『鬼滅の刃』珠世(たまよ)が鬼になった理由が悲惨!過去から続く無惨との因縁は?

鬼でありながらも人の心を持ち、炭治郎たちを手助けしてくれる女性、珠世(たまよ)。『鬼滅の刃』において非常に重要な役割を持つキャラクターです。そこで今回は珠世が炭治郎を助ける理由・衝撃の過去や無惨との関係まで徹底解説していきます! ※この記事は『鬼滅の刃』のネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『鬼滅の刃』珠世(たまよ)のプロフィール・人を襲わない特殊な鬼?

身長 | 150cm |
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体重 | 40kg |
声優 | 坂本真綾 |
初登場 | 漫画2巻14話 |
過去に鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)によって鬼にされた女性、それが珠世(たまよ)です。普段は愈史郎(ゆしろう)という鬼の少年と行動を共にしながら医者として人間界に馴染んでいます。紫の小振袖と優しげな目が特徴的な彼女は、女性に鈍い炭治郎が思わず顔を赤くしてしまうほどの美貌の持ち主です。 珠世は非常に優秀な医者であるため、その卓越した技術で自分に様々な医学的処置を施し、肉体を改造。人を喰わず少量の血液を定期的に摂取するだけで生きていくことが出来る体を作りました。無惨にかけられた呪いも自力で外しています。(詳しくは後述) とても美しく若々しい外見をしている彼女ですが、原作の過去シーンにおいて少なくとも400歳は超えていることが判明しています。
珠世の初登場エピソード、炭治郎たちと協力する理由は?
珠世の初登場回は第何話?
珠世は原作漫画第2巻、第14話にて初登場を果たします。それは任務のため東京・浅草を訪れた炭治郎が、多くの人で賑わう街の中、人間に成り済ました無惨と遭遇したときのこと。無惨は炭治郎から逃れるため、近くにいた男性を鬼にして、そのまま姿を眩ませてしまいます。
炭治郎たちと協力するのはなぜ?
炭治郎は「この“人”に誰も殺させたくない」と叫び、鬼化した“人”を抑えようとしますが、周囲は警察沙汰の大騒ぎに。そこへ現れたのが珠世でした。 珠世は炭治郎が鬼になった者に対しても“人”という言葉を使うことに好感を持ち、彼を助けようと決意。幻覚を生み出す血鬼術で炭治郎たちを匿い、自身の館に招きます。 その後、珠世は炭治郎の妹・禰豆子が鬼になったものの、人を喰わずに生き続けていることを聞き、彼女が鬼を人間に戻すための鍵となるのではないかと考えます。炭治郎は鬼化した妹を助けるため、珠世は鬼を人間に戻す治療法を確立させるため、2人はその方法を探すべく協力関係を築くようになるのでした。
珠世の血鬼術は、幻惑を見せて相手を翻弄!
珠世の血鬼術は「惑血(わくち)」。自らの血を流し、その匂いを相手に嗅がせることで能力を発動させます。匂いが及ぶ範囲であれば誰にでも影響し、様々な効果を与えることが可能です。 初登場では炭治郎たちを手助けするため、匂いを嗅いだ者に幻覚を見せ、身動きを取れなくする「視覚夢幻の香(しかくむげんのこう) 」を使用しました。 その他、脳の機能を下げる血の匂いを放ち、嘘をついたり、秘密を守ることができなくする、自白剤のような術も持ち合わせています。いずれも精神的にダメージを与える強力な血鬼術ですね。
珠世が鬼になった理由は?
まだ人間として生きていたときのこと、珠世は病に倒れ死にかけていました。そんな彼女の前に現れたのが鬼舞辻無惨。彼は生き延びる方法があると話をもちかけます。 珠世には当時、幼い子供と夫がいました。自分の子供が大人になっていくのを見届けたいと願った彼女は「生き延びる」ため、無惨の手を借りることにします。 しかし、無惨の生き延びる方法とは人を鬼に変異させること。また、鬼とは本来、人や血に対して激しい飢餓を覚えてしまう生き物です。そんなことはつゆ知らず、無惨によって鬼となった珠世は自身の夫と子供を襲い殺害してしまうのでした。 愛する者のため生きる選択をしたはずが、珠世の願いは儚く砕け散ってしまいます。もし鬼化する事実を知っていたのであれば、きっと無惨の話を断っていたことでしょう……。彼女が無惨を心底憎んでいるのも当然といえますね。
珠世信者?付き人・愈史郎(ゆしろう)が鬼になった理由

付き人、また助手として常に珠世と行動し、彼女を崇拝する少年・愈史郎(ゆしろう)。彼は、無惨ではなく珠世の手によって鬼になった唯一の人物だったのです。 人として存命中、病に侵されていた愈史郎に珠世は「鬼になっても生き永らえたいか」と尋ねます。彼女は医者として余命が幾何もない人間にのみ、本人の意思を尊重してこの処置を行っていました。愈史郎は人外として生きていくことを了承。珠世は彼を鬼へ変異させるのでした。 無惨にのみ可能であったはずの鬼化に成功している珠世ですが、その実、人間を鬼にできたのは200年かけて愈史郎1人のみ。彼女の手で鬼となった愈史郎は、血をほとんど摂取しなくても生活できるようで、飢餓状態になって人を食べてしまうという事も一切ありません。
縁壱(よりいち)の回想に登場!なぜ珠世は無惨の呪いから逃れることが出来た?

