【2024年版】おすすめ邦画ランキング67選 王道からニッチまで面白い日本の名作映画を厳選!2024年の期待作も
タップできる目次
- 1位『万引き家族』(2018年)
- 2位『ドライブ・マイ・カー』(2021年)
- 3位『シン・ゴジラ』(2016年)
- 4位『千と千尋の神隠し』(2001年)
- 5位『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)
- 6位『花束みたいな恋をした』(2021年)
- 7位『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年)
- 8位『ミッドナイトスワン』(2020年)
- 9位『この世界の片隅に』(2016年)
- 10位『怪物』(2023年)
- 11位『街の上で』(2019年)
- 12位『四畳半タイムマシンブルース』(2022年)
- 13位『キングダム』(2019年)
- 14位『アキラ AKIRA』(1988年)
- 15位『君たちはどう生きるか』(2023年)
- 16位『浅草キッド』(2021年)
- 17位『サマーフィルムにのって』(2020年)
- 18位『ハケンアニメ!』(2022年)
- 19位『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(2023年)
- 20位『キッズ・リターン』(1996年)
- 21位『すばらしき世界』(2021年)
- 22位『偶然と想像』(2021年)
- 23位『舟を編む』(2013年)
- 24位『孤狼の血』(2018年)
- 25位『怒り』(2016年)
- 26位『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001年)
- 27位『そしてバトンは渡された』(2021年)
- 28位『メタモルフォーゼの縁側』(2022年)
- 29位『南極料理人』(2009年)
- 30位『ピンポン』(2002年)
- 31位『カメラを止めるな!』(2017年)
- 32位『勝手にふるえてろ』(2017年)
- 33位『容疑者Xの献身』(2008年)
- 34位『ちょっと思い出しただけ』(2022年)
- 35位『君の膵臓をたべたい』(2017年)
- 36位『ジョゼと虎と魚たち』(2003年)
- 37位『永遠の0』(2013年)
- 38位『誰も知らない』(2004年)
- 39位『百万円と苦虫女』(2008年)
- 40位『愛にイナズマ』(2023年)
- 41位『ひらいて』(2022年)
- 42位『帝一の國』(2017年)
- 43位『百円の恋』(2014年)
- 44位『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)
- 45位『海街diary』(2015年)
- 46位『おくりびと』(2008年)
- 47位『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年)
- 48位『スワロウテイル』(1996年)
- 49位『糸』(2020年)
- 50位『アウトレイジ』(2010年)
- 51位『ちはやふる 上の句』(2016年)
- 52位『戦場のメリークリスマス』(1983年)
- 53位『告白』(2010年)
- 54位『るろうに剣心』(2012年)
- 55位『いま、会いにゆきます』(2004年)
- 56位『そして父になる』(2013年)
- 57位『ソラニン』(2010年)
- 58位『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)
- 59位『桐島、部活やめるってよ』(2012年)
- 60位『翔んで埼玉』(2018年)
- 61位『DEATH NOTE』(2006年)
- 62位『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)
- 63位『HERO』(2007年)
- 64位『クローズZERO』(2007年)
- 65位『THE有頂天ホテル』(2006年)
- 66位『テルマエ・ロマエ』(2012年)
- 67位『リング』(1998年)
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1位『万引き家族』(2018年)
本当の「家族」とは?血の繋がりよりも濃い愛情の行方
ジャンル | ヒューマンドラマ , 家族 |
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キャスト | リリー・フランキー , 安藤サクラ , 松岡茉優 |
是枝裕和監督の長編14作目で、カンヌ国際映画祭で最高賞「パルム・ドール」を受賞した作品。亡くなった親の年金を不正に受給していたある家族の事件をモチーフに、10年近くの構想期間を経て製作されました。
是枝裕和監督ならではの、社会の底辺に生きる人々への温かい眼差しや取り上げられるべき社会問題の提起が心を揺さぶります。実力派ばかりのキャスト陣による演技も見どころで、家族のあり方を考えさせられる作品です。
東京の下町に家族5人で暮らしていた柴田家。父親の治と母親の信代、息子の祥太と信代の妹・亜紀は、治の母親である初枝の家で同居していました。彼らの収入源は、父母の給料と初枝の年金、そして万引き。冬のある日、治は団地の階段で少女が独りで震えているのを見つけ、家に連れて帰ります。「ゆり」と名乗るその少女は、児童虐待にさらされていました。
血のつながりだけが「家族」なのか?「家族」のあり方を考えさせられる名作!俳優陣の名演はもちろん、この家族が本当に存在するかのようなリアルできめ細かな演出が秀逸です。犯罪でつながっていた家族のその後が気になります。
(50代女性)
2位『ドライブ・マイ・カー』(2021年)
自分の心の暗闇を深くのぞき込むことで得られるもの
ジャンル | ヒューマンドラマ , 死 , 恋愛 , 友情 |
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キャスト | 西島秀俊 , 三浦透子 , 岡田将生 |
村上春樹の短編小説を、他の短編やアントン・チェーホフの戯曲を織り交ぜながら解釈し直した映画。カンヌ国際映画祭で脚本賞、アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した、世界に誇る名作です。
家福悠介と妻の音には、長く続く2人の習慣がありました。それは、音が夜ベッドで語り出す奇妙な物語を、家福が記して翌朝本人に伝えること。音はこのやりとりを経て脚本家としてデビューします。
あるとき音の不倫を目撃してしまった家福は、音を少しだけ避けます。そして音は「話がある」と言い残したまま、急死してしまったのでした。
ここがおすすめ!
