羂索(けんじゃく)は偽夏油の脳みその正体!なぜママと呼ばれている?【呪術廻戦】
タップできる目次
- 『呪術廻戦』羂索(けんじゃく)の基本情報・プロフィール
- 偽夏油の脳みその正体は結局誰?
- 【本物】夏油傑はどうなった?
- 【領域展開】胎蔵遍野(たいぞうへんや)とは
- 【能力・術式】羂索はいくつ能力を持っている?
- 【激闘】九十九由基との死闘の結果は?
- 【宿儺・虎杖】羂索との関係性とは
- 【目的】羂索の真の狙いとは?天元様が関わってくる?
- 羂索と五条悟(六眼)との間の因縁
- 【ママ?】羂索が操っていた人物たち
- 【考察①】羂索が虎杖家を選んだ理由とは
- 【考察②】羂索は天元の弟子だった!?
- 【血縁】羂索(けんじゃく)と血縁関係があるのは結局誰?
- 【縫い目】作画が変わった?
- 【意味】羂索(けんじゃく)という名前の由来とは?仏教と関係がある?
- 強敵・羂索の動きも本格化!物語は大きな山場へ
『呪術廻戦』羂索(けんじゃく)の基本情報・プロフィール
人物
羂索は本作の黒幕として暗躍してきた人物であり、1000年以上生きている呪詛師です。彼は平安時代の呪術師と縛りを結び死滅回游に参加させていました。このことから、彼の計画は1000年以上かかっている壮大なものでしょう。 非常に狡猾な人物であり、自身の目的達成のためならあらゆるものを利用します。彼の行動理念には自身の興味関心しか存在しておらず、高潔な目的などがあるわけではありません。 現在も人間を次の段階に押し進めるために「日本中の人間と天元の同化」を目論んでいますが、それを目的とする理由は「面白そうだから」というだけ。羂索は無邪気に全人類を危険にさらす、作中でもトップクラスの危険人物です。
偽夏油の脳みその正体は結局誰?
そもそも夏油傑(げとうすぐる)とは
偽夏油の正体について解説する前に、まずは夏油傑(げとうすぐる)という人物について簡単におさらいしましょう。 夏油は特級呪術師であり、同時に最悪の呪詛師でもあります。彼は高専時代、非術師は守るべき者というモットーを持っていました。しかし任務の中でその価値観は揺らいでいき、次第に彼らを猿と見下すように。 やがて呪霊は非術者から生まれるのだから、非術者を皆殺しにすればいいという考えが、彼の中で膨らんでいきます。やがて非術者から虐げられる呪力を持つ少女の姿が引き金となり、彼はその村を全滅させ呪詛師へと転落。 後に彼は呪術師だけの世界を作るべく、呪霊テロ新宿・京都百鬼夜行を実行し、五条悟によって処刑されたはずでした。
偽夏油の正体は加茂憲倫(かものりとし)ではなかった
呪詛師として処刑されたはずの夏油は、数年後複数の特級呪霊を引き連れて動き始めました。渋谷事変の中で、その正体が最悪の呪術師と称される加茂憲倫(かものりとし)だと推測されましたが、実際はそうではなかったのです。
偽夏油の正体は羂索(けんじゃく)
偽夏油の本当の正体は、羂索(けんじゃく)という1000年以上前の呪詛師です。彼は他人の身体を乗っ取る力を持っており、1000年以上前から生きながらえてきました。 羂索という名前は分かっているものの、本来の彼の姿や性別、年齢などは一切分かっていません。1000年以上活動しているため、宿儺(すくな)とも何かしらの関わりがあったようです。 羂索は他者を乗っ取ることで、その人物が持つ身体能力や生得領域といった術式もそのまま使えるようになります。術式まで乗っ取ってしまえる羂索は、実に黒幕らしい最強の力を持ったラスボスです。
偽夏油の正体は加茂憲倫でもなく、羂索という謎の強敵!?まったく予想していない展開に、驚いたひとも多いのではないでしょうか。
【本物】夏油傑はどうなった?
