「ワンピース」エルバフ編開幕?「来い」と待つ人物やロキ・シャンクスとの関係性など徹底解説!
「ワンピース」エルバフとは
エルバフは偉大なる航路(グランドライン)の後半にあたる新世界、正確にはワノ国の東側に位置するウォーランドという島を拠点とした巨人族の国です。巨人たちが住むだけあり、ここの木や建造物はどれもスケールが大きく、近隣の海域には巨大な魚たちも生息しています。 また、この国は100年以上前に世界中を震撼させた巨兵海賊団をはじめ、巨人族の強靭な戦士を数多く輩出してきました。そのため、世間からは「世界一の強国」「巨人族の総本山」と呼ばれ、恐れられています。 世界政府に加盟しているかは不明ですが、その戦力や影響力は世界トップクラスと見て間違いないでしょう。
初言及は116話
作中で初めてエルバフの名が登場したのは13巻収録の116話です。グランドラインに入ったばかりの冒険が描かれており、ルフィたちはここでリトルガーデンと呼ばれる島に上陸しました。ここで100年以上決闘を続けていたのが、巨人族のドリーとブロギーだったのです。 ブロギーはウソップらと出会った時に恐竜を狩り、「我こそが!!!エルバフ最強の戦士」と名乗りをあげました。このセリフがエルバフへの初言及だったと思われます。そして同じエピソードの中で、ドリーは自身の故郷としてエルバフの名前をあげていました。
エルバフの特徴・巨人族やニカとの関係性は?
エルバフは地球で言うと、北欧のような気候・文化を持った地域となっています。自然豊かで穏やかに見えるものの、周辺の海域には巨大魚が生息しているため、普通の人間にとっては危険地帯にもなり得る場所です。 巨人族の中にはエルバフ以外で生まれた者もいますが、ほとんどの人間は「巨人=エルバフ」と考えている様子。それはおそらく、100年以上前に海を荒らし回った巨兵海賊団の影響が大きいのでしょう。エルバフの戦士たちが集結した海賊団の強さは常軌を逸しており、今でも伝説として語り継がれるほど。 「巨人族と言えばエルバフの戦士たち」と思われるのも、当然のことと言えそうです。また、エルバフには太陽の神ニカに関する伝承が残っています。ドリーとブロギーがルフィを助けに登場した際も、「太陽の神よ」と叫んでいたため、ニカとエルバフの繋がりはかなり深そうです。
麦わらの一味はエルバフに行く?行かない?
新章の「エッグヘッド編」で久々の登場を果たしたドリーとブロギー。彼らは五老星たちと戦うルフィに助太刀し、麦わらの一味の逃亡を手助けしています。このまま周辺海域の脱出に成功すれば、ルフィたちがエルバフに向かう可能性はかなり高そうです。 ドリーたちが彼らを匿うならば、エルバフが最適なのは間違いありません。さらに、作中ではルフィやウソップがエルバフへ行くことを希望しており、目的地候補として名前があがっていました。 また、2023年12月に開催されたジャンプフェスタ2024では、作者・尾田栄一郎の「ルフィ達がもし無事にエッグヘッドを出られたら…行きますかねーあの島」というメッセージが公開されています。「あの島」ということは、「過去に言及があった場所」ということ。 これは物語の序盤に登場し、長らく名前だけが語られていたエルバフを指しているのではないでしょうか。この発言も加味すると、最新章が「エルバフ編」になるのはほぼ確実だと思われます。
サウロもエルバフで麦わらの一味を待つ?
かつてロビンの故郷であるオハラに漂着し、幼少期の彼女と大切な時間を過ごした巨人ハグワール・D・サウロ。彼はエルバフの出身ではないのですが、現在エルバフに潜伏していると言われています。 サウロはオハラにおける青キジとの戦いで安否不明になっていたものの、エッグヘッド編で生存が匂わされることに。世界最高の科学者であるベガパンクは、サウロと海軍が戦った事件から数か月後にオハラへ行き、島民たちが残した資料を回収する巨人たちを目撃します。 その後、ベガパンクはその資料を見るためにエルバフへ向かい、そこである巨人と対話。そのシルエットがサウロにそっくりな姿をしていたのです。おそらくサウロはエルバフに潜伏しながら、ロビンをはじめとする麦わらの一味を待っているのではないでしょうか。
エルバフで「来い」と待つ人物は誰?
