2024年2月6日更新

『鬼滅の刃』珠世(たまよ)は死亡した?過去から続く無惨との因縁とは

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珠世 鬼滅の刃

鬼でありながらも人の心を持ち、炭治郎たちを手助けしてくれる女性、珠世(たまよ)。『鬼滅の刃』において非常に重要な役割を持つキャラクターです。そこで今回は、珠世の衝撃の過去や無惨との関係、無限城での活躍などを徹底解説していきます! ※この記事は『鬼滅の刃』のネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

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『鬼滅の刃』珠世(たまよ)のプロフィール・人を襲わない特殊な鬼?

珠世
身長 150cm
体重 40kg
立場 医者・研究者
実年齢 400歳以上
肉体年齢 19歳
趣味 読書 , 花の手入れ
声優 坂本真綾
初登場 漫画2巻14話

過去に鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)によって鬼にされた女性、それが珠世(たまよ)です。しかし無惨の支配下にないうえ、彼の殺害を目論んでいるため、鬼サイドからは「逃れ者」と呼ばれています。 紫の小振袖と優しげな目が特徴的な彼女は、女性に鈍い炭治郎が思わず顔を赤くしてしまうほどの美貌の持ち主。物腰もやわらかく、非常に理知的な人物です。普段は愈史郎(ゆしろう)という鬼の少年と行動を共にしながら医者として人間界に馴染んでいます。また茶々丸という名前の使い猫も彼女にとって大切な存在です。 珠世は非常に優秀な医者であるため、その卓越した技術で自分に様々な医学的処置を施し、肉体を改造。人を喰わず少量の血液を定期的に摂取するだけで生きていくことが出来る体を作りました。また鬼は本来人間のような飲食をおこなえませんが、彼女は紅茶だけは飲めるようになっています。 とても美しく若々しい外見をしている彼女ですが、原作の過去シーンにおいて少なくとも400歳は超えていることが判明しています。

珠世は過去に無惨と関係していた

鬼舞辻無惨

無惨に騙され鬼となる

まだ人間として生きていたときのこと、珠世は病に倒れ死にかけていました。そんな彼女の前に現れたのが鬼舞辻無惨。彼は生き延びる方法があると話をもちかけます。 珠世には当時、幼い子供と夫がいました。自分の子供が大人になっていくのを見届けたいと願った彼女は「生き延びる」ため、無惨の手を借りることにします。 しかし、無惨の生き延びる方法とは人を鬼に変異させること。また、鬼とは本来、人や血に対して激しい飢餓を覚えてしまう生き物です。そんなことはつゆ知らず、無惨によって鬼となった珠世は自身の夫と子供を襲い殺害してしまうのでした。 愛する者のため生きる選択をしたはずが、珠世の願いは儚く砕け散ってしまいます。もし鬼化する事実を知っていたのであれば、きっと無惨の話を断っていたことでしょう……。彼女が無惨を心底憎んでいるのも当然といえますね

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縁壱(よりいち)との出会い

継国縁壱

原作第187話の継国縁壱(つぎくによりいち)の回想シーンに登場するのは、無惨と行動を共にしていた昔の珠世の姿です。 無惨の血を宿す鬼は、名前や居場所など彼の情報を話そうとするとその身が滅びてしまうという呪いがかけられており、珠世は無惨への憎しみはありながらも彼の支配から逃れることができませんでした。 そんな時、2人は「日の呼吸」の使い手である縁壱と対峙することに。彼は他の鬼狩りとは桁違いの強さで、あっという間に無惨を斬り刻んで追い詰めます。 その瞬間、縁壱は無惨の仲間であるはずの珠世がなぜか瞳を輝かせているのに気づき、とりあえず彼女より先に無惨を倒すことに。しかし無惨は自身の切り刻まれた身体を肉片に変えて飛散させ、縁壱からの逃亡を果たすのでした。

なぜ珠世は無惨の呪いから逃れることが出来た?

