2025年5月23日更新

「ワンピース」エルバフの壁画を徹底考察!神典(ハーレイ)の第一~第三世界の意味とは?

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「ワンピース」エルバフの神典(ハーレイ)・壁画とは

ワンピース、ナミ、ルフィ
(c)2023, Eiichiro Oda /Shueisha Inc. All rights reserved.

本作の1138話、エルバフ編においてサウロが言及した「神典(ハーレイ)」。こちらは計3章で構成された古い書物で、これをもとに様々な神話や物語が作られたと言います。少なくとも800年以上前に記されており、その内容の難解さから解釈の仕方は多岐に渡るようです。 そして、神典が語られるのと同時に描かれたのが、石化した樹皮に残された壁画でした。こちらはフランキーが偶然発見したもので、巨人族の女性・リプリーが言うには「大昔の子供による落書き」とのこと。800年~900年ほど前に描かれたと推測され、歴史的価値のある文化遺産に指定されているようです。 作中の描写から察するに、この壁画は神典の内容を絵に起こしたもので間違いないでしょう。ちなみに、これを見たフランキーは「エルバフの絵にしちゃ妙」「巨人族には見えねェ」と発言をしています。

第一世界・第二世界・第三世界とはいつのことなのか

神典及び壁画には「3つの世界」が描かれています。サウロが言うには、「3つ目の世界には現世と未来」が記されているとのこと。つまり、それ以前の1つ目及び2つ目の世界は、現世よりも遥か昔を描いていると推測できます。 また、2つ目の世界について記された文章には、「虚無」という言葉が含まれていました。本作には「空白の100年」と呼ばれる、歴史の影に抹消された時代が存在します。おそらく、2つ目の世界は現世から消えて虚無となった、「空白の100年」を表しているのではないでしょうか。 そうなると、1つ目の世界はそれ以前の太古の時代を表していると考えられます。

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壁画の意味を考察!過去と未来の世界を描いている?

前述したように、神典及び壁画には「第一世界=空白の100年よりも前の時代」「第二世界=空白の100年」「第三世界=現在及び未来」が描かれていると思われます。壁画は3つのエリアに分かれており、作中の描写を見るに、右から第一・第二・第三世界と並んでいるようでした。 それぞれの絵には巨大なモンスターや様々な種族が描かれているほか、意味深なポイントが盛り沢山。この壁画に残された過去、そして予期されている未来とは何なのか。それぞれの世界に関する考察を進めていきます。

壁画の右側・過去の世界

ワンピース
(c)2023, Eiichiro Oda /Shueisha Inc. All rights reserved.

壁画の右側から中央にかけて描かれた、第一及び第二世界。空白の100年とそれ以前の時代を表していると思われ、第一世界の絵には大きな満月空を飛ぶ方舟、エネルギーのようなものを運ぶ奴隷らしき人々が描かれていました。 月に向かう船、煙の出る高層ビルがあることから、この時代には現代よりも高度な文明があったと推測できます。そしてここで気になるのが、月・方舟・奴隷というキーワードです。過去の扉絵連載でエネルが月へ到着していましたが、彼はそこで古代都市・方舟と思しきものが描かれた壁画・人型ロボットを発見しています。 このことから、壁画に記された高度文明は実在したと見て間違いないでしょう。そして、第二世界には巨大な竜のようなモンスターが描かれています。これはおそらく戦争に勝利し「空白の100年」を作り上げた、天竜人を表しているのではないでしょうか。

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壁画の左側・未来(現代)の世界

ワンピース、エッグヘッド
©️尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

壁画の左側に描かれた第三世界。こちらには現代及び未来のことが記されていると思われます。そこには巨大な悪魔のような化け物と、それに立ち向かうニカらしきシルエット、そしてその後ろで共に戦う様々な種族や船が描かれていました。 恐らく、この悪魔は世界政府のトップに立つイム様を表していると思われます。そして、それを打倒しようと先陣を切っているのがニカ、つまりルフィなのでしょう。その周囲には、人魚姫・巨人族・ミンク族・侍・忍者・ルナーリア族・ロキ・エメトなど、見覚えのあるキャラに似た姿が。 この壁画は「ルフィが今まで出会った仲間たち全員と協力し、イム様率いる世界政府と対決する」、そんな本作のクライマックスを予言しているのかもしれません。

