ゴッドバレー事件の真相とは?島の消滅に繋がった争いの発端は何年前に【ワンピース】

物語も佳境へと突入し、史上最高潮の盛り上がりを見せている「ワンピース」。クライマックスの予感を感じさせている本作ですが、作中にはまだまだ回収されていない伏線が盛り沢山。 この記事ではそんな伏線のひとつ、謎多きゴッドバレー事件の真相について徹底解説!事件の概要や関係者などを紹介するほか、そこに隠されている秘密についての考察も進めていきます。 ※この記事は「ワンピース」の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
「ワンピース」ゴッドバレー事件とは?
108巻収録の1095話から1096話で概要が語られたゴッドバレー事件。これはウエストブルーに位置するゴッドバレーという島で、38年前に起きた大規模抗争を指しています。ここには海軍・海賊・天竜人など、作中における重要人物たちが勢揃いしていました。 海軍側の主力として参戦していたガープは、ここで終生のライバルであるロジャーと手を組み、当時最強の海賊団と称されていたロックス海賊団と対峙。ガープはこの戦いでロックスを撃破し、「海軍の英雄」と呼ばれることになります。 このように「ワンピース」の歴史上でも重要な出来事が起きていたゴッドバレーですが、この島は現在地図に記載されておらず、その海域から跡形もなく消え去っている様子。どうやらこの事件の裏には、物語の根幹に関わる重要な秘密が隠れているようです。
ゴッドバレー事件の真相とは?結末を時系列で解説
①発端は天竜人による「先住民一掃大会」
ゴッドバレー事件勃発のきっかけは、天竜人たちが島民や奴隷の命にスコアをつけ狩りを行う「先住民一掃大会」にあります。この大会が西の海(ウエストブルー)にあるゴッドバレーという島で開催され、歴史に残る大騒動に発展していったのです。 実は大会の上位入賞者には景品が用意されており、そこには2つの悪魔の実、そして海賊島の宝が含まれていました。この海賊島の宝がロックス海賊団をはじめとする荒くれ者たちを、島へ呼び込む要因になってしまいます。
②ロックス・ロジャー海賊団・ガープの乱入

当初は詳細が明かされていなかった海賊島の宝ですが、のちの展開でその正体が絶世の美女・シャクヤクだったと判明します。彼女は先住民一掃大会の参加者フィガーランド・ガーリング聖の嫁候補として、島から誘拐されてしまったのです。 シャクヤクを慕うロックス海賊団の面々は、彼女を救うためにゴッドバレーへ上陸したのでした。そして、シャクヤクに惚れこんでいたロジャーも仲間と共に参戦。騒ぎを知ったガープまで乱入し、そのうえガーリング聖率いる神の騎士団まで戦いへ加わることに。 各勢力がそれぞれの思惑で動き、戦いの規模が拡大していきます。
③神の騎士団vsロックス・ロジャー・レイリー

ロックスは表向き「シャクヤクを救う」ために動いていましたが、実は「島にいる妻子を逃がすこと」が真の目的でした。彼は家族を見つけ共に逃亡するも、その道中にガーリング聖と対峙。苦戦を強いられたものの、妻の激励もあり何とか勝利を掴みます。 その一方、ロジャーたちはシャクヤクを救出するために島内を奔走。レイリーが監禁場所にいた神の騎士団・ソマーズ聖を倒し、シャクヤクを奪還することに成功します。 それぞれに奮闘するロックスたちでしたが、島に天竜人のトップに立つイム様が登場。ここから戦況が大きく変わっていきます。
④イム様の「黒転支配」でロックスが暴走
イム様は対象を悪魔化させる「黒転支配(ドミ・リバーシ)」という能力を所持。ロックスはこの力で悪魔に変えられてしまいます。最初は抵抗していたものの、ロックスは次第に自我を喪失。イム様の支配下に置かれてしまいました。 理性を失くしたロックスは自身の家族や、仲間であるはずの白ひげたちまで攻撃。ロックスは完全に暴走状態になり、尋常ならざる力で見境のない破壊行動を始めます。
⑤暴走したロックスをロジャー・ガープが倒す
暴走したロックスを止めるため、ロジャーとガープが覇気を最大限まで解放。ロックスは心のなかで「ロジャー‼ガープ‼頼む…‼おれを殺してくれ…‼」と叫び、ライバルたちに介錯して欲しいと訴えます。 その声が届いたのか、ロジャーは「火之迦具土慧士(ひのかぐつちのえいす)」、ガープは「無限拳骨(インフィニトゥムエクスプロージョン)」、覇王色の覇気を纏った渾身の一撃でロックスの想いに応えました。 それを食らったロックスはダウン。長かった戦いに終止符が打たれ、ロックス海賊団は壊滅することに。そしてイム様が最後に事件の隠ぺいを命じ、ゴッドバレー事件の真相は闇に葬られてしまうのでした。
ゴッドバレー事件の関連人物の活躍&結末まとめ
ティーチ・エリス(ティーチ母)

