教えてくれる言葉ですね。
見ると聞くとは大違いさ。 でも俺はやるよ。
物語の終盤、クレモーナのバイオリン学校に見習いのお試しで行っていた聖司が帰って来て、雫を明け方に迎えに来ます。雫はちょうど物語を書き終え、西司朗に読んでもらった後でした。 「クレモーナはどうだった?」と聞く雫に、聖司は「見ると聞くとは大違いさ」と返します。しかしその後すぐ「でも俺はやるよ」と言い、決意を新たにしたようでした。この時すでに聖司は雫にプロポーズするつもりで、この決意を雫に伝えることで自分の意志をより確固たるものにしようとしたのかもしれません。
【バロンの名言】雫の世界を広げるセリフ

遠いものは大きく、近いものは小さく見えるだけのこと。
届かないほど遠いところにあるものの存在は自分にとって大きく見えてしまいがち。 逆に、手の中に入るものは、ちっぽけに見えるかもしれないけれど、実はその小さく見えるもののほうがスゴイことだったりするのです。 このセリフは雫が書いている物語の主人公バロンが語る言葉で、目の前の悩みや自分の未熟さにとらわれている雫の視界を大きく広げてくれるものとなりました。この物語を書き切ったことで、雫は「書きたいだけじゃダメなんだ」と気付くことができたのです。
行こう!恐れずに!午後の上昇気流が乱れるとき、星にも手が届こう!
平穏が崩れたとき、恐怖を感じるのは誰もが同じ。でも、そんなときに一歩勇気を出して動き出すことで、届かないと思っていた遠くのものがつかめるチャンスとなのです。 「遠いものは大きく、近くのものは小さく見えるだけのこと」と雫に語ったバロンが、上昇気流に乗って一気に塔を飛び越そうと彼女を誘う場面のセリフです。「行こう!恐れずに!」というセリフは雫への励ましの言葉であり、いわば物語を書いている自分自身へ向けたエールのようでもあります。
【西司朗の名言】「原石」の話のシーンが感動的

荒々しくて、率直で、未完成で…聖司のバイオリンのようだ。
若いころは誰もが未完成。でも、その素直さや率直さの中に、突きつけていく原石があるものです。雫の中にある光を理解してくれる優しい司朗さんの言葉ですね。 雫が書き上げた物語を司朗に一番に読んでもらおうと持ってきて、それに応えた司朗が読み切った後に率直に語った感想です。最初は無難な感想を伝えますが、雫に正直に言ってほしいと言われ、こう答えました。聖司のバイオリンに例えるところが心憎いというか、思いやりがあるというか。真剣な雫に誠実に応える司朗の人柄を表していますね。
良く頑張りましたね。あなたは、素敵です。
聖司に追いつこうと、必死になって物語を書いた雫を受け止めてくれるセリフ。認めてくれる人がいるということが、安らぎを与えてくれるものなのですね。 「聖司のバイオリンのようだ」と言った後、「雫さんの切り出したばかりの原石を、しっかり見せてもらいました」と言い、こう労いました。司朗の優しさに触れた雫は物語を書き終えたことで自分の未熟さに気付き、力不足を痛感して泣いてしまいます。この後の2人が鍋焼きうどんを食べるシーンにも、心が温かくなりますね!
はじめから完璧なんか期待してはいけない
バロンを主人公にして物語を書くことを司朗に伝えに来た雫。司朗はそれを快諾し、その最初の読者にしてほしいと言います。書くことに自信がないという雫に、司朗は「はじめから完璧なんか期待してはいけない」と優しく諭しました。 そして緑柱石というエメラルドの原石が含まれてる石を見せ、磨いていない原石も魅力的だけれど物語を書くということは「自分の中に原石を見つけて、時間をかけて磨くことなんだよ。手間のかかる仕事だ」とさらに続けました。覚悟がいるということを、原石に例えて諭す司朗の真の優しさに触れられる言葉です。
【雫のお父さんの名言】夢を追いかける雫を応援

人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね。
どんな生き方をしてもかまわないし自分の信じるとおりにやってもいい。けれど、それに伴う覚悟をしなさいと諭してくれる言葉。 小説を書くことに没頭するあまり成績が著しく落ちてしまい、母親が学校から呼び出しを受けた後、緊急で家族会議に。そこで父親がこの言葉を雫にかけ、彼女の覚悟を問いました。「人と違う生き方」というのは、図書館司書をしながら研究の道を極めようとする父親だからこそ実感のこもった言葉として受け取ることができます。
雫のしたいようにさせようか、母さん。一つしか生き方がないわけじゃないし。
家族会議が始まってすぐ、母親は雫の「したいこと」が何なのか問い詰めますが、図書館に勤める父親には心当たりが。雫が図書館で熱心に調べ物をしている姿を見ていたからです。その様子を「感心して」見ていた父親は、「雫のしたいようにさせようか」と母親をやんわりと説得します。 すると母親も自分にも一つや二つ身に覚えがあると言い、家族で雫を応援することに。「一つしか生き方がないわけじゃない」というのは、何度も壁にぶつかってきた大人だからこそできる説得力ある助言かもしれませんね。
『耳をすませば』の名言・名シーンを振り返る!心に刺さるセリフがいっぱい

数々の名言が詰まった青春映画の傑作『耳をすませば』。もとは恋愛メインの少女漫画でしたが、夢や将来に悩む私たちの心にこんなにも刺さる作品になったのはジブリのアレンジのおかげでしょう。 この先あなたが進むべき道に迷ったときにも、きっと背中を押してくれるはずです。心の声に耳をすませば。






