『鬼滅の刃』鋼鐵塚蛍(はがねづかほたる)は死亡した？素顔がイケメン！？魅力を徹底解説

竈門炭治郎(かまどたんじろう)が使用する日輪刀を研いだ、刀匠として登場する鋼鐵塚蛍(はがねづかほたる)。37歳という立派な大人である彼は、刀鍛冶の里出身の凄腕刀匠です。鋼鐵塚は作中での登場シーンは少ないものの、その濃いキャラクターで読者に大きなインパクトを残しました。 今回はそんなひょっとこの面が特徴的な鋼鐵塚蛍を、徹底解説していきます！ ※この記事は『鬼滅の刃』の重要なネタバレを含みます。

刀鍛冶の里編での死亡説がまことしやかに囁かれる鋼鐵塚ですが、実際には死亡せずに生存しています。ただ、死亡したとしてもおかしくないほどの大ダメージを負ったのは事実です。 ここからは、刀鍛冶の里編で鋼鐵塚がどのような状況だったのかを解説します！

鋼鐵塚を襲ったのは上弦の伍・玉壺です。 鋼鐵塚は刀鍛冶の里編で絡繰人形「緑壱零式」の体内から発見された日輪刀に興味を示し、自ら磨き上げることを決意します。しかし刀を研いでいる最中に上弦の伍を任されている鬼、玉壺が襲来。しかも玉壺と戦っていた時透無一郎は動きを封じられ、鋼鐵塚を守れる者がひとりもいなかったのです。 普通の人間であれば恐怖で逃げ出してしまいそうな絶対的窮地。ですが鋼鐵塚は玉壺を気にも留めず、黙々と研磨を続けます。自身を無視された玉壺。そのうえ芸術家気質の彼は、一心不乱に作業する鋼鐵塚に嫉妬のような感情を覚えることに。そこから玉壺の凄惨な攻撃が始まってしまいます。

玉壺の攻撃により身体に無数の傷を負った鋼鐵塚。しかし彼はその攻撃を意に介さず、それでも刀を研ぎ続けました。玉壺はこの状況にさらに怒りを感じ、「鋼鐵塚を殺す」のではなく「鋼鐵塚から刀を放棄させる」ことを目的に動き始めます。 その後の行動は残虐の一言。攻撃を執拗に続け、鋼鐵塚の身体は傷だらけになります……が。それでも彼の心を折ることは叶いませんでした。鋼鐵塚は死の際に立たされても、刀を手放すことはしなかったのです。 そしてここで、自らを封じていた術から解き放たれた無一郎が到着！玉壺を倒し、鋼鐵塚の救出に成功します。そして彼が研いでいた刀は未完成の段階で1度炭治郎に渡され、半天狗を倒す際に使用されることになりました。

鋼鐵塚は玉壺の攻撃を受けるなかで、なんと左目を失明してしまいます。玉壺は鋼鐵塚にどうしても刀を諦めさせたいと考え、何度も声をかけたり攻撃を仕掛けたりしていました。しかしいくらちょっかいをかけても、彼は延々刀を研ぎ続けるのみ。 怒りを感じた玉壺はついに鋼鐵塚の左目に攻撃し、その目を潰してしまいます。ですが玉壺が言うには、鋼鐵塚は目を潰したときですら声をあげずに作業を続けていたとのこと。「これだけやってもまだ研ぐのをやめない‼」と内心かなり驚いた様子を見せていました。 さらに刀を研いでいた作業場を破壊したあとも、鋼鐵塚は研磨を継続。さすがの玉壺もその執念に恐怖したのか、心のなかで「馬鹿か？まともではない…」と呟き冷や汗を流していました。玉壺を倒したのは無一郎ですが、鋼鐵塚もまた、玉壺に勝利した人間と言えるでしょう。

主人公である炭治郎の日輪刀を手掛ける、作中でも重要な役割を担っていた鋼鐵塚。しかし刀鍛冶の里や鬼殺隊隊士からの評判は、あまりよくありません。 その理由は子供っぽく面倒くさい性格であるためです。鋼鐵塚は作中でも癇癪持ちで人の話も聞かず、自分の都合のみで事柄を進めるシーンが幾度となく描かれました。 刀への愛が強すぎる面もあり、炭治郎が刀を折ったり紛失した際には激しく責めていました。しかしそんな鋼鐵塚に炭治郎は恩人として接しており、鋼鐵塚も本心では彼のためにより良い刀をと考えている一面もあります。