第一世界の内容・意味を考察

「第一世界」に書かれた内容

地に炎あり
人は欲望に負け禁断の太陽に触れた
隷人は願い
”太陽の神”は現れた
地の神は怒り
業炎の蛇と共に世界を死と闇で包んだ
彼らはもう会えないのだ

    禁断の太陽 マザーフレイム
    太陽の神 ニカ
    地の神 古代兵器プルトン
    業炎の蛇 レッドライン

    作中でも語られている通り、神典及び壁画には様々な解釈の余地があります。ただ、上記のように本作のキーワードを当てはめていくと、その概要が掴めそうです。第一世界に書かれた内容を読み取っていくと、誰かがマザーフレイムを利用し、一部の人を奴隷として支配していたと推測できます。 そして助けを求める奴隷たちの声を聴き、太陽の神ニカが現れたのでしょう。さらに「古代兵器プルトン」も戦場に駆り出され、その激戦の過程でレッドラインが生まれたものと思われます。レッドラインは惑星を一周する「超巨大な壁」で、その上には簡単に登ることができません。 これにより、世界は「レッドラインの上」と「下界の海」に分断されたのでしょう。ちなみに、世界政府設立以前、レッドラインの上にはルナーリア族が住んでいたと言います。もしかしたら彼らは第一世界で奴隷として虐げられていた存在で、ここに描かれた戦いでレッドラインに逃げたのかもしれません。

    【第一世界に書かれた文の解釈】
    • 地にはマザーフレイムを使った戦争があった
    • 人は欲望に負けマザーフレイムに触れた
    • 支配された奴隷たちは助けを求める
    • その声を聴き、太陽の神ニカが現れた
    • 古代兵器プルトンまで駆り出される戦争となり
    • その過程でレッドラインが生まれ、世界は死と闇に包まれてしまう
    • 人々はレッドラインの上と下界の海に分断されてしまった

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    第二世界の内容・意味を考察

    「第二世界」に書かれた内容

    虚無に息吹あり
    森の神は魔を遣わせた
    太陽は戦火を広げるばかりだ
    半月の人は夢を見た
    月の人は夢を見た
    人は太陽を殺し神となり
    海の神は荒ぶった
    彼らはもう会えないのだ

      虚無 空白の時代
      森の神は魔を遣わせた 悪魔の実
      半月の人 Dの一族
      月の人 ルナーリア族
      人は太陽を殺し神となり 天竜人
      海の神 古代兵器ポセイドン(人魚姫)

      空白の100年を描いていると思しき第二世界。ここで悪魔の実が生まれ、レッドラインの上と下界の海による戦いは、さらに激化していった様子。レッドライン上に住むルナーリア族Dの一族が協力するかたちで、かつて支配者側にいた人間たちと戦っていたのではないでしょうか。 また、空白の100年時代にはジョイボーイがニカの能力で活躍していたと言われています。作中の情報から予想するに、彼はルナーリア族やDの一族に協力していたと見て間違いないでしょう。しかし、ジョイボーイたちは敗北を喫することに。 ニカを殺した支配者側の人間たちは「天竜人」を名乗り、世界政府を設立。レッドライン上に聖地マリージョアを築き、現在に続く支配体制を構築したものと思われます。 ちなみに、「古代兵器ポセイドン=海王類を操る力を持った人魚姫」とわかっており、空白の100年時代にこの力を持った人物がいたことも判明済み。彼女はジョイボーイと親交があったようで、彼ともう会えないことを悲しみ、その感情のままに海王類と暴れ回れ、世界が沈む海面上昇が起こったのかも知れません。

      【第二世界に書かれた文の解釈】
      • 空白の時代が始まった
      • 世界中に悪魔の実が出現し
      • ニカ(ジョイボーイ)たちと敵の戦いが激化していく
      • Dの一族、そしてルナーリア族は手を取り合い戦った
      • しかし支配者たちがジョイボーイを倒し、天竜人として君臨してしまう
      • ジョイボーイを失った人魚姫は怒り悲しみ、海王類と暴れて海面が上昇した
      • 親しい間柄にあったジョイボーイと人魚姫はもう会えなくなってしまったのだ

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      第三世界の内容・意味を考察

      「第三世界」に書かれた内容

      混沌に空白あり
      不都合な残影は約束の日を思い出し
      片われ月の声を聞く
      ”太陽の神”は踊り、笑い
      世界を終末へと導く
      太陽は回帰し新しい朝が来る
      彼らはきっと会えるだろう

        混沌 大海賊時代
        空白 空白の100年
        不都合な残影 ポーネグリフ
        片割れ月 Dの一族
        太陽の神 ルフィ

        現代及び未来を描いていると思しき第三世界。空白の100年が忘れ去られ、新たに幕を開けた大海賊時代。しかし、残されたポーネグリフにより、人々は歴史の影に隠された真実に気付いていきます。 かつての戦いに敗北した者たちの血を引く、Dの一族が世界各地で活躍。それに応えるかのように、ついにルフィが「ニカ」の力を覚醒させることに。彼はその力で、現在の歪んだ世界を終末へと導きます。 そして太陽が輝く新しい世界、身分差のない平等な世の中を手に入れるのでしょう。最後の「彼らはきっと会えるだろう」という言葉は、過去の戦いで決別した支配者側と奴隷側、彼らが手を取り合う平和な世の中が来ることを示唆していると思われます。

        【第三世界に書かれた文の解釈】
        • 大海賊時代が始まるが、その歴史には空白の100年があった
        • ポーネグリフが隠された真実を人々に思い出させる
        • 敗北者の末裔であるDの一族が世界各地で声をあげ
        • それに応えるかのように、ルフィがニカの力に目覚める
        • ルフィはその力を使い、歪んだ世界を終焉へ導いていく
        • そして新しい平和な世界が生まれる
        • 支配者と奴隷たちの末裔は、同じ人間として手を取り合うことになるだろう

        ルフィの「夢の果て」は壁画の内容と関係している?