最新展開でエッグヘッドからの脱出に成功し、ついにエルバフへ向けて舵を切り始めたルフィたち。そんな中、1124話のラストにエルバフで彼らを待っていると思しき人物のシルエットが描かれることに。そのキャラは海の近くで酒らしきものを飲みながら、たった一言「来い…」とつぶやいていました。 ここからは、この人物の正体として考えられる、複数の候補者について解説していきます!作中にすでに登場している既存キャラなのか、そもそもまったく登場していない新キャラなのか。皆さんも予想を立てながら、読み進めていってください。
火ノ傷の男説
まず第1候補としてあげたいのが、作中に異名のみ登場している火ノ傷の男です。この名前が初めて飛び出したのは105巻1056話、キッドが「ひとつなぎの大秘宝」に関する話をふられた場面でのことでした。 どうやらこの男は、最後のロードポーネグリフに深く関わっている様子。しかし、その居場所や詳細などはほとんど明らかになっていないようで、キッドも「アテが無さすぎる」と文句を言い、ポーネグリフに精通しているロビンでさえも全く手がかりを持っていないようでした。 このように全容が謎に包まれている火ノ傷の男ですが、ひとつなぎの大秘宝を得るまでに1度は会わなければいけない人物なのは間違いありません。物語が佳境に突入している今、彼が登場し「最後のロードポーネグリフ取得編」が始まる可能性は十分あると思われます。
スコッパー・ギャバン説
第2候補としてあげたいのが、ロジャー海賊団に所属していたスコッパー・ギャバンです。彼は2本の斧を使い戦っていたと判明していますが、それ以外の情報はほとんど不明。作中にも過去の姿がわずかに登場するのみとなっていました。 その詳細が謎に包まれているギャバンですが、名前に銅を意味する「コッパー」が入っているため、ゴールド・ロジャーやシルバーズ・レイリーに次ぐロジャー海賊団No.3の超大物だと噂されています。この説が真実ならば、彼もレイリーのように重要な役割を果たす可能性が高いはず。 ここで登場し、ルフィにひとつなぎの大秘宝に関するヒントを授ける展開も十分あり得るでしょう。もしくはギャバンの口からロジャーの過去が語られる、「ロジャー編」が始まるパターンもありそうです。
新キャラ説
これまで作中に登場している人物をあげてきましたが、未だに登場していない新キャラという可能性もあります。もしそうなのだとしたら、この人物はどんな理由でルフィを待っているのでしょうか。 その候補として考えられるのは、エルバフでトラブルが起き救世主を待っているパターンです。エルバフの王子として名前が登場していたロキは、北欧神話のいたずら好きな神と同じ名前をつけられています。もしかしたら彼がエルバフ全体を巻き込む悪政を敷き、住民を困らせているのかもしれません。 その説を裏付けるかのように、1127話には島で起きている様々な異変に動揺する巨人族が描かれていました。シルエットの人物がこの混乱の元凶を知る新キャラという展開も十分あり得そうです。
エルバフの出身者一覧
ドリー , ブロギー | 巨兵海賊団の船長を務めていた強靭な戦士 |
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オイモ , カーシー | ドリーたちを支える海賊団の船員 |
山ひげのヤルル , 滝ひげのヨルル | ドリーたちの前に海賊団をまとめあげていた伝説の戦士 |
ロキ | シャーロット・ローラとの結婚を予定していたエルバフの王子 |
ハイルディン , ゲルズ , スタンセンなど(新巨兵海賊団) | 新たな海賊団を立ち上げた新世代の戦士 |
エルバフ出身の主要キャラは上記の通りです。ドリーとブロギーをはじめ、ここに名を連ねているのは作中でもトップクラスの実力を持つ強者ばかり。今後描かれるであろうエルバフ編に登場すれば、誰もが主役級の活躍をしてくれるはずです。 ここからは各キャラにスポットを当て、詳細な情報やこれまでの活躍を紹介していきます。
ドリー , ブロギー
