2025年4月11日更新

【最新】ピクサー映画全28作品一覧!人気作から知る人ぞ知る名作まで

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ピクサー
©DISNEY/PIXAR

CGアニメーション映画の先駆者として、世界に知られるピクサー・アニメーション・スタジオ。初の短編CG映画『アンドレとウォーリーB.の冒険』(1984年)から『インサイド・ヘッド2』(2024年)まで、多くの作品が高評価を獲得し、人気を集めてきました。 この記事では、そんなピクサー・アニメーション・スタジオの長編映画全28作品を紹介します。

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そもそもピクサーってどんなスタジオ?

ピクサー・アニメーション・スタジオは、1986年にエド・キャットマルとジョン・ラセターが当時働いていたルーカスフィルムのCG部門を、スティーブ・ジョブスが買収したことからスタートしました。 1995年に世界初のフルCD長編アニメーション映画『トイ・ストーリー』を発表して以降、業界の最先端を走りつづけるスタジオです。ピクサーが作り出す物語は、「もしも〜〜だったら」という発想から出発し、独特なストーリーを展開させていきます。 その後ディズニーに買収されましたが、スタジオとしての独立性は保ち、新たな作品を生み出しつづけています。

1.『トイ・ストーリー』(1996年)

トイストーリー
©Disney/Pixar

ピクサー伝説の始まり

監督ジョン・ラセター
主題歌「君はともだち」
上映時間81分
キャスト英語:トム・ハンクス , ティム・アレン

日本語:唐沢寿明 , 所ジョージ

『トイ・ストーリー』は記念すべきピクサーの長編アニメーション映画第1作目。「もしもおもちゃに意志があったら」という想像を膨らませて作られた本作は、世界で最も愛されているアニメーション映画の1本です。 

少年アンディのお気に入りのおもちゃウッディは、アンディの誕生日にやってきた最新型のおもちゃ、バズにお気に入りの座を奪われてしまうのではと戦々恐々とします。そんななか、アクシデントでウッディはバズを窓の外に落としてしまい、彼を探す冒険に出ます。

おもちゃが主人公だという斬新な設定で、仲間と協力することの大切さというメッセージがきちんと描かれ、20年以上たった現在でも多くのファンを魅了し、一躍ピクサーの名を世界に轟かせました。

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2.『バグズ・ライフ』(1999年)

人間の社会を虫の世界におきかえた作品

監督ジョン・ラセター , アンドリュー・スタントン
主題歌「The time of your life」
上映時間94分
キャスト英語:デイヴ・フォーリー , ケヴィン・スペイシー

日本語:宮本充 , 壤晴彦

1999年公開『バグズ・ライフ』は『トイ・ストーリー』の次に発表されたピクサー第2作目の作品です。様々な虫が暮らすアントアイランドを舞台に、イソップ童話『アリとキリギリス』をベースにした物語が語られます。

主人公で、空回りばかりするアリのフリックが最初は周りから浮いた存在であったものの、バッタ一味との戦いなどを通して、他のアリたちから信頼を得ていくというストーリー。

バッタのホッパーがアリたちに向けた「お前らはただ俺たちの食料を運べば良いんだ」という発言に対して「アリはバッタの奴隷じゃない。自分たちがいなければお前たちは食料を得られないのだから、バッタがアリを必要としているんだ。」というフリックの発言には、思わずハッとしてしまいます。

3.『トイ・ストーリー2』(2000年)

トイ・ストーリー2
©2019 Disney/Pixar

ウッディの正体が判明するシリーズ第2弾

監督ジョン・ラセター
主題歌「君はともだち」
上映時間92分
キャスト英語:トム・ハンクス , ティム・アレン

日本語:唐沢寿明 , 所ジョージ

アンディのおもちゃたちが繰り広げる愉快な物語を描いた『トイストーリー』の続編がこの『トイストーリー2』です。

少年アンディのおもちゃたちは、ウッディをはじめ皆仲良しで、飼い犬のバスターとも良い関係を築いていました。そんななかある出来事がきっかけで、ウッディがおもちゃ屋に盗まれてしまい、おもちゃたちのウッディ救出作戦が始まります。