もう少しであの無惨が倒される……。そんな期待から一転、敵前逃亡し生き延びてしまった無惨に怒り、涙を流した珠世は思わず彼の名前を口に出してしまいます。それは呪いが発動する合図——。しかし、彼女の体に異変が起こることはありませんでした。 なんと無惨が絶命寸前まで弱体化したことにより、珠世は一時的に彼の支配から解放されていたのです。彼女は全ての情報を縁壱に話し、今後無惨を倒す手助けをすることを誓います。その後、医者として優れた技術を得た彼女は自らの手で無惨の呪いを完全に外すことに成功するのです。 産屋敷一族は珠世を「無惨の敵対者」として認識していたため、討伐対象として狙うことはありません。ただ彼女自身は鬼殺隊のことも警戒しており、彼らに居場所を特定されないように身を潜めていました。

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珠世信者?付き人・愈史郎(ゆしろう)が鬼になった理由

鬼滅の刃 愈史郎

付き人、また助手として常に珠世と行動し、彼女を崇拝する少年・愈史郎(ゆしろう)。彼は、無惨ではなく珠世の手によって鬼になった唯一の人物だったのです。 人として存命中、病に侵されていた愈史郎に珠世は「鬼になっても生き永らえたいか」と尋ねます。彼女は医者として余命が幾何もない人間にのみ、本人の意思を尊重してこの処置を行っていました。愈史郎は人外として生きていくことを了承。珠世は彼を鬼へ変異させるのでした。 無惨にのみ可能であったはずの鬼化に成功している珠世ですが、その実、人間を鬼にできたのは200年かけて愈史郎1人のみ。彼女の手で鬼となった愈史郎は、血をほとんど摂取しなくても生活できるようで、飢餓状態になって人を食べてしまうという事も一切ありません。

珠世と愈史郎は来世の約束をしていた

本作の公式ファンブック第2弾にて、珠世と愈史郎が無惨との最終決戦前、とある約束をしていたことが明かされています。それが「生まれ変わったら夫婦になる」というものです。 愈史郎はきっと珠世が命を落としてしまうことを悟っていたのでしょう。だからこそ彼女を送りだしたときに、せめてと思ってこの約束をしたのです。珠世は彼の言葉に対して、微笑みながらうなずくという形で応えました。

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【死亡】因縁の相手・無惨との最終決戦!【無限城編ネタバレ】

鬼滅の刃
©吾峠呼世晴/集英社

産屋敷邸に招待される

ある日の晩、炭治郎の協力を得て鬼を人に戻す方法を研究し続ける珠世のもとに、1匹の鎹鴉(かすがいがらす)が現れます。それは鬼殺隊の長である産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)が遣わしたものでした。鴉は無惨を倒すために珠世の協力が必要なこと、また、それに伴い鬼殺隊の本部である産屋敷邸へ招待したいと話します。 鬼である彼女にとって、鬼狩りの本拠地に足を踏み入れることは非常に危険な試みでしたが、珠世はそれを受け入れるのでした。

鬼を人間に戻す薬を無惨に投与する

時は経ち、目前に迫る無惨との総力戦——。無惨の到来を予期していた耀哉は、産屋敷邸を訪れた彼に自らとその妻子をも巻き込んだ爆撃を仕掛けます。それにより無惨は身体の大部分を欠損。すぐさま体を再生しようとしますが、そこに愈史郎の目くらましの血鬼術をつけた珠世が現れ、無惨の体に拳を突きつけます。 珠世は鬼を人間に戻す薬の開発に成功しており、それを拳の中に入れ、無惨に投与したのです。鬼になったばかりの頃、自暴自棄になって大勢を殺した罪を償うためにも、「私はお前とここで死ぬ!」と宣言する珠世。彼女はその言葉通り、何をされようと決して無惨を離そうとはしませんでした。

珠世の悲願はいかに!無限城編で訪れた壮絶な最期

珠世が決死の覚悟をみせた直後、炭治郎たちが無惨を討とうと駆けつけますが、その瞬間、異空間である「無限城」が出現。一同は無限城の中に落ちてしまいます。 同じく無限城へ落ちた無惨ですが、彼は珠世と共に肉の繭の中へ閉じこもり、鬼を人間に戻す薬を分解しようとします。無惨のもとへ一刻も早い鬼殺隊の到着が望まれる中、無限城には上弦の鬼が集結。 鬼殺隊の面々は強敵に道を阻まれ、珠世の願いも虚しく彼は薬を分解してしまいます。繭(まゆ)の中から出た無惨は、髪が白く染まり、身体中が赤黒い口で覆われた異形な姿へと変貌を遂げていました。 変わり果てた彼の手中には頭だけとなった珠世の姿が。泣きながら「私の夫と子供をかえせ」と訴える珠世ですが、無惨は冷たくあしらい、彼女の頭を握り潰してしまうのでした。 薬を与えたものの、さすがは人喰い鬼の原点にして頂点の無惨。一筋縄ではいきませんでした。縁壱でさえ倒すことが出来なかった無惨ですので、その生命力は仕方のないことかもしれませんが、何100年もの間、無惨を倒すその時を待ち続けた珠世のことを思うと切なくなってしまいますね……。

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珠世と胡蝶しのぶの関係は?