0巻の『東京都立呪術高等専門学校』では夏油が起こした呪霊テロ・百鬼夜行の顛末が描かれています。このとき夏油は、乙骨憂太(おっこつゆうた)と祈本里香(おりもとりか)との戦いで片腕を失い、最期は元親友であった五条に止めを刺されていました。 羂索は五条悟の親友だった夏油の遺体が使えると判断し、彼を乗っ取ったのです。こうして渋谷事変では偽夏油の姿で五条の前に姿を現し、彼を封印するという目的を果たすのでした。91話では五条の言葉に反応するように、本物の夏油が偽夏油の意思に反して腕を動かすように見えるシーンがあります。 このシーンについて作者は「首がもげたトンボが動いたみたいなアレです」と説明。本物の夏油は百鬼夜行で死んで、ただ遺体を使われているだけと考えるのが正解のようです。
【領域展開】胎蔵遍野(たいぞうへんや)とは
胎蔵遍野は羂索が持つ領域展開です。能力が発動すると断末魔をあげる無数の顔でできた、樹木のようなものが現れ、そこには首と足を捥がれた妊婦が磔になっています。また根元の部分にも妊婦をかたどったような像があり、目をそらしたくなるような恐ろしい風景が展開。 非常に強力な力を持っている領域と思われますが、その効果は明らかにされていません。原作205話で初登場したときも、発動したのはほんの一瞬。しかもそこにいた九十九由基は簡易領域で対抗したため、その効果ははっきりと描かれませんでした。 ですがこの場面で九十九は「なんて強力な結界」と心境を語っており、領域同士の押し合いなどに強いことが見て取れます。今後この領域は羂索の切り札として登場すると思われますので、これからの展開に期待して待ちましょう!
胎蔵遍野(たいぞうへんや)は閉じない神業領域
羂索の領域展開「胎蔵遍野」は、領域の境界を設定しない、いわゆる"閉じない領域"です。結界なしで生得領域を具現化することは、空に絵を描くような神業だと言われています。 この閉じない領域を使えるのは、両面宿儺と羂索のみ。五条悟ですら使えない能力を使える羂索は、さすが天元と並ぶ結界術の使い手だと言えるでしょう。 領域を閉じないことのメリットは、領域の押し合いに強いことです。通常の閉じる領域は外側からの圧に弱いため、閉じない領域と押し合うと簡単に壊されてしまいます。五条悟の「無量空処」も、宿儺の「伏魔御廚子」に壊されてしまいました。
【能力・術式】羂索はいくつ能力を持っている?
名称不明:肉体を転じる
羂索が本来持っている力だと考えられるのが、脳を入れ替えることで肉体を転じる禁忌の術式です。乗っ取った人物の中に入っているのは羂索の脳だと考えられますが、これが彼の本体なのか、他に本体にあたる体があるのかは不明。 乗っ取った対象の生得領域を使えるようになるだけでなく、その人物の記憶も引き継ぐことが可能。彼が乗っ取った人物には額に縫い目がつきますが、それは「縛り」なので反転術式で消すことはせず、そのまま残しています。
呪霊操術
降伏させた呪霊を球状にして飲み込み自在に操る、夏油傑の生得領域が呪霊操術です。上限なく呪霊を取り込むことが可能で、降伏させることができれば特級呪霊もその例外ではありません。生前の夏油は、百鬼夜行時点で6000体以上を使役していました。 また呪霊を操作すれば複数の術式を使えるという呪術界でも異例の力です。天元と人類の同化という目的達成には見逃せない力だったため、夏油は彼の乗っ取り対象となりました。
極ノ番「うずまき」
夏油の呪霊操術の奥義が極ノ番「うずまき」です。これは呪霊操術で取り込んだ呪霊を1つに練り上げ、超高密度の呪力として放つ技。百鬼夜行では呪力による攻撃として夏油はこれを使っていました。 羂索によると、術式を持つ準1級以上の呪霊をつかって「うずまき」を放つと、「術式の抽出」が可能になると言います。呪霊を操作して術式を使うのではなく、術式そのものを取り出して自分で使えるという点が、この「うずまき」の真髄です。
無為転変(むいてんぺん)
特級呪霊・真人(まひと)の持つ術式が無為転変(むいてんぺん)です。相手の魂に触れることで、その魂を変形させ相手の姿形を変形・改造することができます。 羂索は偽夏油として真人を飲み込むと、「うずまき」で無為転変を抽出。無為転変を遠隔発動し、あらかじめマーキングしていた呪物を取り込ませた人・術式を持っているが脳の構造が非術者の人の魂をいじり、脳を術師の形に変質させました。
反重力機構(アンチグラビティシステム)
かつてその身を乗っ取った虎杖香織の術式・反重力機構(アンチグラビティシステム)。名前の通り本来は重力を打ち消す効果がありましたが、そのまま使用すると力が安定しないデメリットが存在。そのため羂索はこの術式を反転で使用し、重力を発生させる術として使用しています。 重力により相手の動きを奪うなど強力な効果を持っていますが、術の範囲は半径2~3m程度と狭く、そのうえ効果時間も6秒ほど。また使用してから次に使うまでに一定の時間が必要となるなど、欠点も多い術式となっています。
【激闘】九十九由基との死闘の結果は?