エルバフ編でロックスの息子と判明したティーチ。 幼少期のティーチは母のエリスと共に、ゴッドバレーからの脱出を目指しました。ロックスと合流して神の騎士団の魔の手から逃げ続けるも、なんとイム様の能力で悪魔化したロックスがティーチたちを殺そうとします。そのまま死んでしまうのか……と思われたその時、彼らを助ける者が現れました。 その人物は奴隷としてゴッドバレーに連行されていた、幼き日のバーソロミュー・くま。彼は先住民一掃大会の景品「ニキュニキュの実」を食べ、その能力でティーチたちを逃がすことに成功します。くまのおかげで、ティーチとエリスは何とか生き延びることができたのでした。
シャクヤク・レイリー

ロジャー海賊団のNo.2、シルバーズ・レイリー。彼は神の騎士団のソマーズ聖を倒し、シャクヤクを救うことに成功しました。救出されたシャクヤクは「レイさん‼遅いよぉ‼」と涙を流しながら、彼の胸に飛び込みます。 実はシャクヤクはレイリーにベタ惚れ。これまで彼女のアプローチに応えてこなかったレイリーですが、人目もはばからず泣くシャクヤクに対し「すまない。こんな目に合わせて」と謝罪。この騒動をきっかけに、2人の距離が一気に縮まったものと思われます。
シャンクス・シャムロック

ルフィの恩人であるシャンクスと、彼の双子の兄にあたるシャムロック。彼らの父は神の騎士団を率いるフィガーランド・ガーリング聖、そして母はゴッドバレーに住む赤髪の女性ということが判明しています。 ゴッドバレー事件発生時、ガーリング聖はシャクヤクが妻候補となったため、シャンクスたちの母を殺害。彼女は最後の力を振り絞り、シャンクスとシャムロックを当時海兵だったドラゴンに託します。ドラゴンは2人を逃がそうと奔走するも、神の騎士団メンバーにシャムロックを奪われてしまいました。 しかし、シャンクスだけは何とか逃がすことに成功。シャンクスはそののち宝箱のなかに入り、偶然にもロジャーたちがそれを拾うことになります。
ドラゴン

ゴッドバレー事件当時、見習い海兵だったドラゴン。彼はゴッドバレーを封鎖するため、他の海兵たちと島に来ていました。ドラゴンは海軍に属しながらも、その正義の在り方に疑問を感じていた様子。事件発生後はシャンクスとシャムロックを守るため、神の騎士団と対峙します。 ここでの経験がきっかけとなり、彼は海軍からの離脱を決意することに。ゴッドバレー事件はのちにドラゴンが率いる、革命軍が生まれる遠因になっていたのです。
ガープ

ゴッドバレーの騒動にロジャーまで加わったと聞き、すぐさま現場へ駆けつけたガープ。白ひげやカイドウらと対峙したのち、彼はロジャーと協力して悪魔化したロックスを倒しました。ガープは一連の騒動のなかでイム様や天竜人の非道な行いを目の当たりにし、大きなショックを受けます。 ロジャーはそんなガープに対し、「海軍やめるならウチに来いよ」と海賊団に勧誘。ガープは「バカ言え。おれが辞めたら海兵たちを誰が守る‼」と答え、その提案を拒否します。彼は次世代の若い海兵のために、海軍に残る道を選択したのです。
くま・イワンコフ

ゴッドバレーに連れてこられた複数人の奴隷。その中にいたイワンコフと妹分のジニーは、賞品として用意された悪魔の実を奪い、その力を利用して脱走しようと提案します。同じく奴隷だったくまはこの意見に賛同し、イワンコフと共に実が保管されている島の中央へ移動。 ビッグ・マムや五老星などの襲撃を受け何度も窮地に陥りますが、くまはニキュニキュの実の力を手にし、仲間と一緒に島から脱出することに成功しました。 それから、イワンコフは船で広大な海へと旅立ち、くまとジニーはソルベ王国の小さな教会で暮らし始めます。それぞれの生活を謳歌するくまたちですが、そこから彼らは過酷な戦いに巻き込まれていくことになるのでした。
カイドウ・リンリン