大事な人を失った悲しみに罪悪感で蓋をしてしまう、行き詰まった大人たちの物語です。「人の心はわからないけど、自分の心は深く見ることができる」というセリフが心に迫ります。
私も最近大切な存在を失ったばかりで、でも日々に流されて感情を押し殺して生きてきたから、ラストの旅で涙が止まらなかった。悲しみにゆっくり浸らせてくれて、背中をさすってくれるようなあったかい映画だった。
(30代女性)
3位『シン・ゴジラ』(2016年)
日本VSゴジラ!リアルな描写が人々の心を掴んだ特撮怪獣映画
ジャンル | アクション , SF |
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キャスト | 長谷川博己 , 竹野内豊 , 石原さとみ |
「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明が総監督・脚本を務めた特撮怪獣映画。東宝の「ゴジラ」シリーズの29作目で、82億円を超える大ヒットを記録しました。ある日東京湾に突然現れた謎の巨大生物「ゴジラ」と日本政府との戦いを描いています。
ゴジラを「大災害」として描き、東日本大震災をモチーフにしているともいわれる作品。政府官僚を主人公にし、災害に対する一連の政府の動きがリアルに展開する様が特徴であり見どころです。特に官民がタッグを組んでゴジラに相対する「ヤシオリ作戦」の場面は胸アツ!
突如、東京湾に出現した謎の巨大生物。日本政府は専門家を呼んで分析を試みますが、巨大生物の形態から上陸は不可能と予測されます。内閣官房副長官の矢口蘭堂がそれを疑問視していた頃、巨大生物は蒲田に上陸。急速な進化を遂げ、二足歩行を始めて辺りを蹂躙し、壊滅的な被害をもたらしました。矢口を事務局長とした「巨大不明生物特設災害対策本部」が設置され、巨大生物は「ゴジラ」と名付けられます。
空想科学の特撮映画なのに、このリアルな感じは一体何!?「ゴジラ」シリーズにときめいた世代にも、令和の若い世代にも届くような作り方で、根底には自然に対する畏敬の念と現代社会への痛切な皮肉が流れている。
(40代男性)
4位『千と千尋の神隠し』(2001年)
ジブリ映画一の大ヒット作!不思議な世界に迷い込んだ少女の成長物語
ジャンル | ファミリー , ファンタジー |
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声優 | 柊瑠美 , 入野自由 , 夏木マリ |
宮崎駿監督によるスタジオジブリ制作の長編アニメ映画。2020年に『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に抜かれるまで、20年近くも日本歴代興行収入第1位に君臨していた大ヒット作です。
2020年に再上映され、2022年には舞台化もされています。第75回アカデミー賞ではアカデミー長編アニメ映画賞を受賞しました。
両親の都合で田舎に引っ越してきた10歳の少女・千尋。その道中、森の中に不思議なトンネルを見つけた父親は、好奇心からその向こう側へ突き進んでしまいます。仕方なく後を追った千尋が見たのは、不思議な無人の町でした。そしてそこは八百万の神々が住む、人間が足を踏み入れてはいけない世界だったのです。
言わずもがな、ジブリ総選挙でいまだ1位を獲得する根強い人気作!ベースは少女の成長物語だけど、環境問題への眼差しも反映されていて奥深い。オリジナリティあふれるちょっと不気味な(?)愛らしいキャラクターも楽しい!