羂索は現在生存していて、死滅回游を終わらせるために参加しているプレイヤーを狩っています。彼は薨星宮に侵入して脹相・九十九の2人に勝利し、同化に必要だった天元を手に入れました。死滅回游を続ける意味がなくなったため、死滅回游を終わらせようとしています。
九十九由基の死亡
羂索は同化に必要な天元を手に入れるため、天元がいる薨星宮に侵入します。護衛には脹相と九十九の2人がついていたため、羂索は2人と戦闘になりました。 まずは脹相が羂索と1対1で戦い、羂索の3つ目の術式を使わせたところで九十九と代わります。九十九の術式を知った羂索は早々に領域展開をし、九十九を瀕死に追い込みました。 天元が羂索の領域展開を解体した後、九十九は再び立ち上がり羂索と格闘戦を繰り広げます。しかし、羂索が九十九の腹に風穴を開けました。九十九は自身に質量を付与しブラックホールを起こすも反重力機構の順転で重力を打ち消され、九十九は死亡して羂索が勝利します。
羂索は今後死亡する?
羂索の今後ですが、呪術高専側との戦闘は避けられないでしょう。しかし、現在五条と宿儺が戦っていて、乙骨・秤・真希は五条が敗れた時のために控えています。五条が勝つとあまりに羂索が不利になるため、五条は宿儺に敗北するのではないでしょうか。 その場合、乙骨・秤・真希は宿儺と戦わなければなりません。もし、乙骨らが宿儺と戦うとなると、羂索と戦えるのは虎杖や脹相、日車ぐらいでしょう。虎杖と脹相が組んで兄弟タッグVS羂索(父親)なんて展開があるかもしれませんね。
【宿儺・虎杖】羂索との関係性とは
両面宿儺との関係性
本作のキーパーソンとして肩を並べる両面宿儺と羂索。まだはっきりとは描かれていませんが、作中には2人に何かしらの関係があるとほのめかすヒントが散りばめられています。 実は死滅回游編のなかで虎杖は「宿儺も羂索と契約して呪物になった1人だったのでは」と発言。この予想には確かな裏付けがありませんが、もし宿儺と羂索に契約関係があったとすれば、2人が敵対しているということはまずないでしょう。 また宿儺と1000年前から関わりのある呪術師・裏梅が羂索に協力している点も大きな手掛かりになりそうです。
虎杖悠仁との関係性
渋谷事変のなかで虎杖の前に現れた羂索。その際は虎杖に対して苛烈な攻撃を仕掛けるなど、完全なる「敵」として登場していました。しかしながら、羂索の虎杖に関する発言はどこか意味深なものばかり。 虎杖との戦いでは「我ながら流石と言うべきか。宿儺の器タフだね」と発言し、死滅回游では結界内にいた虎杖の先輩たちを外に出し「息子と仲良くしてくれてありがとう」と発言。羂索は虎杖に対し並々ならぬ大きな感情を抱いているようです。
乙骨憂太との関係性
現時点では羂索と乙骨の接点はほとんどありません。しかしながら本編内では九十九由基が羂索に敗北し、さらに五条悟は宿儺の相手で手一杯の状態になっています。そのため一部ファンのあいだでは「羂索を倒すのは乙骨ではないか」という考察が飛び交い始めているのです。 確かに現状で羂索の相手ができそうな味方サイドの人間は乙骨ぐらい。もしかしたら今後羂索と乙骨の激戦が描かれ、これまで謎に包まれていた乙骨の領域展開などがベールを脱ぐことになるかもしれません。
【目的】羂索の真の狙いとは?天元様が関わってくる?
