『もののけ姫』ヤックルのモデルとは!鹿ではなく意外な動物?
ジブリ映画『もののけ姫』(1997年)にはさまざまな架空の生物が登場します。主人公アシタカと共に旅をする、大きな角が特徴的な動物ヤックル。ヤックルはジブリファンの間で「かわいい」「飼いたい」と大人気です! 本記事では『もののけ姫』に登場するヤックルについて、モデルとなった動物や基本情報、名シーンなどを紹介します。
『もののけ姫』ヤックル基本情報
赤茶色の体と頭に生えた大きな角、首元の白くふわふわとした毛が特徴で、しなやかな4本の足を持つヤックル。実在の動物ではなく、宮崎駿監督が創造した架空の動物です。公式では「今は絶滅した、アカシシと呼ばれるオオカモシカ」という設定があります。 山を駆け巡り、谷を跳び越し、大草原を風のように走るヤックルは鹿に近い生き物のようにも思えます。また人間の言葉を話すことはできない普通の動物であるものの、人間の話すことを理解しているので高い知能を持っているようです。 性格は温厚で、信頼関係を築いた存在には懐き、忠実に言うことを聞きます。ヤックルの性別は明かされていませんが、アシタカに献身的な様子からメスではないかと考察されています。
アシタカはなぜ馬ではなく、ヤックルを選んだのか
アシタカはなぜヤックルを相棒に選んだのでしょうか。劇中の描写から、『もののけ姫』の世界では馬に乗る人が多いようでした。 しかし映画冒頭、タタリ神から逃げるアシタカが乗っていたのはヤックルでした。ヤックルは馬にはない跳躍力を持ち、水の中を泳ぎ、そして何よりタタリ神を上回る足の速さを持っていたのです。
ヤックルのモデルは鹿ではない?
一見すると鹿のようにも見えるヤックルは、同作の舞台となったのが屋久島ということもあり、そこに生息するヤクシカではないかとも言われています。 しかし、物語の序盤でジコ坊が言った台詞の中にあるとおり、別名アカシシと呼ばれていました。アカシシとは、大カモシカを指すことから、ヤックルのモデルとなっているのはカモシカという説も。 ビジュアルだけでとても良く似ているのは、アイベックスです。アイベックスとはヤギ属に属する哺乳類の一種ですが、その特徴となる立派な角と赤茶色の体、そして高い身体能力はまさにヤックルのモデルには相応しいといえそうです。 宮崎駿監督は、これらの動物からインスピレーションを得て、ヤックルという架空の動物を創造したのかもしれません。
ヤックルの愛くるしい名シーン
映画『もののけ姫』の登場キャラクターの中でもほっこり感のあるヤックル。ここからは、ヤックルの魅力がよくわかる名シーンを紹介します。
矢が刺さっても忠実についてくるヤックル
ヤックルのかわいらしさが表れているのが、矢が刺さってもアシタカについてくるシーンです。劇中、侍が放った矢がヤックルのお尻に刺さってしまいます。アシタカは「ここで待っとけ」と言いますが、ヤックルは忠実にアシタカについてこようとするので、仕方なく連れていくことにするのです。 このシーンは人気が高く、漫画『呪術廻戦』には秤金次が「こんなに凹んだのはヤックルの尻に矢がブッ刺さった時以来だよ」と言うセリフも存在します。
タタリ神に怯えるヤックル
タタリ神が出てきてヤックルの方へ近づいてきた際、アシタカが「ヤックル!逃げろ!」と言うものの、ヤックルは恐怖でフリーズしてしまいます。そこでアシタカは動けなくなったヤックルの近くの柱に矢を放ち、恐怖を解いて助けてあげるのでした。 タタリ神を前に怯えて震えてしまうヤックルがなんともかわいいシーンです!またアシタカがヤックルを見捨てずに助ける様子からは、アシタカとヤックルの相棒のような関係性もよくわかります。
ヤックルは『もののけ姫』の癒やしポイント
ヤックルのモデルとなった動物は公式には明かされていません。ヤクシカ、カモシカ、アイベックスなど複数の動物がモデルではないかと推測されていますが、実際に宮崎駿は何からインスパイアを受けてヤックルを生み出したのでしょうか。いつか明かしてくれるかもしれません。 今後『もののけ姫』を見るときは、ぜひかわいいヤックルに注目してみてくださいね!
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