ウッディの正体にまつわる新キャラクターも登場する本作。前作では対立していたウッディとバズは無二の親友となっており、今度はバズがウッディを助ける番です。

ウッディが修理屋の手によって新品同様に復活していくシーンは、前作からさらに繊細になったリアルな映像でファンの中でも話題に。

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4.『モンスターズ・インク』(2002年)

モンスターズ・インク
© Disney/Pixar

ピクサー史上ナンバー1コンビと、幼い少女の物語

監督ピート・ドクター
主題歌「君がいないと」
上映時間92分
キャスト英語:ジョン・グッドマン , ビリー・クリスタル

日本語:石塚英彦 , 田中裕二

『モンスターズ・インク』は様々なモンスターが暮らすモンスターシティに、人間の少女ブーが迷い込んだことから起こるドタバタ劇。「怖がらせ屋」コンビのマイク&サリーはなんとかブーを元の世界に帰そうとしますが、そこには大きな陰謀が隠されており……。

もともとのストーリーの笑いの要素に加えて、吹き替え版ではサリーの声を石塚英彦が、マイクの声を爆笑問題の田中裕二が演じており、お笑い芸人ならではのテンポの良さも本作が「面白い!」と言われる要因でしょう。

それぞれ1人では少し頼りないサリーとマイクですが、ひとたび2人がコンビを組めば他に敵はいません。ピクサーナンバー1のバディムービーです。

5.『ファインディング・ニモ』(2003年)

『ファインディング・ニモ』
© 2022 Disney/Pixar

冒険を楽しむ子供と我が子を必死に探す親

監督アンドリュー・スタントン , リー・アンクリッチ
主題歌「ビヨンド・ザ・シー」ロビー・ウィリアムス
上映時間100分
キャスト英語:アルバート・ブルックス , エレン・デジェネレス

日本語:木梨憲武 , 室井滋

『ファインディング・ニモ』(2003)はオーストラリアを舞台に、カクレクマノミのマーリンとナンヨウハギのドリーが人間に捕らえられたマーリンの息子ニモを探す冒険がくり広げられます。

メインキャラクターの他にもウミガメのクラッシュやサメのトリオなど魅力的な海洋キャラクターがたくさん登場、海底世界は息を呑むほど美しく描かれています。

魚から見た人間の世界が描かれていることで、自分が人間であることを忘れ「人間って怖い!」と感じた子供時代。その後、大人になってからは親から見た子供への愛情がひしひしと伝わり、泣ける作品となっています。

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6.『Mr.インクレディブル』(2004年)

Mr.インクレディブル
© Disney/Pixar. All rights

ピクサー初の人間が主人公になった作品

監督ブラッド・バード
主題歌「The Incredibles」
上映時間115分
キャスト英語:トクレイグ・T・ネルソン , ホリー・ハンター

日本語:三浦友和 , 黒木瞳

『Mr.インクレディブル』(2004)は動物やおもちゃではなくピクサーが初めて人間を主役に迎えて製作した映画。人間とはいっても、本作は超人能力を持つキャラクターたちが主役のスーパーヒーロー映画です。

かつてスーパーヒーロー、ミスター・インクレディブルとして活躍したボブは、政府の「スーパーヒーロー保護プログラム」によってヒーローを引退し、退屈な日々を送っていました。そんなある日、謎の女性から「スーパーヒーローの力が必要」と助けを求める手紙が届き、家族に内緒でヒーロー活動を再開します。

長男のダッシュが水の上を颯爽と走るシーンなど誰もが見て楽しめるシーンもある一方、ピクサー作品には珍しく、人が死んでしまうシーンもあります。

7.『カーズ』(2006年)

勝つことだけが全てじゃないことを教えてくれる作品

監督ジョン・ラセター
主題歌「リアル・ゴーン」シェリル・クロウ
上映時間116分
キャスト英語:オーウェン・ウィルソン , ラリー・ザ・ケーブルガイ

日本語:土田大 , 山口智充

2006年公開の『カーズ』は、車が意思を持つ世界が舞台。レース界のスーパースター、ライトニング・マックイーンがひょんなことから田舎町ラジエーター・スプリングスに迷い込み、親友や大切な存在を手にしていく物語です。

