『鬼滅の刃』日輪刀を一覧で解説!刀の色には意味があった
鬼殺隊が鬼と戦う際に使用する武器・日輪刀。日輪刀はただ持つだけではなく、「呼吸」を使いこなさなければ使用することができません。 この記事では呼吸と日輪刀の色の関係性や、各キャラの日輪刀について徹底解説していきます。 ※この記事は『鬼滅の刃』の重要なネタバレを含みます。
『鬼滅の刃』日輪刀とは?【ネタバレ注意】
「血鬼術」という特殊な能力や優れた身体能力をもち、人を喰らう超人的な存在・鬼。人知を超えた力をもつうえ、弱点が少なく人々の大きな脅威となっています。 通常の武器で鬼を攻撃しても倒すことはできず、弱点である太陽が昇ってくるのを待つか藤の花があるところへ逃げなくては、まず助かりません。そんな鬼から人々を守る組織・鬼殺隊(きさつたい)は特別な武器と戦術で鬼に対抗しています。 鬼殺隊の剣士達は特別な武器「日輪刀(にちりんとう)」で鬼の頸を斬ると鬼を殺すことができます。ただ日輪刀を持つだけではなく、身体能力を上げる戦術・呼吸を使いこなすことでようやく鬼に対抗できるのです。
柱の日輪刀には「惡鬼滅殺」の文字が!鬼殺隊の強い信念を感じます。
日輪刀と呼吸の関係とは?
日輪刀は「色変わりの刀」とも呼ばれ、刀を握った者の呼吸の適性に応じて色が変わります。持ち主にある程度の呼吸の才能が無ければ色が変わらず、呼吸が使えない不死川玄弥(しなずがわげんや)の刀は色が変わっていません。 また初めに握った者の適性に応じて色が変わるため、最終選別のために炭治郎が借りた鱗滝の刀は青色のままでした。 水は青、炎は赤、岩は灰というように、呼吸の種類に応じて刀の色は分かれています。力量によって色の濃さも変わり、同じ水の呼吸の使い手でも義勇なら青、村田は薄い青であることが分かっています。 善逸の黄色い刀には雷の模様が入っているように、その呼吸法を極める可能性があるほど模様が入るようです。
【一覧表】日輪刀の色と呼吸
始まり/基本の呼吸
日の呼吸 | 黒色 |
---|---|
水の呼吸 | 水色 |
炎の呼吸 | 赤色 |
風の呼吸 | 緑色 |
雷の呼吸 | 黄色 |
岩の呼吸 | 灰色 |
派生の呼吸
蛇の呼吸 | 紫色 |
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恋の呼吸 | 桃色 |
蟲の呼吸 | 水色よりの灰色 |
霞の呼吸 | 白色 |
花の呼吸 | 薄紅色 |
獣の呼吸 | 藍鼠色 |
主要キャラの日輪刀を徹底解説
竈門炭治郎:黒色
炭治郎のような「黒い刀」は鬼殺隊の長い歴史の中でも希少で、詳しいことが分かっていませんでした。どの呼吸に適性があるか分からず、出世できない剣士が黒い刃なのだという不名誉な言い伝えがありましたね。 しかし全ての呼吸の元祖「日の呼吸」の使い手について明らかになったため、徐々にその謎が解けてきました! 実は日の呼吸の使い手・継国縁壱(つぎくによりいち)の刀も炭治郎を同じ黒色だったのです。さらに彼の耳飾りとともに「ヒノカミ神楽」として日の呼吸の型が竈門家に受け継がれていました。 縁壱が戦う時には刀身が赤く染まっていましたが、炭治郎の場合は禰豆子の血鬼術と組み合わさった「爆血刀」でのみ赤く染まっていますね。
我妻善逸:黄色
我妻善逸(あがつまぜんいつ)は五大流派・雷の呼吸の使い手なので、日輪刀の色は黄色です。鎬には稲妻を模した模様が入っており、善逸が雷の呼吸を極める可能性を秘めた人材であることを指しています。 形状は一般的な打刀。無意識状態で雷の呼吸を発動する際には、その刀身が青白い稲妻のような光に覆われるのが特徴です。 彼が修めた壱ノ型霹靂一閃(へきれきいっせん)は、神速の居合斬り。人の目は愚か、鬼の目にも見えない速さでの一撃となるため、作中でも刀身が描かれる時間はわずかです。
嘴平伊之助:藍鼠色