羂索の目的は「呪力の最適化」です。特級呪術師の九十九がそもそも呪霊の生まれない世界を目指しているのに対し、羂索は一般人も呪力を使える状態にしようとしています。全知の術師・天元の言葉を借りると、最適化とは“日本全土を対象とした人類への進化の強制”です。 国民全員を1人ずつ進化させる方法では効率が悪いため、羂索は人類と天元を同化させる方法を取ろうとしています。本来、天元との同化は星漿体(せいしょうたい)という特殊な体質を持った存在にしかできないものです。
同化の失敗
しかし今の天元は11年前に同化に失敗、肉体の初期化をしそこねた状態。すでに人間より高次な存在への進化が始まっており、その組成は人間より呪霊に近いものに。この状態で羂索と接触すると、彼の使う呪霊操術に取り込まれて操られる可能性が高いのだと言います。 羂索は渋谷事変で五条を封印、次に始めた死滅回游で同化をより確実なものにしようとしている様子。彼の真の目的達成まで、王手の状態となっているのです。
「面白そうだから」
羂索が「呪力の最適化」を目指している背景には高尚な信念や目的があるわけではなく、そこには「面白そうだから」という単純明快な理由しか存在していません。 彼はあくまでも自分の興味をもとに行動しているだけであり、天元と人類の同化を目指しているのも「これによりどんな化け物が誕生するのか」という知的好奇心ゆえ。ある意味で彼は純粋無垢。ですがそれゆえに人を人とも思わない非情な行動をとることができるのでしょう。
羂索と五条悟(六眼)との間の因縁
実は羂索には五条悟が持つ六眼とのある因縁があります。羂索は前述の通り「天元と人類の同化」を目的に動いていますが、そのためにはまず天元と星漿体の同化を阻止する必要があります。 そこに関わってくるのが、五条の持つ「六眼」なのです。なんと「天元」「星漿体」「六眼」は因果で繋がっており、天元と星漿体の同化を阻止しようとすると、必ず六眼持ちの呪術師が出現。そしてその説を証明するかのように、羂索はこれまでに六眼持ちの呪術師に2度敗北を喫しています。 そんな彼にとって、六眼を持つ五条は最大の障壁とも言うべき存在。そのため羂索は獄門疆を準備するなど、入念な対策をしたうえで五条に挑んでいたのです。
【ママ?】羂索が操っていた人物たち
羂索が乗っ取った人物の額には縫い目が必ずあります。これが分かっていると、誰が彼に乗っ取られていたのか一目瞭然です。1000年以上生きてきたということは、かなりの人数の身体を渡り歩いてきたと考えられます。 ここでは夏油以外に、額に縫い目があり羂索に乗っ取られたことが確実な人物を紹介。2021年11月時点では、他に2名明らかになっていますが、羂索の素性が明らかになる過程でその人数は増えていくと考えられます。
明治時代の呪術師・加茂憲倫
明治時代に生きた加茂憲倫は、「史上最悪の呪術師」、「御三家の汚点」と後世にまでその悪名が残っている人物。彼は呪霊の子供を孕む特異体質の女性を9度妊娠させて9度堕胎させ、胎児の形をした特級呪物・呪胎九相図(じゅたいくそうず)を作った人物としても知られています。 呪胎九相図の長男・脹相(ちょうそう)の記憶の中の加茂にも、偽夏油と同じ縫い目があったことが判明。1度は偽夏油の正体として姿を現した加茂も、とうの昔に羂索に乗っ取られていたのです。また脹相の記憶から、呪胎九相図を制作したのも本物の加茂ではなく羂索だったことが分かります。 本来の加茂の人格は不明ですが、自らの目的のために手段を選ばないと言われていた加茂の性格は、羂索のものだったと言えるでしょう。
虎杖悠仁の母