魅力的なキャラクターがたくさん登場する本作は、子供たちからの支持が高い作品です。また主人公が車でありながら、キャラクターに共感でき、複雑な葛藤であったり、恋愛であったりと、単なるアニメーション映画では終わらないのが魅力の1つです。

また、徹底的に車がキャラクター化されており、虫まで車で表現されている点など、こだわりがひしひしと伝わってきます

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8.『レミーのおいしいレストラン』(2007年)

レミーのおいしいレストラン
© Disney/Pixar. All rights

“ネズミが料理人” の設定で評価が分かれた作品

監督ブラッド・バード
主題歌「レミーのおいしいレストラン ~メイン・テーマ」
上映時間112分
キャスト英語:パットン・オズワルト , ルー・ロマーノ

日本語:岸尾だいすけ , 佐藤隆太

『レミーのおいしいレストラン』は『ミスター・インクレディブル』のブラッド・バードが手掛けた2本目の作品。ネズミなのに料理好きでフランス料理のシェフになることを夢見るレミーと、シェフ見習いの青年リングイニの友情と成長が描かれています。1人と1匹はこっそり協力しながら、勤務するレストランでめきめきと頭角を現していきますが、レミーの正体がバレて大問題になってしまいます。

料理を扱う場所ではご法度の存在“ネズミ”がシェフになりたいという夢を持つという設定が、やはり生理的に受けつけないという観客もおり、賛否が大きく分かれる作品となりました。

しかし、ピクサーの映像技術を駆使して生み出された料理はどれも美味しそうで、特に物語のカギとなるラタトゥイユを食べたくなること間違いなし!

9.『ウォーリー』(2008年)

大人からの支持が高いピクサー作品

監督アンドリュー・スタントン
主題歌「ダウン・トゥ・アース」ピーター・ガブリエル
上映時間97分
キャスト英語:ベン・バート , エリッサ・ナイト

日本語:横堀悦夫 , 園崎未恵

2008年公開『WALL-E/ウォーリー』はピクサーの実力を改めて世界に知らしめた傑作です。

西暦2805年。旧型ゴミ収集ロボットのウォーリーは、たった1人で地球の掃除をしていました。そんなある日、彼は最新型の地球探査ロボット・イヴに出会い、恋に落ちてしまいます。一方、人間たちが暮らす宇宙船の中では、恐ろしい計画が着々と進められていました。

限られた表情や仕草だけで、繊細に表現されたウォーリーはとてもチャーミング。世界中の人の心をわしづかみにしました。洗練された映像やプロットにより、大人からも高い支持を集めた作品です。

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10.『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009年)

冒頭10分で号泣必至の名作

監督ピート・ドクター , ボブ・ピーターソン
主題歌「かわらぬ想い」ジョージ・ベンソン
上映時間96分
キャスト英語:エドワード・アズナー , ジョーダン・ナガイ

日本語:飯塚昭三 , 立川大樹

『カールじいさんと空飛ぶ家』はピクサー屈指の感動作として知られています。

亡き最愛の妻との思い出がつまった家の立ち退きを余儀なくされた頑固なおじいさん、カール・フレドリクセンは、妻との約束を果たすため家に大量の風船をくくりつけ、大空へと旅立ちます。しかし、その旅には意図せずボーイスカウトのラッセルがついてきてしまいました。

本作冒頭のカールと妻エリーの感動的なモンタージュ映像は多くの人の涙を誘い、本作の良さがここで集約されていると言っても過言ではありません。大切な存在を失くした悲しみやそこからの克服を描き、ピクサーのストーリー構成の秀逸さを思い知らされます。

11.『トイ・ストーリー3』(2010年)

トイ・ストーリー3
© DISNEY\PIXAR

おもちゃで遊ばなくなった大人にこそ見て欲しい3作目

監督リー・アンクリッチ
主題歌「君はともだち」
上映時間103分
キャスト英語:トム・ハンクス , ティム・アレン

日本語:唐沢寿明 , 所ジョージ

2010年公開『トイ・ストーリー3』は不動の人気を誇る「トイ・ストーリー」シリーズの3作目。第1作から10年後を舞台にした作品です。

大学に進学することになったアンディは、ウッディやバズなどのお気に入りを残して、おもちゃを保育園に寄付することにします。しかし手違いでウッディたちも寄付用の段ボールに入ってしまい、保育園へ。そこはおもちゃにとっては悪夢のような場所でした。