二刀流の嘴平伊之助(はしびらいのすけ)の初代日輪刀は、2本とも他の隊士から奪った盗品でした。刃がこぼれてのこぎりのようにギザギザになっていたのが特徴で、鞘も鍔もありません。 那田蜘蛛山戦後、刀匠・鉄穴森(かなもり)によって彼のための日輪刀が打たれ、刀身は獣の呼吸を示す藍鼠色に変わりました。伊之助は新品の刀をわざと石で叩いてボロボロにして、初代と似た形状に改造しています。 色は水や石の呼吸に似ていますが、獣の呼吸自体が完全な我流なので、他の呼吸との関係性はないのでしょう。
栗花落カナヲ:薄紅色
胡蝶しのぶの継子・栗花落カナヲは花の呼吸の使い手。日輪刀は女の子らしい薄紅色に染まっています。その色は恋の呼吸を使う甘露寺蜜璃のものと似ていますが、その関係性は明示されていません。 日輪刀自体は一般的な打刀の形状をしています。鍔は花の模様が刻まれており、刀匠のこだわりが感じられる作りに。また花の呼吸を使用した際は、技の名前と同じ花が舞うという華やかなエフェクトが生じます。
不死川玄弥:変化なし
剣及び全集中の呼吸への素養がほぼない不死川玄弥(しなずがわげんや)にとって、日輪刀はサブの武器です。全集中の呼吸が使えないため、色は変化なし。またメインで使うことのない武器ということで、打刀よりも刃が短い脇差サイズなのが特徴です。 大口径の銃をメインに、とどめは日輪刀で刺すという併用スタイルです。
冨岡義勇:青色
水柱・冨岡義勇(とみおかぎゆう)の日輪刀は深い水色です。水の呼吸 の適応者は水色の日輪刀となりますが、彼の刀はひときわ深い水色をしており、彼の能力の高さを示しています。刃元には柱を示す「悪鬼滅殺」の文字も。 形状は一般的な打刀で鍔は亀甲形。色は彼の羽織の赤錆色の部分と同じ色味です。また彼が鱗滝左近次の元に弟子入りした際の同期で親友の錆兎(さびと)の鍔も似た形をしており、似た模様になった経緯は不明ですが2人の絆が感じられます。
胡蝶しのぶ:不明
胡蝶しのぶの日輪刀は“鬼が切れない刀”。先端と柄に近い部分以外を削ぎ落とした鉤爪状をしており、鬼の首を切り落とすことが出来ない作りをしています。蝶の羽をモチーフにした巧みな意匠が施された鍔や、蟲の呼吸を表す藤色の刀身が特徴です。 他の隊員とは異なり、しのぶの戦闘方法は毒。鬼に効果がある藤の花などの毒を刀に纏わせて刺突技を繰り出し、じわじわと追い詰めるように鬼を滅却します。 刀を収める鞘の部分にはカラクリが仕込まれており、刀身を入れる度に毒の種類を変更したり、調節したりすることが可能。その仕組みは、しのぶと刀鍛冶の鉄地河原鉄珍しか知らないようです。
煉獄杏寿郎:赤色
炎柱・煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)の日輪刀は、炎の呼吸の適正を示す燃えるように赤い刀身をしています。炎のような刃紋と、同じく炎を模した意匠の鍔が特徴的。日輪刀の中では珍しく刃紋が入っています。 実物大スケールとして販売された日輪刀のサイズから、そのサイズは950mmのようです。柄と鞘は真っ赤な刀身を引き立てるような白色。煉獄家に代々伝わる白地の羽織にあわせているのかもしれません。
宇髄天元:橙色
音柱・宇髄天元(うずいてんげん)の日輪刀は、背中に背負っている2本です。1本がかなり大きく炭治郎の背丈ほどもあり、さらに刀身の幅も通常の数倍はあります。 さらに刃の中ほどが丸くくり抜かれたような、変わった形をしているのも特徴。音の呼吸の刀身の色は橙色で、鍔は派手好きな彼らしい金色となっています。 2本は鎖で繋がれており、力技で振り回して広範囲へ攻撃することも可能。日輪刀は彼の数ある戦術の1つという扱いで、爆薬丸や元忍としての身体能力との併用で堅実かつ多様な攻撃を仕掛けます。
不死川実弥:緑色
風柱・不死川実弥(しなずがわさねみ)の日輪刀の色は、風の呼吸の適正を表す緑色。かなり深い色の緑色をしていることから、彼の適性の高さが伺えます。 煉獄と同様に実弥の日輪刀にも刃紋が焼き入れられており、渦巻く風を思わせる模様が特徴的。鍔は風車のような、8つのひし形を連ねたような意匠が施されています。 実弥は剣技で風の刃を起こすと同時に、卓越した身体能力と応用力の高さでアクロバティックに攻撃を仕掛けていく戦闘スタイルです。