主人公・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)を産んだ女性にも、額に縫い目があることが判明。虎杖は羂索が産んだ子供ということになります。 もともと虎杖の父・仁には香織という妻がいました。2人は子供を望んでいたものの、香織はそれを叶える前に死亡。しかし虎杖の祖父の記憶によると、いつの間にか仁のもとには後妻がいて、子供が産まれていたのです。 祖父は仁に「死ぬぞ」と警告するほど、その縫い目のある女性から嫌なものを感じ取っていた様子。この女性の身体が香織のものであったことは、のちに羂索自身が語っています。 渋谷事変で脹相は本能的に虎杖を弟だと感じ取っていました。これは2人の誕生に羂索が関わっていたためです。
【考察①】羂索が虎杖家を選んだ理由とは
羂索は虎杖仁の後妻となって悠仁を出産しましたが、なぜ羂索は虎杖家を選んだのでしょうか。 羂索は香織の反重力機構を手に入れているため、この術式が目的にも思えますが、この術式は使い勝手が悪く強いとも言えません。そのため、反重力機構を手に入れるのが本来の目的ではないでしょう。 母親が目的でないなら、おそらく父親の血筋が目的だったと考えられます。虎杖のピンクの髪は父親譲りで宿儺とも同じ色です。このことから、虎杖の父親の血筋は宿儺と何かしらの関係があると推測できます。 もしかしたら、虎杖の家系は宿儺と同じ遺伝子を引き継いでいるため、宿儺への耐性があったのかもしれません。羂索はそれを知り、宿儺の檻となる虎杖を作った可能性があるでしょう。
【考察②】羂索は天元の弟子だった!?
天元は羂索のことを「あの子」と呼び、羂索は天元のことを「友」と呼んでいます。「あの子」呼びが出た145話時点では、羂索は天元の弟子だったのではという考察が飛び交いました。 しかし208話の「友」発言を受け、友人説も濃厚に。ちなみにこの回の煽り文では、2人の関係を「かつての知己」と表現していました。知己には自分のことをよく知ってくれている親友といった意味もあります。 双方の発言を踏まえると、2人は兄弟弟子で、兄弟子が天元、弟弟子が羂索だったのかも。同じ師のもとで鍛錬したなら、九十九が一瞬勘違いするほど2人の術式発動が似ていても不思議ではありません。
【血縁】羂索(けんじゃく)と血縁関係があるのは結局誰?
息子:呪胎九相図
呪胎九相図は9体の呪物の総称。前述のように特異体質の女性に呪霊と人間のハーフとなる胎児を堕胎させて得たものです。兄弟にあたる9体はそれぞれ強い呪力を持っており、呪物として高専にて厳重に封印・保管されていました。 しかし偽夏油は交流戦の際に高専を襲撃し、その1~3番までを奪取。これを受肉させて、脹相・壊相(えそう)・血塗(けちず)となります。9体はいわば兄弟であり、受肉した脹相たちも強い兄弟愛で結ばれていました。 渋谷事変以降は長男の脹相のみが生存しています。彼は9体の中で唯一加茂の血を分け与えられた存在であり、加茂家相伝の赤血操術も使うことが可能。呪霊と人間のハーフならではの特殊体質として、呪力を血液に変換する力も持っています。
息子:虎杖悠仁
虎杖悠仁は香織(中身は羂索)が産んだ子供です。そのため、虎杖にとって羂索は産みの母親ということになります。羂索が「虎杖のママ」と言われるのも、文字通り彼を産んでいるからです。 呪胎九相図も羂索にとっては息子ではありますが、母(人間)・父(呪霊)がいるところに血を分け与えているのみなので、血縁の濃さでいえば虎杖の方が濃い状態といえるでしょう。
子孫:加茂憲紀
加茂憲紀(かものりとし)は京都校の3年生で加茂家の嫡男です。一族を遡れば、呪胎九相図を作った加茂憲倫(中身は羂索)がいます。 加茂憲倫が当主だった明治時代から現代までの一族の系譜は不明ですが、加茂家は御三家で最も血統を重視する一族。そのため憲紀に流れる血にも、かつて羂索が乗っ取った憲倫の血が流れていると考えるのが自然です。 憲紀と虎杖と呪胎九相図は、羂索を通して遠縁関係にあると言えます。
【縫い目】作画が変わった?