原作第187話の継国縁壱(つぎくによりいち)の回想シーンに登場するのは、無惨と行動を共にしていた昔の珠世の姿です。 無惨の血を宿す鬼は、名前や居場所など彼の情報を話そうとするとその身が滅びてしまうという呪いがかけられており、珠世は無惨への憎しみはありながらも彼の支配から逃れることができませんでした。 そんな時、2人は「日の呼吸」の使い手である縁壱と対峙することに。彼は他の鬼狩りとは桁違いの強さで、あっという間に無惨を斬り刻んで追い詰めます。しかし無惨は自身の切り刻まれた身体を肉片に変えて飛散させ、縁壱からの逃亡を果たすのでした。 もう少しであの無惨が倒される……。そんな期待から一転、敵前逃亡し生き延びてしまった無惨に怒り、涙を流した珠世は思わず彼の名前を口に出してしまいます。それは呪いが発動する合図——。しかし、彼女の体に異変が起こることはありませんでした。 なんと無惨が絶命寸前まで弱体化したことにより、一時的に彼の支配から解放されていたのです。珠世は全ての情報を縁壱に話し、今後無惨を倒す手助けをすることを誓います。その後、医者として優れた技術を得た彼女は自らの手で無惨の呪いを完全に外すことに成功するのでした。
【無限城編ネタバレ】因縁の相手・無惨との最終決戦!

ついに鬼を人に戻す薬が完成!?
ある日の晩、炭治郎の協力を得て鬼を人に戻す方法を研究し続ける珠世のもとに、1匹の鎹鴉(かすがいがらす)が現れます。それは鬼殺隊の長である産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)が遣わしたものでした。鴉は無惨を倒すために珠世の協力が必要なこと、また、それに伴い鬼殺隊の本部である産屋敷邸へ招待したいと話します。 鬼である彼女にとって、鬼狩りの本拠地に足を踏み入れることは非常に危険な試みでしたが、珠世はそれを受け入れるのでした。 時は経ち、目前に迫る無惨との総力戦——。無惨の到来を予期していた耀哉は、産屋敷邸を訪れた彼に自らとその妻子をも巻き込んだ爆撃を仕掛けます。それにより無惨は身体の大部分を欠損。すぐさま体を再生しようとしますが、そこに愈史郎の目くらましの血鬼術をつけた珠世が現れ、無惨の体に拳を突きつけます。 珠世は鬼を人間に戻す薬の開発に成功しており、それを拳の中に入れ、無惨に投与したのでした。自分の力だけでは薬は完成しなかったと語る珠世。彼女は鬼殺隊と協力し、無惨を倒す薬の研究を進めていたのです。
珠世の悲願はいかに!無限城編で訪れた壮絶な最期
珠世が決死の覚悟をみせた直後、炭治郎たちが無惨を討とうと駆けつけますが、その瞬間、異空間である「無限城」が出現。一同は無限城の中に落ちてしまいます。 同じく無限城へ落ちた無惨ですが、彼は珠世と共に肉の繭の中へ閉じこもり、鬼を人間に戻す薬を分解しようとします。無惨のもとへ一刻も早い鬼殺隊の到着が望まれる中、無限城には上弦の鬼が集結。 鬼殺隊の面々は強敵に道を阻まれ、珠世の願いも虚しく彼は薬を分解してしまいます。繭(まゆ)の中から出た無惨は、髪が白く染まり、身体中が赤黒い口で覆われた異形な姿へと変貌を遂げていました。 変わり果てた彼の手中には頭だけとなった珠世の姿が。泣きながら「私の夫と子供をかえせ」と訴える珠世ですが、無惨は冷たくあしらい、彼女の頭を握り潰してしまうのでした。 薬を与えたものの、さすがは人喰い鬼の原点にして頂点の無惨。一筋縄ではいきませんでした。縁壱でさえ倒すことが出来なかった無惨ですので、その生命力は仕方のないことかもしれませんが、何100年もの間、無惨を倒すその時を待ち続けた珠世のことを思うと切なくなってしまいますね……。
アニメ版『鬼滅の刃』で珠世を演じる声優は坂本真綾(さかもとまあや)
アニメ「鬼滅の刃」で珠世を演じたのは坂本真綾(さかもとまあや)。珠世にピッタリな美しく儚げな声を見事に吹き込んだ彼女は、声優としてだけでなく歌手・女優としても活動中です。 多数の有名作品で声をあてる彼女ですが、特に洋画作品の吹き替えにおいて、子役時代から現在に至るまでのそのキャリアは声優界の中でも群を抜くほど。また、透明感のある歌声に定評があり、音楽業界からも高い評価を受け、多くの著名人が彼女のファンであると公言しています。
代表作品(一部)
●「物語シリーズ」忍野忍役 ●『黒執事』シエル・ファントムハイヴ役 ●『七つの大罪』マーリン役
『鬼滅の刃』悲しき復讐の鬼・珠世(たまよ)は人に寄り添い役目を果たす
今回は珠世のプロフィールや能力、鬼となってしまった経緯などについてご紹介しました。鬼として凄絶な人生を歩んできた珠世。薬は完成したものの、結局、自らの手で無惨を抹殺することは叶いませんでした。 その美しさから読者人気も高かっただけに、彼女が死んだことでショックを受けた人も多かったことでしょう。せめてあの世で、珠世が愛する家族に出会えることを願うばかりですね。