胡蝶しのぶ 鬼滅の刃

鬼舞辻無惨を倒す薬を共同で開発する

珠世としのぶは無惨を倒すため、さまざまな薬を共同開発する関係にありました。しかししのぶは大切な家族を鬼に殺された過去があるため、表面上は協力しつつ、心の底では怒りや憎しみを抱いていたようです。 とはいえそれは珠世個人に対する感情ではなく、鬼全般に対するものです。ともに薬の開発をしてその実力や人柄を知るにつれ、しのぶは彼女個人を「人」として尊敬するように。最終的には、カナヲに対し「あの人は凄い方です 尊敬します」と打ち明けるまでになっていました。

珠世としのぶが開発した薬一覧

珠世としのぶが開発した薬一覧

珠世としのぶが開発した薬はぜんぶで5つ。以下ではそれぞれの効果について紹介していきます。

人間返り

人間返りの薬は珠世が生涯を捧げて研究し続けてきたもので、鬼を人間に戻す効果があります。炭治郎たちとの出会いを経てしのぶの協力を得られたことで、無事に完成しました。これは無惨との戦いだけでなく、禰豆子を人間に戻すときにも役立っています。

老化

老化の薬は、「投薬した対象を1分で50年分老いさせる」という恐ろしい効果を持つ薬です。無惨ははじめこの薬を使われたことに気付いていなかったため、あっという間に何千年分も老化し、弱体化してしまいました。

分裂阻害

無惨はピンチに陥ると自らの身体を分裂し、あっという間に逃亡することができます。それを防ぐために作られたのが、分裂阻害の薬です。珠世は過去に無惨が分裂して生きながらえたところを見ているので、この薬を作ることを思いついたのでしょう。

細胞破壊

細胞破壊の薬は、無惨の体内の細胞を内側から破壊し尽くすというもの。ただでさえ老化して弱っているところにこの薬の効果を受け、無惨はどんどん追い詰められていくことになります。

血鬼止め

血鬼止めの薬は無惨に対してではなく、彼の攻撃を受けた隊士たちのために使うものです。無惨の攻撃を受けると細胞を破壊されてしまうのですが、その進行を止める効果を持っています。この薬があったおかげで回復し、戦いを続けることができた者も少なくありません。

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珠世の血鬼術!鬼としての強さは?

珠世は鬼として特別戦闘能力が高いわけではありませんが、戦術にすぐれているタイプ。能力も精神に干渉するもので、どちらかというとサポート向きです。以下ではそんな彼女の血鬼術について解説していきます。

惑血(わくち)

珠世の血鬼術は「惑血(わくち)」。自らの血を流し、その匂いを相手に嗅がせることで能力を発動させます。匂いが及ぶ範囲であれば誰にでも影響し、様々な効果を与えることが可能です。 「視覚夢幻の香」、「白日の魔香」、「融通無碍の香」と3種類の術がありますが、いずれも精神的にダメージを与える強力な血鬼術といえます。

視覚夢幻の香(しかくむげんのこう)

匂いを嗅いだ者に幻覚を見せ、身動きを取れなくする「視覚夢幻の香(しかくむげんのこう) 」。初登場時の2巻で、ピンチに陥っている炭治郎を助けるために発動されていました。 この術にかかった者の視界には花の紋様が広がって、そのせいで周りが見えなくなってしまいます。しかしその紋様は幻想的かつ美しくもあり、花を愛する珠世にもぴったりです。

白日の魔香(はくじつのまこう)

「白日の魔香」は脳の機能を下げる血の匂いを放ち、嘘をついたり、秘密を守ることができなくする、自白剤のような術です。 3巻の作中では朱紗丸という鬼に無惨の名を口に出させ、呪いを発動させるために使われていました。なお鬼にさえ効果が出るほど強力な術なので、人間が吸い込むと害があるようです。

融通無碍の香(ゆうずうむげのこう)

3巻収録のおまけ4コマ漫画で出てきた「融通無碍の香」。堅物で真面目すぎる炭治郎を「アホの子」にする効果を発揮していましたが、こちらはいわゆるネタ枠といえるでしょう。