        59巻収録574話で初言及されたルフィの「夢の果て」。幼少期にこれを語ったとき、エースは呆れ、サボは大笑い。そののち麦わらの一味の面々も耳にするのですが、彼らも同じようなリアクションをしていました。これらの反応から、ルフィが語った内容は「荒唐無稽な子供っぽい夢」だと推測できます。 そんな夢の内容が、「壁画と深く関係しているのでは?」と噂されているのです。第三世界の壁画には、ニカを中心に様々な種族が協力する姿が描かれています。巨人族のリプリーはこの絵について、「子供の夢なのかもね」と語っていました。 この「子供の夢」というキーワードから、「壁画=ルフィの子供の頃からの夢」という推察がされているのです。ルフィが語っていた夢の果ては「世界中の人々と仲良くなりたい」「手を取り合って楽しく過ごしたい(=宴?)」、そんな無邪気な内容なのかもしれません。

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        「ワンピース」壁画のパーツを紹介

        エメト

        第三世界に描かれた、巨大な悪魔らしきものと戦う軍団。こちらは「本作における最終決戦の内容を示唆している」と推測されていますが、ここに明らかに人間ではないロボットのようなものが描かれています。 これは「エッグヘッド編」でルフィを助けるために戦った鉄の巨人、エメトと見て間違いないでしょう。五老星との戦いで戦線離脱してしまいましたが、最終決戦までに復活するのかもしれません。

        リリィ

        第一世界の左端、第二世界へ向かおうとする一隻の船が描かれています。そこには王冠を被った一人の人間が。これは空白の100年で重要な働きをしたと思われる、ネフェルタリ・D・リリィかもしれません。あるいは、彼女と同様に空白の100年のキーマンと言われる、イム様の可能性もありそうです。

        ロキ

        第三世界で巨大な悪魔と戦う軍団のなかに、ツノの生えた巨人が描かれています。この特徴的な風貌は「エルバフ編」のキーマンとして登場した、巨人族の王子・ロキにそっくり。ルフィの敵か味方かはっきりしない人物ですが、最後はルフィの味方として最終決戦に参加するのかもしれません。

        ニカ

        第三世界で戦う軍団の中心にいる、ゴムのように伸びた腕を持つ人物。腕以外の特徴もニカに当てはまるため、これは太陽の神ニカ、つまりルフィを指していると見て間違いないでしょう。最終決戦では彼がリーダーとなり、様々な種族を率いて戦うのかもしれません。

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        人魚姫

        ニカの下あたりに描かれている、王冠をかぶった人魚。これは人魚姫、つまりしらほしを指していると思われます。彼女の下には大きな魚が描かれているため、古代兵器ポセイドンとしての力を発揮し、海王類と共に最終決戦に参加するのではないでしょうか。

        ミンク族

        第三世界の軍団には、二足歩行のネズミと狼のような獣人が描かれています。本作における獣人と言えば、イヌアラシやネコマムシが所属するミンク族。おそらく、ミンク族の戦士たちも最終決戦に参加するものと思われます。

        巨人族

        ネズミのミンク族と思しき絵の前に、巨大な人間が描かれています。他のキャラよりも比較的大きく描かれているため、これは巨人族と見て間違いないでしょう。ドリーとブロギー、オイモとカーシーなど、本作には多数の巨人族が登場。エルバフの戦士総出で、最終決戦に参加する可能性もありそうです。

        小人族

        巨人族とは対照的に、他よりも小さく描かれた種族も存在。おそらくこれは小人族、「ドレスローザ編」に登場したトンタッタ族を指していると思われます。巨人族やミンク族同様、トンタッタ族も総出で最終決戦に駆けつけるのかもしれません。

        ルナーリア族

        第三世界の絵には、翼を持った天使のような種族も描かれています。頭部に火らしきものがあるため、こちらはルナーリア族の可能性が大。ただ、ルナーリア族はほとんど生き残っていないと思われるので、彼らと同じ特徴を持つセラフィムを表わしている場合もありそうです。

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        「ワンピース」のラストの展開を予言?壁画の意味を考察しよう

        本作の重要な謎に関わっているであろう、エルバフの神典と壁画。 もしかしたらこれは「ワンピース」の今後の展開、ラストバトルや結末を予言しているのかもしれません。恐らく、この記事で挙げた以外にも考察のヒントになる伏線があるはず。皆さんもこの壁画が何を意味しているのか、独自に予想をたててみましょう!