ゴッドバレーでおこなわれた先住民一掃大会の賞品になっていた悪魔の実は2つ。ひとつはくまが手に入れたニキュニキュの実で、もうひとつは龍に変身できるウオウオの実(モデル青龍)でした。 ウオウオの実は最初ビッグ・マムが手に入れたのですが、そののちカイドウが強奪!青龍の力を得ることに成功します。彼はその能力を使い、ロックスや白ひげと共にイム様と対峙しました。 事件終結後、カイドウは失踪。ビッグ・マムはこのときの騒動を根に持っており、「でかい借りがある」「恩は一生だぞ」と、悪魔の実を譲るかたちになったことを今でも恩に着せています。
白ひげ・ポーロ(マルコ父)

ロックス海賊団の一員としてゴッドバレー事件に参戦した白ひげ。ロックスやカイドウと共にイム様と戦う、悪魔化したロックスの攻撃を受け止めるなど随所で活躍を見せました。 事件終結後、白ひげはポーロ・グラムという海賊と知り合います。どうやらこの出会いをきっかけに、白ひげは「白ひげ海賊団」を結成することになるようです。 ちなみに、ポーロの外見は白ひげ海賊団1番隊隊長を務めていたマルコにそっくり。明言はされていませんが、ポーロはマルコの父親だと思われます。
その他のロックス海賊団メンバー
ゴッドバレー事件に深く関わっているロックス海賊団のメンバーたち。なかでも王直は味方を裏切ってシャクヤク拉致を手伝うなど、事件勃発のきっかけを作ったキーマンと呼べる人物です。 さらに、事件の渦中でジキジキの実の前任者と判明したキャプテン・ジョン、ボムボムの実の前任者と判明したガンズイなど、意外な新情報が解禁されたキャラたちもいました。
【解説①】「海賊島の宝」=シャクヤクを巡る争い
ゴッドバレー事件勃発の要因は、海賊島の宝と呼ばれるシャクヤクにあります。ガーリング聖が自分にふさわしい妻を“発注”した結果、彼女は島からさらわれてしまいました。それをきっかけにロックス海賊団やロジャー海賊団がゴッドバレーに上陸。 シャクヤクを狙う面々が争い合う大騒動へ発展していきます。シャクヤクの詳細や彼女視点で事件の経緯を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください。
【解説②】ロックスの目的:息子ティーチと妻エリスの救出
ロックス海賊団やロジャー海賊団は「シャクヤクの救出」を目指していましたが、ロックスだけは「島にいる妻子を逃がす」ことを目的にしていました。実はロックスとその家族は、世界政府と深い因縁があると噂されるデービー一族の末裔。 なんとゴッドバレーはそんなデービー一族たちの拠点、ロックスの故郷にあたる島だったのです。つまり、天竜人たちがゴッドバレーを先住民一掃大会の会場にしたのも、「デービー一族を殲滅する」という企みがあったからこそ。 ロックスはその魔の手から家族を救うためにゴッドバレー襲撃を決断したのでした。そんなロックスや家族の詳細が気になる方は、こちらの記事をチェックしてください。
【解説③】「デービー・”D”・ジョーンズ」とイム様の因縁
世界政府と深い因縁があるというデービー一族。ロックスはイム様と対峙した際、「デービー・D・ジョーンズこそがかつての“世界の王”の名」と発言していました。このことから、イム様の前に世界を統治していたのが、ロックスの先祖にあたるデービー・D・ジョーンズだったという説が浮上。 イム様がデービーを失脚させ、王の座を奪った可能性が出てきたのです。ワンピース世界の歴史において、重要な役割を持つと思われるデービー一族。その詳細が知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
【考察①】真の黒幕はロックス海賊団ではなく天竜人?
ゴッドバレー事件は表向き「ロックス海賊団により引き起こされた」ことになっています。しかし、これまで説明した通り、事件勃発までには複雑な事情が絡み合っており、その中心には天竜人がいました。 天竜人たちが「先住民一掃大会」という非道な行いをしていたこと、それをデービー一族抹殺のため「ゴッドバレーで開こう」と決定したこと。さらに、大会参加者のガーリング聖の要望により、彼らは海賊島の宝・シャクヤクまで誘拐していました。 この状況を考慮すると、ロックスやその一味がゴッドバレー襲撃を決断したのは、むしろ自然なことのように思えます。ロックス海賊団はハメられて濡れ衣を着せられた被害者。ゴッドバレー事件の真の黒幕は「天竜人」、あるいは「世界政府」と言っても過言ではないでしょう。