本作は誰もが納得する完璧なエンディングが話題に。おもちゃにとっての幸せは何なのか、その心を忘れなかったアンディの選択に思わず涙が溢れます。

こうして『トイ・ストーリー3』のクオリティーは1作目、2作目を超え、ファンから愛される屈指の名作となりました。

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12.『カーズ2』(2011年)

個性豊かなレーシングカーたちが活躍する人気シリーズ第2作

監督ジョン・ラセター
主題歌「ポリリズム」Perfume
上映時間113分
キャスト英語:オーウェン・ウィルソン , ラリー・ザ・ケーブルガイ

日本語:土田大 , 山口智充

2006年に公開された『カーズ』の続編『カーズ2』は、2011年に公開されました。ピクサーアニメの中では、「トイストーリー」と同じくシリーズ展開された作品です。前作で親友となったマックイーンとメーターの友情の亀裂と、レースに仕掛けられた陰謀というスリル満点のストーリー。

本作ではどちらかというとメーターにスポットが当てられており、ストーリー的にも前作から毛色がガラッと変わるので「続編」というよりは「スピンオフ」といった印象です。

しかし、メーターのボケっぷりや純粋さが作中で存分に表現されているので、メーターファンにはたまらない一作でしょう。

13.『メリダとおそろしの森』(2012年)

メリダとおそろしの森
© Disney/Pixar. All rights

ピクサー初のプリンセスは勇敢な少女!

監督マーク・アンドリュース , ブレンダ・チャップマン
主題歌「Touch the Sky」
上映時間94分
キャスト英語:ケリー・マクドナルド , ビリー・コノリー

日本語:大島優子 , 山路和弘

ピクサーがディズニーに加わってからおよそ20年後の2012年、満を持して発表した初のプリンセス映画が『メリダとおそろしの森』です。しかしプリンセスといっても、メリダは弓矢や乗馬を得意とする活発な少女。ほかのディズニープリンセスとは一線を画す存在です。

ダンブロッホ王国の王女メリダは、強引に決められた結婚に反発し、森の魔女に母の考えを変えさせる魔法を注文。しかし、魔女が用意したケーキを食べた王妃は巨大なクマになってしまいます。

本作はプリンセス映画であると同時に、メリダと母エノリア王妃の複雑な関係が描かれている親子の物語でもあります。

CG技術はさすがピクサー。髪の毛のなびき方や風景の美しさは文句なしの仕上がりとなっています。また、吹き替えでメリダを演じた大島優子は、自然な演技で高評価を得ました。

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14.『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013年)

モンスターズ・ユニバーシティ
© DISNEY\PIXAR

夢を持ち続けることの大事さを教えてくれる作品

監督ダン・スキャンロン
主題歌「Gospel」MarchFourth Marching Band
上映時間104分
キャスト英語:ビリー・クリスタル , ジョン・グッドマン

日本語:田中裕二 , 石塚英彦

2013年公開『モンスターズ・ユニバーシティ』は『モンスターズ・インク』の前日譚が語られる作品。マイクとサリーの出逢いや2人のキャンパス生活が描かれています。エリート怖がらせ屋一家出身のサリーと、怖がらせ屋を夢見ながらも見た目が全然怖くないマイクは、どのように友情を築いていったのでしょうか。

いくら見た目が可愛くても、それはモンスターの世界では役に立ちません。そんな逆境にもめげずに立ち向かうキャラクターをついつい応援してしまうストーリーは、親子で観たい作品の代表となっているのではないでしょうか。

また前作が公開された2001年よりも技術が進歩しているため、サリーの毛並み表現などアニメーションがオリジナルよりも大幅に進化しています。

15.『インサイド・ヘッド』(2015年)

インサイド・ヘッド
© DISNEY\PIXAR

感情が主人公!アカデミー賞受賞作品

監督ピート・ドクター , ロニー・デル・カルメン
主題歌「愛しのライリー」DREAMS COME TRUE
上映時間94分
キャスト英語:エイミー・ポーラー , フィリス・スミス