甘露寺蜜璃:桜色
恋の呼吸の使い手・甘露寺蜜璃の日輪刀も通常の刀からはかけ離れており、新体操のリボンのように薄くしなやかな刃の刀です。この特別な刀は刀鍛冶のトップである里長・鉄地河原鉄珍(てっちかわはらてっちん)によって作られました。 彼はしのぶの刀も担当しており、特殊な刀のエキスパート。蜜璃の刀は「達人が振るえば決して折れない」という傑作です。 蜜璃は特殊体質で筋肉密度が高く、体の柔軟さを活かしつつ高い筋力によって素早い斬撃を繰り出すことができます。そんな彼女の戦闘スタイルとしなやかな刀は非常に相性が良く、広範囲にわたる攻撃を可能にしています。
時透無一郎:白色
霞柱・時透無一郎(ときとうむいちろう)の日輪刀は、霞の呼吸を示す白色。鍔は金色の四角を重ね合わせたような模様で、柄は緑色です。 彼がもともと使っていた日輪刀の刀匠は鉄井戸(てついど)という老人。無一郎のことを深く理解していた鉄井戸は、彼の未来を案じ後任の刀匠・鉄穴森に手記を遺していました。 無一郎は訓練中に日輪刀を破損。その後、鉄穴森が手記を元に鍛え上げた刀が無一郎の新たな愛刀となっています。
悲鳴嶼行冥:灰色
柱の中でも最強と言われる岩の呼吸の使い手・悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)。彼の日輪刀は刀ではなく鎖で繋がった斧と大きな棘付き鉄球であり、鎖によって回す距離や軌道を調整できるようになっています。 鉄球と斧だけでなく、鎖までもが陽光山由来の純度の高い鉄でできています。そのため鎖が巻き付いただけでも黒死牟の髪が焼け、戦国時代から生きている彼も蓄えている太陽光の多さに驚いていましたね。 また鉄球が大きいため、振り回してぶつけることでかなりの威力を発揮できます。黒死牟戦の終わりには、鉄球で首を落とした描写がありましたね。全体が効果を有しながらも、重さの点で彼にしか扱えない日輪刀と言えるでしょう。
伊黒小芭内:紫色
蛇の呼吸の使い手・伊黒小芭内の日輪刀は刃が波打っています。刃が波打った刀は「フランベルジュ」と呼ばれ、実在する刀の一つ。刃が波打っているため普通の剣で斬りつけるよりも傷がえぐれやすく、殺傷能力が高いという特徴があるようです。 柱の中ではしのぶに次いで非力な彼ですが、とても正確な太刀筋が特徴です。大きくうねるような動きの中でも隙を狙い、少しでもダメージを与えられるように……という工夫でしょうか。 刀鍛冶の工夫が伺える、彼の長所・短所の両方に上手く合わせて作られた刀ですね。
胡蝶カナエ:桃色
花の呼吸の使い手で、かつて花柱を務めていた胡蝶カナエ。彼女の日輪刀は花のイメージにぴったりな桃色となっています。 その戦いぶりが詳細に描かれることはありませんでしたが、同じ花の呼吸を使うカナヲの強さを見るに、カナエも相当な強さを誇っていたはず。また妹のしのぶとの別れのシーンは、数多くのファンを感動させていました。
黒死牟
上弦の壱・黒死牟(こくしぼう)は最強の鬼であると同時に最強の剣士でもあります。彼がたどり着いたのは、血鬼術と全集中の呼吸をかけあわせた独自の月の呼吸。自らの血肉から生成した刀「虚哭神去(きょこくかむさり)」を手に、鬼殺隊たちを追い詰めました。 刀身には血管のようなものが走っており、彼の顔同様に複数の眼がついています。肉体の延長線上にある刀なので、再生可能。さらには3本に枝分かれした大太刀にも変形することが可能な厄介な代物です。
獪岳
獪岳(かいがく)はもともと善逸の兄弟子として、元鳴柱の桑島慈悟郎の元で雷の呼吸の習得に励んでいた青年。鬼となった後は、血鬼術によって強化させた雷の呼吸を使っています。 刀は自らの血肉から生成したもの。剣士にこだわる彼はその形状を日輪刀に似せており、一見すると普通の日輪刀に見えます。鍔には雷を模した模様で、刀身は稲妻を思わせる金色。そこに黒の一閃が走る模様が入っており、彼の雷の呼吸へのプライドのようなものが感じられます。
鬼の再生を著しく低下させる「赫刀(かくとう)」とは?