ルフィたちが最初に出会ったエルバフの戦士、ドリーとブロギー。彼らは巨兵海賊団の船長として大暴れし、それぞれ「青鬼のドリー」「赤鬼のブロギー」として恐れられていました。しかし、ひょんなことをきっかけに2人はリトルガーデンで決闘を始めることに。 それ以来、彼らは100年以上戦い続け、巨兵海賊団は自然消滅してしまいます。その後、ルフィたちと出会いバロックワークスと激闘を繰り広げますが、それでも決闘が終わることはありませんでした。しかし、詳細な経緯は明かされていないものの、彼らはエルバフへと帰還。 そこで五老星たちに襲われているルフィの現状を知り、巨兵海賊団の面々と共に助太刀へと向かうのでした。
オイモ , カーシー
巨兵海賊団の船員として活躍していたオイモとカーシー。彼らは決闘から戻らないドリーたちを迎えに行きますが、その道中で海軍に捕縛されてしまいます。そこで「ドリーたちはすでに捕まっている。エニエス・ロビーの門を100年守れば彼らを解放してやる」という嘘に騙され、門番として働くことに。 しかし、ルフィたちと対峙した際にこれが嘘だったと知り大暴れ!彼らはその戦いが終わったのち、エルバフへと帰還します。そして、エッグヘッド編ではドリーたちとともにルフィの救出作戦に参加。久方ぶりの再登場を果たしました。
山ひげのヤルル , 滝ひげのヨルル
ドリーたちの前に巨兵海賊団の船長を務めていたヤルルとヨルル。エルバフの名を全世界に轟かせた2人は尋常ならざる強さを誇っていたようで、特徴的なヒゲのかたちから「山ひげのヤルル」「滝ひげのヨルル」と呼ばれ恐れられていました。 船長の座を譲ってからも伝説の英雄として慕われ、後進の育成などに注力していたようです。しかし、ヨルルはシャーロット・リンリンとの戦いで大ダメージを負い死んでしまいます。ヤルルの生死については不明ですが、もし生きているのであれば今後描かれる最新章で再登場を果たすかもしれません。
ロキ
63年前に誕生したと言われる、エルバフの王子・ロキ。現時点ではシルエットしか描かれていないため、外見や性格などは全て不明となっています。彼はリンリンの娘にあたるシャーロット・ローラに一目惚れし、縁談を持ちかけていました。 それにより2人は結婚するはずだったのですが、なんとローラが結婚当日に逃亡!双子の姉であるシフォンが差し出されたものの、結局破談となってしまいます。本来であればこの結婚により、ビッグ・マム海賊団と巨人族に友好関係が結ばれるはずでした。 しかし、この騒動によりリンリンと巨人族のあいだに、今まで以上に深い溝ができてしまったのです。
ハイルディン , ゲルズ , スタンセンなど(新巨兵海賊団)
エルバフ生まれの若き戦士たちにより立ち上げられた新巨兵海賊団。船長を務めるのはドレスローザでルフィと共に戦ったハイルディンで、この海賊団はルフィに忠誠を誓う麦わら大船団の6番という重要なポジションを任されています。 彼らの最終目標は「全ての巨人族を束ねてハイルディンが王となり、新たな巨兵海賊団としてその名を轟かせる」ことです。エッグヘッド編で巨兵海賊団が再登場した今、新巨兵海賊団は彼らと戦うつもりなのか、それとも合流しひとつの海賊団になるつもりなのか。 その思惑は明かされていませんが、2つの巨兵海賊団が何かしらのかたちで接触するのは間違いないでしょう。
リンリンやシャンクスなどエルバフの関係者一覧
シャーロット・リンリン
四皇の一角として、全世界を恐怖に陥れていたビッグ・マムことシャーロット・リンリン。幼い頃から巨人族と見紛うばかりの巨体を持っていた彼女は、その常軌を逸した怪力で周囲に多大な被害をもたらしていました。 それにより国外追放されたリンリンは、エルバフにあるマザー・カルメルの孤児院で暮らすことになります。リンリンは巨人族にも受け入れられ穏やかな時間を過ごしますが、12日間の断食をおこなう冬至祭でその食欲が大暴走。人生初と思われる「食いわずらい」を発症します。 彼女はここで本能のまま暴れ回り、巨人族の村を半壊に追い込んだうえ、自身を止めようとしたヨルルを返り討ちにしてしまったのです。カルメルの嘆願により命は助かったものの、リンリンはこの事件をきっかけにエルバフを離れ、巨人たちから深い憎しみを向けられることになるのでした。