鋼鐵塚は刀鍛冶の里出身者お馴染みの、ひょっとこの面を常時付けています。しかし登場当初から謎に包まれていた鋼鐵塚の素顔が、原作14巻第117話にて遂に描かれたのです。 刀鍛冶の里に2体の上弦の鬼が襲来し、炭治郎から受け取った刀を研ぐ鋼鐵塚のもとにも上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)が現れます。玉壺に話しかけられるも、異常な集中力により気付きすらしない鋼鐵塚。そんな彼にキレた玉壺は、攻撃を仕掛けます。その時面が割れ、鋼鐵塚の端正な素顔が登場しました。 そこで明らかになった顔は、意外にもワイルド系な超イケメン！キリッとした太い眉毛に大きな瞳。オールバックにした黒い長髪が野性的な、誰もが見惚れるような顔立ちをしていました。もしかしたら鋼鐵塚は、作中でもトップクラスのイケメンなのかもしれません。

実は本作のスピンオフ小説『鬼滅の刃 風の道しるべ』に、鋼鐵塚がお見合いをするストーリーが収録されています。彼は刀にしか興味がなく、刀をボロボロにした炭治郎に激しい怒りを見せるなど、気性が荒い人間として有名です。 そんな鋼鐵塚を落ち着かせるため、周囲の人間が「身を固めさせよう」とお見合いを準備。あれよあれよと言う間にお見合いがおこなわれ、このまま結婚する……かと思われましたが。なんと見合い相手の女性は刀作りに否定的で、刀を侮辱するような発言をしてしまいます。 いつもなら激怒する鋼鐵塚ですが、ここでは刀を打っていることへの誇りを語るのみで終了。結局お見合いは破談となってしまいます。しかしながら、のちの現代編では鋼鐵塚の名を冠する会社が登場。もしかしたら彼は刀に理解を示してくれる女性と出会い、幸せな結婚をしたのかもしれません。

鋼鐵塚は刀への愛ゆえに奇行に走ることも多く、作中では思わずドン引きしてしまうようなエピソードも少なくありません。 たとえば単行本6巻にて、炭治郎が折った刀をメンテナンスして渡しに来たときには、包丁を手に彼に突進。さらに8巻で刀を紛失されたときに至っては、頭に2本、両手に1本ずつ包丁を装備した恐ろしい格好で炭治郎を追いかけまわしていました。 そのため炭治郎は鋼鐵塚に感謝すると同時に恐怖心も抱いており、しょっちゅうビビっています。 ちなみに戦闘中、無一郎がまだ研ぎきれていない刀を(敵に勝つためやむをえず)鋼鐵塚から奪い、炭治郎に渡したときには、満身創痍の無一郎の首を絞めぶん殴るなど横暴なふるまいをしていました。

そんな横暴かつ厳しすぎる鋼鐵塚ですが、意外と優しい一面もあります。たとえば単行本12巻102話では、無一郎の手刀で意識を失った炭治郎を心配する場面がありました。しかも彼が目を覚ましそうになると、すぐに姿を消して他の人間に彼を任せるという不器用っぷり……。 また最終決戦前を目前とした炭治郎に「死ぬまで(好物の)みたらし団子を持ってくること」を約束させる場面では、死ぬまで彼と長い付き合いを続けていくという本心が見え隠れしていました。ただのツンデレのようです。

鋼鐵塚が生まれたときから扱いにくい存在だったようで、両親は彼が2歳のときにノイローゼに陥ってしまいました。そんな彼を引き取って育てたのが、里の長である鉄地河原鉄珍。鋼鐵塚の「蛍」という名前をつけたのも鉄珍です。 ちなみに鋼鐵塚は癇癪を起こすたび、風鈴の音でなだめられていたとのこと。彼の笠にたくさんの風鈴がついているのはその名残です。