日本語:竹内結子 , 大竹しのぶ

2015年公開『インサイド・ヘッド』は少女ライリーの頭の中の感情を主人公とした作品。ミネソタからサンフランシスコに引っ越してきた明るく活発な少女ライリー。しかし彼女の頭の中では、事故によってヨロコビとカナシミが司令部の外に出てしまい感情のコントロールがうまくいかなくなってしまいます。ふたりは、一刻も早く司令部に帰ろうと奮闘しますが……。

感情がキャラクターという奇想天外な発想ながら、しっかりとブラッシュアップされた脚本によってピクサー最高傑作との呼び声も高い作品です。

特に心理学や、人間の頭の中の構造に則して表現されたアニメーションは秀逸。可愛らしいキャラクターによって子供にもわかりやすく表現されている点には「さすがピクサー」としか言いようがありません。

16.『アーロと少年』(2016年)

名作へのオマージュが盛りだくさん!

監督ピーター・ソーン
主題歌「Best Friend」Kiroro
上映時間94分
キャスト英語:レイモンド・オチョア , サム・エリオット

日本語:石川樹 , 松重豊

2016年3月公開『アーロと少年』は地球に隕石が落ちず、恐竜が絶滅しなかった「もしもの世界」を舞台に、アパトサウルスのアーロと人間の少年・スポットの交流を描いた作品。弱虫だった主人公が冒険や友情を経験し、勇敢になっていくという王道の展開がピクサーらしく描かれています。

しかし、『ジュラシック・パーク』や『ライオンキング』など名作映画を思い起こさせる場面が満載の本作は多くの人が楽しめる1本です。例えば、アーロとスポットが他の恐竜に襲われた際にTレックスが救ってくれるのですが、同じく『ジュラシック・パーク』でもTレックスが博士を危機一髪のところで救っています。

さらに、CG技術の高さはさらに進化。まるで実写かと見間違うかのような美しい自然が表現されています。

17.『ファインディング・ドリー』(2016年)

ファインディング・ドリー
©2016 Disney/Pixar

なんでも忘れちゃうドリーが唯一忘れなかったのは……

監督アンドリュー・スタントン , アンガス・マクレーン
主題歌「アンフォゲッタブル」シーア
上映時間97分
キャスト英語:エレン・デジェネレス , アルバート・ブルックス

日本語:室井滋 , 木梨憲武

『ファインディング・ドリー』は『ファインディング・ニモ』の続編で、忘れん坊のナンヨウハギ・ドリーを主役とした作品。ドリーが忘れていた生い立ちや、家族についての記憶をたどる冒険が繰り広げられます。

なによりもベイビードリーが可愛い!この可愛さだけでも一見の価値ありですが、本作に登場するキャラクター全員に注目して欲しいです。彼らは皆どこか欠点を持っているのですが、仲間の手によってその欠点が埋められていく様子が丁寧に且つダイナミックに描かれているのも、本作の魅力の1つ。

小ネタ満載で、伏線もしっかりと回収されている良作です。

18.『カーズ/クロスロード』(2017年)

カーズ/クロスロード
© 2017 Disney/Pixar

絶対的エースが下した決断に涙が止まらない

監督ブライアン・フィー
主題歌「エンジン」奥田民生
上映時間102分
キャスト英語:オーウェン・ウィルソン , クリステラ・アロンゾ

日本語:土田大 ,松岡茉優

ピクサーアニメの人気シリーズ「カーズ」の第3作で、2017年に公開された『カーズ/クロスロード』。レーサーとして成功を収めたマックィーンの挫折や転機、新たなる挑戦を描きます。

1作目、2作目と観てきたファンにとって、絶対的王者マックィーンが敗れ、世代交代が想像される展開は辛いものがあります。しかし、エースとして地位を築き上げた彼が最終的に下した決断に涙せずにはいられません。

マックィーンの複雑な葛藤や心情が描かれているという点では大人向けと言えますが、1作目、2作目をさらに超える名作だといえるでしょう。

19.『リメンバー・ミー』(2018年)