マザー・カルメル
エルバフの郊外で「羊の家」という孤児院を開いていたマザー・カルメル。身寄りのない子どもたちを引き取り、どんな子にも優しく接していたため、周囲からは「聖母」と呼ばれ慕われていました。リンリンが暴走した際も助命を嘆願し、彼女と共に巨人族たちの村を離れる選択をしています。 このように善行ばかりを重ねていたカルメルですが、その裏には恐ろしい本性を隠していました。なんと、彼女は世界政府や海軍と繋がりを持つ人身売買の元締めだったのです。どうやらカルメルは高いポテンシャルを持つリンリンを育て上げ、高額で政府に売りつけようと考えていた様子。 そんな思惑を隠したうえでリンリンをかばったカルメルですが、そののちリンリンの手で直接殺されることに。詳細な描写はされていませんが、彼女はリンリンに「食べられてしまった」ものと思われます。
シャンクス
ルフィに多大な影響を与え、現在は四皇のひとりとして海に君臨しているシャンクス。単行本106巻収録の1076話に、彼がエルバフの港町に滞在しているシーンが描かれました。 シャンクスは酒場でドリーやブロギーと酒を酌み交わしていた様子。シャンクスは2人を「旧友」と呼び、ドリーたちはシャンクスを「兄弟」と呼んでいました。このことから、シャンクスとドリーたちには古くからの絆があると推測できます。 もしかしたらシャンクスはルフィ同様、リトルガーデンで2人と出会い友人になっていたのかもしれません。そしてその縁がきっかけで、彼はこの港町へよく立ち寄るようになったのではないでしょうか。町の住民たちはシャンクスを慕い、長年の友のように信頼していました。 場合によっては決闘により帰れないドリーたちに代わり、シャンクスが自身のナワバリとしてこの町を守っていた可能性もありそうです。
【考察①】太陽の神ニカとエルバフの関係性を考察
エルバフには太陽への感謝を示す冬至祭という行事があり、世界政府に隠していた太陽神ニカの伝承まであると判明しています。ドリーとブロギーが「太陽鋸」などの技を使用していたことからも、ニカとエルバフに深い関係があることは明らかです。 また、ルフィの前にニカの力を使っていたとされるジョイボーイには、「巨人族だった」という噂が存在しています。聖地マリージョアには巨人サイズの麦わら帽子が冷凍保存されており、一部ファンのあいだで「これは世界政府と対峙していたジョイボーイのものではないか」と囁かれているのです。 もし「ジョイボーイ=巨人説」が真実なのだとすれば、エルバフの巨人族はジョイボーイやその仲間たちの末裔なのかもしれません。冬至祭やニカの伝承は、先祖たちの戦いを覚えておくために伝えられてきたのではないでしょうか。
【考察②】エルバフにある巨大樹は宝樹アダム?
本編に描かれたエルバフのシルエットには、島の大半を占め雲の上まで突き抜けている巨大樹らしきものが描かれています。これが一部ファンのあいだで、作中に名前だけ登場していた「宝樹アダムではないか?」と囁かれているのです。 かつて、フランキーはアダムが「戦争を繰り返す島」に生えていると語っていました。エルバフがある島の名前はウォーランド。これが「War land(戦争の国)」を示しているのだとすれば、「島に生える巨大樹=アダム」説の信頼性はかなり高そうです。 また、エルバフはかつて材木の輸出も手がけていたことが判明しています。もしかしたら巨人族はアダムから枝などを切り出し、それを材木として輸出していたのかもしれません。
最新章の舞台に!?エルバフでの大冒険に期待
ドリーやブロギーたちの再登場により、最新章の舞台になる確率がグッと高まったエルバフ。 太陽の神ニカとの関係性も深いようで、物語の根幹にも大きく関わってくると思われます。これを機に「ワンピース」を読み返し、今後の展開に備えてみてはいかがでしょうか!