作中では誰かと結婚したという描写は一切なく、刀鍛冶の里の少年から「嫁の来手もない」とまで言われていた鋼鐵塚ですが、『鬼滅の刃』の最終巻で描かれた現代のシーンに実は彼の名前が登場しています。 現代で炭治郎の玄孫にあたる炭彦がダッシュで高校へと向かう場面で、「鋼鐵塚整備」という看板がひっそりと登場。その珍しい名前から、これは恐らく鋼鐵塚の子孫が経営している整備会社なのではないでしょうか。 鋼鐵塚の子孫の姿が登場したわけではありませんが、鋼鐵塚はその後素敵な女性と出会って結婚できた可能性が高いです。

炭治郎が鬼殺隊に入隊し日輪刀を用意した鋼鐵塚は、炭治郎が「赫灼の子」だと判断し、赤い刀身が見られると期待していました。しかし結果、炭治郎の日輪刀は黒く変化してしまいます。それを見た鋼鐵塚が炭治郎に殴りかかりながら言い放ったのが、このセリフです。 この時から炭治郎の労いの言葉を無視したりと、その性格の片鱗を見せていた鋼鐵塚。炭治郎から「何歳ですか」と問われ37歳だと発覚するなど、印象的な初登場となりました。

下弦の伍・累(るい)との死闘により、日輪刀が折れてしまった炭治郎と伊之助。そんな彼らのもとに、新しい刀を届けに鋼鐵塚と鉄穴森(かなもり)がやって来ます。 しかし鋼鐵塚の腕には怒りによって血管が浮かび、その手には包丁が。その包丁を炭治郎に向けながら、叫んだのがこのセリフです。 その後炭治郎は鋼鐵塚に向け言い訳しますが、彼は「お前が悪い！！」とそれを聞く気すらありませんでした。結局炭治郎は鋼鐵塚に、1時間もの間追いかけられてしまいます。

煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)を葬った上弦の参・猗窩座(あかざ)に、炭治郎は刀を投げつけ紛失してしまいます。それが伝わり新たな刀を持って来た鋼鐵塚は、炭治郎をまたしても追い回しました。 頭には2本の包丁を携え両手にも包丁を持った鋼鐵塚は、首に血管を浮かべながらこのセリフを叫びます。これには炭治郎もただ謝るばかりで、彼は鋼鐵塚に夜明けまで追い回されてしまうのでした。

遊郭での戦闘で疲弊し2ヶ月もの間眠っていた炭治郎は、先の戦いで日輪刀を刃こぼれさせてしまったことを思い出します。 蝶屋敷の少女に新たな刀が届いていないかと確認すると、そこに1通の手紙が。その3枚の紙が同封された手紙には、禍々しい字で「お前にやる刀は無い」「呪うゆるさない」「呪ってやる憎い」と記されていたのです。 これを読んだ炭治郎は非常にまずい事態を察知し、鋼鐵塚の住む「刀鍛冶の里」へ出向くのでした。

TVアニメ『鬼滅の刃』で鋼鐵塚蛍役を演じるのは、俳優や歌手としても活動する、声優の浪川大輔です。 アメリカのドラマ『白バイ野郎パンチ&ボビー』の子供役吹き替えで、声優デビューを果たした浪川。そして『E.T.』の主人公であるエリオット役を演じ、大きな注目を集めました。 彼はその後の少年時代も、『ネバーエンディング・ストーリー』や『グーニーズ』など、数々の人気作の吹き替えを担っています。 TVアニメ作品における浪川大輔の代表作には、『HUNTER×HUNTER』のヒソカ＝モロウ役や、『ハイキュー!!』の及川徹(おいかわとおる)役などが挙げられます。 渋いキャラから茶目っ気のあるキャラまで演じる浪川の声は、職人であり滅茶苦茶な鋼鐵塚にぴったりでした！

その1本筋の通った生き方と、隠れたイケメンぶりで人気を獲得する鋼鐵塚蛍。 作中でも重要な役回りをしており、彼なくして炭治郎の活躍を語ることはできません。これを機に本作をチェックし、鋼鐵塚の活躍ぶりを楽しんでみてはいかがでしょうか！