リメンバー・ミー
©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

夢に生きながら家族を大切にすることはできるのか

監督リー・アンクリッチ
主題歌「リメンバー・ミー」
上映時間105分
キャスト英語:アンソニー・ゴンザレス , ガエル・ガルシア・ベルナル

日本語:石橋陽彩 , 藤木直人

日本では、2018年に公開された『リメンバーミー』。愛する音楽と家族の間で葛藤する少年の苦悩と成長を描きます。

メキシコの「死者の日」を題材に、家族の絆と少年の成長を描く本作。ミゲルの夢と家族の反対、ヘクターとの絆……などなど、全てにおいて計算され尽くされたエンディングへの流れは見事としか言いようがありません。特にラストシーンの「リメンバー・ミー」で涙腺が崩壊した人は数知れず。

「死」という子供にとっては少し難しいテーマを扱っているものの、感動的なプロットと他では真似できない卓越した美しい映像表現によって、屈指の名作アニメ映画が誕生しました。

20.『インクレディブル・ファミリー』(2018年)

インクレディブル・ファミリー
© 2018 Disney/Pixar

アクション映画としても十分楽しめるファミリードラマ

監督ブラッド・バード
主題歌
上映時間118分
キャスト英語:ホリー・ハンター , クレイグ・T・ネルソン

日本語:黒木瞳 , 三浦友和

『Mr.インクレディブル』待望の続編。今作は母ヘレナがヒーローとして活躍し、父ボブは家で家事育児、さらには末っ子ジャック・ジャックのとんでもない能力が開花します。

前作から14年が経ちキャラクターの見た目が少し変わっているものの、家族の絆は変わっていないところがファン的には泣けるポイント。

また、CG技術の発達によって実写に劣らないレベルのアクションシーンが楽しめ、ファミリー映画という側面だけでなくアクション映画としても申し分ない作品となっています。ジャック・ジャックの最強パワーと可愛さは超必見。

21.『トイ・ストーリー4』(2019年)

トイ・ストーリー4
© 2023 Disney/Pixar. All rights reserved. 86%

ウッディが最後に下した決断とは

監督ジョシュ・クーリー
主題歌「君はともだち」
上映時間100分
キャスト英語:トム・ハンクス , ティム・アレン

日本語:唐沢寿明 , 所ジョージ

大人気シリーズ最終作となった『トイ・ストーリー4』。新たな持ち主のために奮闘するウッディが“おもちゃとして”の別の生き方を知り、葛藤する様子が描かれました。

ウッディたちの持ち主ボニーのお気に入りの手作りおもちゃフォーキーやバニー&ダッキー、そしてキアヌ・リーヴスが声優を努めたデューク・カブーンなど魅力的な新キャラクターが多数登場します。

映像の進化はもちろん、これまで積み上げてきた物語の予想外かつ納得のエンディングで好評を博しました。

22.『2分の1の魔法』(2020年)

2分の1の魔法
©︎ DISNEY\PIXAR

緻密なストーリーに家族愛があふれる

監督ダン・スキャンロン
主題歌「君が支えてくれた」ブランディ・カーライル/「全力少年」スキマスイッチ
上映時間102分
キャスト英語:トム・ホランド , クリス・プラット

日本語:志尊淳 , 城田優

2020年8月21日に公開された『2分の1の魔法』は、妖精たちが住む不思議な世界を舞台としています。

しかし、かつて魔法にあふれていたその世界も、いまは科学技術の進歩ですっかり魔法は消え去ってしまっていました。主人公の内気な青年イアンは、彼が生まれる前に亡くなってしまった父に一目会いたいと、好奇心旺盛な兄のバリーとともに魔法を取り戻す冒険に出ます。

魔法の世界での冒険というファンタジー要素が強い本作。主人公イアンの声を「スパイダーマン」シリーズなどで知られるトム・ホランド、兄のバリーを「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのクリス・プラットが務める点でも注目を集めました。

23.『ソウルフルワールド』(2020年)

ソウルフル・ワールド
©2020 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

生きる意味っていったい何?