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珠世の登場シーン

【初登場】浅草で炭治郎と出会う

竈門炭治郎

珠世は原作漫画第2巻、第14話にて初登場を果たします。それは任務のため東京・浅草を訪れた炭治郎が、多くの人で賑わう街の中、人間に成り済ました無惨と遭遇したときのこと。無惨は炭治郎から逃れるため、近くにいた男性を鬼にして、そのまま姿を眩ませてしまいます。 炭治郎は「この“人”に誰も殺させたくない」と叫び、鬼化した“人”を抑えようとしますが、周囲は警察沙汰の大騒ぎに。そこへ現れたのが珠世でした。 珠世は炭治郎が鬼になった者に対しても“人”という言葉を使うことに好感を持ち、彼に協力しようと決意。幻覚を生み出す血鬼術で炭治郎たちを助け、自身の館に招きます。もちろん同時に鬼と化した男性も匿って治療を施しました。 その後、珠世は炭治郎の妹・禰豆子が鬼になったものの、人を喰わずに生き続けていることを聞き、彼女が鬼を人間に戻すための鍵となるのではないかと考えます。炭治郎は鬼化した妹を助けるため、珠世は鬼を人間に戻す治療法を確立させるため、2人はその方法を探すべく協力関係を築くようになるのでした。 といっても珠世たちは無惨に近づきすぎたことに危険を感じ、すぐに浅草を発って炭治郎とは別行動をすることになります。

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炭治郎から元十二鬼月・響凱の血をもらう

珠世は炭治郎が元十二鬼月・響凱を倒したとき、その血を使い猫・茶々丸を通じて受け取っていました。その後もたびたび禰豆子や他の鬼の血を受け取り、自身の研究に役立てていきます。

【刀鍛冶の里】炭治郎へ禰豆子についての手紙を書く

竈門禰豆子

「刀鍛冶の里」編で珠世は炭治郎に宛てた手紙を書き、その中で近いうちに禰豆子が太陽を克服するであろうと触れていました。実際、彼女の言ったとおり、禰豆子は太陽の光を浴びてもなんともなくなったばかりか、たどたどしくも会話をするようになります。

珠世の名言集

「言わない 無駄に増やした脳みそを使って考えたらどうだ?」(第22巻196話)

珠世の名言といえばやはりこれでしょう。無惨に吸収された後でどんな薬を使ったのかと問いただされたとき、不敵な笑みとともに返したセリフです。 口調も表情も普段の彼女とはまるでちがっており、無惨に対する憎しみがどれほど大きいものかがうかがえます。キレッキレの煽り芸がとてもかっこいいです……。

「あなたは鬼となった者にも『人』という言葉を使ってくださるのですね そして助けようとしている」(第2巻14話)

炭治郎の前に姿を現した初登場シーンで、珠世が口にしたセリフです。この後には「ならば私も、あなたを手助けしましょう」という言葉が続きます。 鬼となった人間のことも「人」と呼ぶ炭治郎とそれに心打たれた珠世の優しさが共鳴し合った、なんとも印象的なシーンでした。

アニメ版『鬼滅の刃』で珠世を演じる声優は坂本真綾(さかもとまあや)

坂本真綾

アニメ「鬼滅の刃」で珠世を演じたのは坂本真綾(さかもとまあや)。珠世にピッタリな美しく儚げな声を見事に吹き込んだ彼女は、声優としてだけでなく歌手・女優としても活動中です。 多数の有名作品で声をあてる彼女ですが、特に洋画作品の吹き替えにおいて、子役時代から現在に至るまでのそのキャリアは声優界の中でも群を抜くほど。また、透明感のある歌声に定評があり、音楽業界からも高い評価を受け、多くの著名人が彼女のファンであると公言しています。 ちなみに蛇柱・伊黒小芭内役の鈴村健一とは夫婦、炎柱・煉獄杏寿郎役の日野聡とは中学の先輩後輩という間柄と、共演者と何かと縁がある人物でもあります。

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代表作品(一部)

●「物語シリーズ」忍野忍役 ●『黒執事』シエル・ファントムハイヴ役 ●『七つの大罪』マーリン役

『鬼滅の刃』の前身『過狩り狩り』に愈史郎と共に登場していた!

珠世と愈史郎は『鬼滅の刃』の前身にあたる『過狩り狩り』にも登場しています。しかしこちらの作品では敵キャラと協力して主人公サイドに追われるなど、本編とはまるでちがう立ち位置です。

『鬼滅の刃』悲しき復讐の鬼・珠世(たまよ)は人に寄り添い役目を果たす

今回は珠世のプロフィールや能力、鬼となってしまった経緯などについてご紹介しました。鬼として凄絶な人生を歩んできた珠世。薬は完成したものの、結局、自らの手で無惨を抹殺することは叶いませんでした。 その美しさから読者人気も高かっただけに、彼女が死んだことでショックを受けた人も多かったことでしょう。せめてあの世で、珠世が愛する家族に出会えることを願うばかりですね。