額の縫い目
これまで羂索が操ってきた人物たちの額には、必ず「縫い目」ができています。羂索は自身の脳を他者の身体に入れ替えることで身体を奪っているため、この傷はその移植の際に出来ているもので間違いないでしょう。 さらにこの傷跡を残すことは彼の術式の「縛り」に由来していると明言されています。本来であれば反転術式などで傷を消せるはずですが、羂索はあえてそれをしません。その縛りにより、彼は自身の術式の効果を底上げしているのです。
縫い目の変化
そんな羂索の縫い目ですが、実は渋谷事変で登場したときと死滅回游で登場したときとではその形状が大きく変わっています。渋谷事変の際は細い線のような傷だったのですが、死滅回游では傷が太くなり以前よりも目立つかたちに。 この変化について一部では「頭蓋骨を開閉できるかどうかの違いがあるのでは?」などの考察がなされていますが、その真実は定かではありません。この傷の変化には、何か重大な秘密が隠されているのでしょうか……。
作画の問題?
様々な考察がなされる一方で、この傷の変化は「単なる作画の変化だ」という主張も少なからず存在します。その説を後押しするように、23巻では羂索の額の縫い目が以前と同じような形状に見えるシーンも多数登場しています。 縫い目の変化についてはまだ何も明言されていないため、これに意味があるかどうかははっきりと断言することができません。場合によっては単なる作画の変化による可能性もありますので、「もしかしたら意味があるのかも」程度の認識でも問題なさそうです。
【意味】羂索(けんじゃく)という名前の由来とは?仏教と関係がある?
名前の由来
仏教に関連する用語のなかには、彼の名前と同じ漢字を使った「羂索(けんさく)」という言葉が存在。これは「仏が民を救うこと」を象徴している縄状の道具を示す言葉であり、「人類を進化させよう」とする羂索のイメージに少なからず通じる部分があります。 また「羂索(けんさく)」という言葉には鳥や獣を捕らえる「罠」という意味もあり、ここからは人間をもてあそぶ羂索の残虐性を読み取ることが可能。羂索という名前には人々を次の段階に導きながらも己のために利用する、彼の性質がよく表れていると言えるでしょう。
仏教との関係
前述した「羂索(けんさく)」の意味からも分かる通り、仏教の教えのなかでは本来ひとを縛りあげることに使う縄を「ひとを救い上げる仏の慈悲を表すもの」として扱っています。また「羂索(けんさく)」には「ひとの心を結び付ける意味」もあるのだとか。 呪力を扱えない人間を進化させるため、天元と人間達を強制的に結び付けようとする羂索。人間を縛り上げ意のままに操ろうとする彼ですが、見方によっては人々を次の段階へ押し進める仏のような存在なのかもしれません……。
強敵・羂索の動きも本格化!物語は大きな山場へ
『呪術廻戦』の羂索の正体やその目的、強さについて紹介しました。本編が進むに連れ、つぎつぎと驚きの事実が明らかとなり、序盤の伏線も回収されています。 現在、本誌は五条と宿儺の戦いに焦点があてられているため、羂索がどのように死滅回游のプレイヤーを狩っているかは不明です。五条と宿儺の戦いが終わったら羂索との戦いが待っているでしょう。誰が彼と戦うのか今から楽しみですね!