【考察②】ゴッドバレー島が「消された」理由は海軍に?
ゴッドバレー事件が終結したのち、舞台となったゴッドバレーはイム様の指令により海から消されてしまいました。その目的は前述したような天竜人たちの悪行、そして海軍がその非道な行為に手を貸していた痕跡を消すことにあると匂わされています。 海軍たちは先住民一掃大会に協力、つまり住民の虐殺に加担していました。この「悪の側面」が表に出てしまえば、海軍はもちろん政府の信用もガタ落ちしてしまいます。そういった事態を防ぐため、イム様は事件に関する全てのものを抹消しようと考えたのでしょう。 また、存在を隠しているイム様自身がこの激戦に参加していたため、「自分の痕跡を消したい」という狙いもあったのかもしれません。
【考察③】ゴッドバレーの正体はスリラーバーク?
地図からはもちろん、その海域からも消えてしまったと言うゴッドバレー。跡形もなく消失してしまったこの島が、実はゲッコー・モリアが根城にしているスリラー・バークになったのではないかと噂されているのです。 スリラーバークはゴッドバレーがあったウエストブルーから来たと言われており、スリラーバークの中にはゴッドバレーにあったものと似た建物も存在しています。 さらに、モリアが従えていた将軍ゾンビの中には、キャプテン・ジョンをはじめとするロックス海賊団のクルーらしきメンバーがいるのです。モリアは強靭なゾンビになる海賊たちの死体を求め、凄惨な戦いが繰り広げられたゴッドバレーに目をつけたのかもしれません。
ゴッドバレー事件への過去の言及を初登場から振り返る
ワノ国編でセンゴクが初めて事件に触れる
ゴッドバレー事件について初めて語られたのは95巻957話、センゴクが海兵たちと会話をする場面でした。センゴクは部下にロックス海賊団の概要を教え、その流れでゴッドバレー事件について話し始めます。 「事件勃発は38年前」「ロックス海賊団壊滅の契機だった」など、ゴッドバレー事件の表向きの情報について説明。そののちセンゴクは「ガープとロジャーが手を組んでロックスを倒した」という、驚きの真相を明かすのでした。
エッグヘッド編でのくまの回想
108巻1095話から突入した「くまの回想」において、幼少期のくまが天竜人の奴隷だったと発覚。さらに、彼が先住民一掃大会の狩猟対象としてゴッドバレーに連行されていたことがわかりました。 一連のエピソードにより、ゴッドバレー事件当時に先住民一掃大会が開かれていたこと、それにガーリング聖をはじめとする神の騎士団が参加していたことが判明。 そしてロックス海賊団・ロジャー海賊団・海軍の参戦シーンなどが描かれ、事件の断片が少しずつ明かされていったのでした。
エルバフ編でのロキの回想
113巻1152話からスタートした「ロキの回想」において、ロックスの過去が判明します。彼がどんな経緯を辿って海賊団結成に至ったのか、どうしてゴッドバレーへの襲撃を決意したのか。 一連のエピソードのなかで、事件の裏に天竜人たちの非道な行いがあったこと、そしてガープとロジャーがロックスを倒すことになった真相が判明しました。おそらくこれで全容が明らかになったはずですが、まだ追加で新情報が解禁される可能性もありそうです。
重要キャラが数多く参戦!ゴッドバレー事件は要チェック
ロックス海賊団・ロジャー海賊団・神の騎士団・海軍と、様々な組織が一堂に会したゴッドバレー事件。重要キャラが数多く参戦し、この事件が現在の物語に大きな影響を与えていたことが判明しています。 シャンクス・シャムロック・ティーチ・ドラゴンなど、事件を生き延びた者たちは今後も重要な働きをするはず。これからのストーリーをしっかり楽しむためにも、ゴッドバレー事件の全容をしっかり把握しておきましょう!






