赫刀の発動条件
- 刀を強く握り締める
- お互いの刀をぶつける
- 禰豆子の血鬼術「爆血」と組み合わせる
作中で縁壱が刀身を赤く染めていましたが、これは刀を「赫刀(かくとう)」という状態にしていたためです。この状態にする条件は黒死牟戦でようやく判明しました。 体を両断された瀕死の状態でも、黒死牟を足止めすべく刀を必死に握りしめた無一郎……。すると普段は白い刀が徐々に赤く染まっていったのです。その後は行冥と実弥も互いの刀を強くぶつからせ、赫刀にしていました。 無惨との戦いの中では、伊黒が無一郎の戦いから赫刀について考察。「刀の元の色に関係なく死の淵に立ったからこそ強い握力を発揮でき、その衝撃で赫刀になったのではないか?」という考えのもとで伊黒も刀を握りしめ、赫刀を発動させるのでした。 刀に衝撃を与えるほかにも、共通して痣を出していたことも関係していそうですね。 ちなみに禰豆子の血鬼術「爆血」で日輪刀を包む「爆血刀」という技は、刀身が真っ赤に染まり赫刀に似た効果を発動。強烈な威力を発揮し、上弦の鬼に大ダメージを与えることに成功していました。
赫刀の効果
日輪刀で首を斬られれば死ぬ鬼ですが、首以外の場所を斬ったり突き刺したりしても再生してしまいます。しかし赫刀で刺されれば焼かれるような苦痛を感じ、斬られればその場所の再生が遅れます。 炭治郎の爆血刀でも同じような効果が出ており、半天狗戦で積怒を驚かせていました。柱たちが握力・衝撃で発動させた赫刀は黒死牟や無惨のようなトップクラスの鬼にも有効です。 日の呼吸の始祖・縁壱は無惨の首を斬れましたが、脳や心臓が複数ある特殊な体ゆえにとどめを刺し切れませんでした。しかし縁壱の赫刀で斬られた首は、いくら押さえていようとも繋がることはありませんでした。
日輪刀が鬼の弱点になる理由とは?材料や作り方に秘密があった
日輪刀の材料は猩々緋砂鉄(しょうじょうひさてつ)と猩々緋鉱石(しょうじょうひこうせき)という特別な鉱物です。この鉱物が採れるのは「太陽に一番近く、一日中陽がさす」といわれる陽光山だけ。鬼の弱点である太陽光をたっぷりと蓄えたからこそ、太陽光と同じく鬼を殺せるのでしょう。 これらの鉱物から、専門の刀鍛冶によって日輪刀が作られます。強度は通常の刀と変わらないため場合によっては折れてしまい、壊れる度に刀が作り直されます。 刀鍛冶たちは皆ひょっとこのお面と、刀への愛情の深さが特徴です。鋼鐵塚蛍(はがねづかほたる)は刀を折った炭治郎に襲い掛かりましたし、鉄穴森鋼蔵(かなもりこうぞう)は伊之助が刀を刃こぼれさせた途端に人柄が一変していましたね。
呼吸よりも日輪刀が先に生まれた?
様々な呼吸と組み合わせることで鬼たちに対する強力な武器となる日輪刀。しかし日の呼吸の使い手である継国縁壱が現れるまでは、そもそも呼吸という概念が存在していませんでした。 作中では縁壱が剣士たちに呼吸法を指導するシーンが描かれており、彼らが「元々使っていた炎・風・水・雷・岩の剣術の型」に呼吸を上乗せして使うようになったと語られています。つまり日輪刀や様々な剣術は呼吸よりも先に生み出されていたのです。 日輪刀は呼吸の使い手と出会ったことで進化を遂げ、現在のかたちになっていったのだと思われます。
『鬼滅の刃』日輪刀を一覧で紹介!隊士それぞれで色・特徴が異なる
1人1人に支給された日輪刀には、形だけでなく鍔の細かいところにも違いが現れています。作中で少ししか登場できなかった隊士たちの刀も、シンプルながら実はちゃんと描き分けられているのです! 2024年4月からは新アニメシリーズ「柱稽古編」へと突入する『鬼滅の刃』。アニメ・原作を復習する際は、ぜひ武器の細かいところまでチェックしてみてください。