監督ピート・ドクター
主題歌「奇跡を望むなら...(ソウルフル・ワールドver.)」JUJU
上映時間101分
キャスト英語:ジェイミー・フォックス , ティナ・フェイ

日本語:浜野謙太 , 川栄李奈

ジャズピアニストを目指す中学校教師ジョー・ガードナーは、ある日下水道に落ちて魂の世界に行ってしまいます。そこで彼が出会ったの生意気で人間嫌いの魂「22番」。ジョーは地球に戻るため、彼女とともに旅に出ることに。

人間が生まれる前の魂の旅が描かれるという本作は、哲学的で深遠なテーマの作品になっています。しかし、難しい話も面白くわかりやすく、そして感動的に伝えてくれるのがピクサーのストーリーテリングの真髄です。

主人公ジョーの声を務めるのは、ジェイミー・フォックス。22番はティナ・フェイが演じます。

24.『あの夏のルカ』(2021年)

圧倒的映像美!リアルなイタリアに惹かれる

監督エンリコ・カサローサ
主題歌「少年時代(あの夏のルカver.)」suis
上映時間96分
キャスト英語:ジェイコブ・トレンブレイ , ジャック・ディラン・グレイザー

日本語:阿部カノン , 池田優斗

北イタリアの港町ポルトロッソ。住民たちは海に住むシー・モンスターを恐れており、一方でシー・モンスターたちも人間を恐れていました。そんなる日、シー・モンスターの少年ルカは地上への好奇心を抑えきれず、友人のアルベルトとともに人間世界へ禁断の冒険に行くことに……。

監督はピクサーの短編作品『月と少年』を手掛けた、イタリア出身のエンリコ・カサローサ。1950年代の美しい港町を舞台とした本作は、第94回アカデミー長編アニメーション賞にノミネートされました。

25.『私ときどきレッサーパンダ』(2022年)

『私ときどきレッサーパンダ』
© 2022 Disney/Pixar

ザ・Z世代の主人公メイが新しい!

監督ドミー・シー
主題歌「どんな君も」Da-iCE
上映時間100分
キャスト英語:ロザリー・チアン , サンドラ・オー

日本語:佐竹桃華 , 木村佳乃

カナダ・トロントのチャイナタウン。いつも“マジメで頑張り屋”な13歳の少女・メイは、ある出来事をきっかけに本当の自分を見失ってしまいます。悩んだまま眠りについたメイが翌朝目を覚ますと、なんとレッサーパンダの姿になってしまっていました!この変身には、ある驚きの秘密が隠されていて……。

アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した短編映画『Bao』(2018年)などを手がけた監督のドミー・シーは、主人公・メイと同じ中国系カナダ人。奇想天外な物語は、見る人に元気と笑顔、そして前向きなメッセージを与えてくれます。

26.『バズ・ライトイヤー』(2022年)

『バズ・ライトイヤー』
© 2022 Disney/Pixar

「トイ・ストーリー」バズの原点を描く

監督アンガス・マクレーン
主題歌「スターマン」デヴィッド・ボウイ
上映時間105分
キャスト英語:クリス・エヴァンス , キキ・パーマー

日本語:鈴木亮平 , 今田美桜

有能なスペース・レンジャーのバズは、仲間たちとともに危険な惑星に不時着してしまいます。バズのミッションは、相棒の超ハイスペックな猫型ロボット・ソックスと一緒に、全員を地球に帰還させること。壮大な冒険の中で、様々な出会いがバズの運命を変えていき……。

「トイ・ストーリー」シリーズに登場するバズ・ライトイヤーの起源を描く、シリーズのスピンオフ作品かつ前日譚。誰よりも仲間思いなバズの、涙なしには語れない感動の誕生秘話が描かれるファンタジー・アドベンチャー映画です。

27.『マイ・エレメント』(2023年)

マイ・エレメント
© 2024 Disney/Pixar.

ピクサー史上もっともロマンティックな物語

監督ピーター・ソーン
主題歌「やさしい気持ちで」Superfly
上映時間101分
キャスト英語:リーア・ルイス , マムドゥ・アチー

日本語:川口春奈 , 玉森裕太

『アーロと少年』の監督や『あの夏のルカ』の製作総指揮を務めるなど、ピクサーで長年活躍してきたピーター・ソーンがメガホンをとった本作。「ピクサー史上もっとも美しくロマンティックな物語」と言われており、すでに公開されている10カ国以上で、大ヒットとなっています。

火・水・土・風のエレメント(元素)が暮らすエレメント・シティ。火の女の子エンバーは、家族のために火の街から出ることなく、父の店を継ぐ夢のために努力していました。そんなある日、彼女は偶然、水の青年ウェイドと出会います。彼を通してエンバーは外の世界を知っていきますが、エレメント・シティには「違う元素とは関わらない」というルールがあり……。

28. 『インサイド・ヘッド2』(2024年)

インサイド・ヘッド2
©2024 Disney/Pixar

アカデミー賞受賞作の待望の続編

監督ケルシー・マン
主題歌「プレゼント」SEKAI NO OWARI
上映時間96分
キャスト英語:エイミー・ポーラー , マヤ・ホーク

日本語:小清水亜美 , 多部未華子

アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『インサイド・ヘッド』の続編が、現在制作中!前作は少女ライリーの頭の中に住むヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの物語でした。『モンスターズ・ユニバーシティ』でストーリー・スーパーバイザーを務めたケルシー・マンがメガホンをとりました。

前作で11歳だったライリーは、本作ではティーンエイジャーに。新しい環境で混乱する彼女の頭のなかに、「シンパイ」「イイナー」「ダリィ」「ハズカシ」という新たな感情が現れます。

ピクサー映画の公開予定一覧!

2025年8月1日(日本) 『星つなぎのエリオ』
2026年3月6日(アメリカ) 『ホッパーズ(原題)』
2026年6月19日(アメリカ) 『トイ・ストーリー5(原題)』
2027年6月18日(アメリカ) 「タイトル未定」
2029年(アメリカ) 『リメンバー・ミー2(原題)』
不明 『インクレディブル3(原題)』

2025年6月以降に公開される予定のピクサーの作品は表のとおりです。 今後公開される作品のうち、わかっている限り続編は『トイ・ストーリー5(原題)』や『リメンバー・ミー2(原題)』など3作で、新作は『星つなぎのエリオ』と『ホッパーズ(原題)』の2作。「タイトル未定」の作品は続編か新作のどちらになるのか、注目が集まります。 『星つなぎのエリオ』は、『私ときどきレッサーパンダ』のドミー・シーの監督2作目として期待が高まります。また『ホッパーズ(原題)』は、日本でもカートゥーンネットワークで放送されたテレビアニメ『ぼくらベアベアーズ』(2016年〜2023年)のダニエル・チョンが監督を務めることでも話題になっています。

ピクサーの歴史・名前の由来

ピクサー
©DISNEY/PIXAR

ピクサー・アニメーション・スタジオは、その前身であるルーカスフィルムのコンピュータ・アニメーション部門が1984年に短編映画『アンドレとウォーリーB.の冒険』を製作したことからスタート。その後、1986年に当時アップル社を退任していたスティーブ・ジョブズらが同部門を買収し、独立会社としました。

ピクサーのロゴや作風

ピクサーのロゴやイメージキャラクターになっている電気スタンドのルクソーJr.は、のちにピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーとなるジョン・ラセターが1986年に製作した同名の短編映画のキャラクターです。 ピクサー作品で多いのは、家族愛や友情、そして成長や変化をテーマにしたもの。人間が主人公になっている作品は少ないですが、おもちゃや昆虫、車などを擬人化したキャラクターを通してそれらの物語が展開していくことで、説教くさくならず素直に感動できるのではないでしょうか。

“ピクサー”という言葉の意味は?

“ピクサー”というのは、もともとコンピュータの名前だったそうです。正式名称は、ピクサー・イメージング・コンピュータ。 このコンピュータの開発者アルヴィ・レイ・スミスは、スペイン語が第二言語になっているニューメキシコ州で育ちました。スペイン語では、動詞の語尾が“-er”や“-ar”になっていることが多いのだとか。ピクサー(Pixar)は、画像の最小単位であるピクセル(pixel)を動詞化したスミスの造語です。

ピクサー映画一覧で独自の世界観にハマろう

自由に話すことや動くことができるおもちゃや、個性豊かなレーシングカーなど、他のアニメ映画とは異なる異色の主人公や登場キャラクターが魅力のピクサー作品。描かれるストーリーや世界観もまた、これまでアニメ映画では表現されることのなかったものが多く、作品ごとに新たな挑戦をしつづけてきました。 歴代の作品はどれも名作ばかり。テーマやキャラクターの特徴は違っても、それぞれに発見や感動与えてくれます。あなたのお気に入りの作品はどれですか? ピクサーは、今後も数多くの名作を届けてくれるでしょう。楽しみですね。