(40代女性)
5位『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)
宮沢りえ主演の泣ける邦画
ジャンル | コメディ , 家族 , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 宮沢りえ , オダギリジョー |
第40回日本アカデミー賞にて、作品賞、監督賞、脚本賞の優秀賞を獲得し、主演女優賞と助演女優賞では最優秀賞に輝いた、中野量太監督の感動作。
宮沢りえを主演に迎え、余命わずかな主婦が、残った時間を使って家族のために奔走する姿を描きます。いじめをきっかけに、学校を休みがちになった娘の安澄を説得したり、行方不明になっていた夫の一浩を連れ戻し銭湯を再開させたり……。
ここがおすすめ!
主人公の双葉は、末期ガンを患っていることを感じさせないほどのパワフルさを発揮。人生の最期の一瞬まで家族への深い愛を貫く彼女の姿が、観客の胸を打ちます。本作で監督・脚本を担当した中野は、この作品で商業用長編映画の監督デビューを果たしました。
えぐい泣いた。ラストはまさに「湯を沸かすほどの熱い愛」がそこにあったことを象徴したシーンで、とんでもない演出だなと思った。
(20代女性)
6位『花束みたいな恋をした』(2021年)
あるカップルの出会いと別れ、5年間の軌跡
ジャンル | 恋愛 |
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キャスト | 菅田将暉 , 有村架純 |
ドラマ『カルテット』(2017年)の坂元裕二脚本×土井裕泰監督による恋愛映画。菅田将暉と有村架純が“ごく普通の”カップルを演じ、出会いから別れまでの5年間を丹念に描いています。多くの若者の共感を呼んで2021年前半のヒット作となり、有村架純に日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をもたらしました。
Awsome City Clubのインスパイアソング「勿忘」もロングヒットを記録。劇中に登場するサブカルチャーがエッジが効いていて、その使い方の絶妙さにも舌を巻く巧みなストーリーテリングが秀逸です。
終電を逃し、京王線の明大前駅で偶然出会った大学生の山音麦と八谷絹。サブカルチャーの趣味がほぼ同じだったことから自然に恋に落ちた麦と絹は、大学卒業後にフリーターをしながら同棲をスタートさせます。しかし生活のために就職した麦は、2人で過ごす時間を大切にしたい絹と少しずつすれ違い始め……。
こんなに丁寧に“普通の”恋の始まりと終わりを、スター俳優2人の主演で描いた恋愛映画があったでしょうか?そしてそれを難なく演じる菅田将暉と有村架純のすごさを改めて実感!坂元裕二の脚本の妙にも唸らされます。
(30代女性)
7位『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年)
バスケットにすべてを懸けた青春の物語
ジャンル | スポーツ , 青春 |
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声優 | 仲村宗悟 , 木村昴 , 神尾晋一郎 |
国内累計発行部数1億部を超える少年漫画の金字塔『SLAM DUNK』を原作者の井上雄彦みずから監督・脚本を務め、待望の映画化。原作に描かれなかったストーリーを織り交ぜながら、原作最終の山王戦を映像化しています。
問題児ばかりが集まる湘北高校バスケ部。様々な苦難を乗り越えながらついに掴んだインターハイの切符。しかしその2回戦、早くも高校バスケ界の絶対王者・山王工業高校とぶつかることに。彼らはこれまでのバスケ人生の全てを懸けて、山王工業へ挑んでいきます。
ここがおすすめ!
原作に忠実なストーリーはもちろん、そこに湘北メンバーの描かれなかった思いや過去を乗せることで原作を見事に補完する映画となっています。またスピード感あふれる試合描写は観客の目を引き込み、これまでにない臨場感あふれる映画体験を味わうことが可能です。
原作が大好きだったので、映像化には不安な点もありました。しかし映画を見てみるとその予想はいい意味で裏切られることに。これまで語られなかった新たなストーリーと迫力ある試合描写。この時代に『SLAM DUNK』を映画化してくれたことに改めて感謝です。
(30代男性)
8位『ミッドナイトスワン』(2020年)
草彅剛がトランスジェンダー役を熱演!
ジャンル | ヒューマンドラマ , 家族 |
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キャスト | 草なぎ剛 |
草彅剛がトランスジェンダーの主人公を演じ、数々の国内映画賞を受賞した内田英治監督によるヒューマンドラマ。親からネグレクトされた少女との擬似的な親子の絆を描いています。
故郷の広島を離れ、新宿のショークラブのステージで踊っているトランスジェンダーの凪沙。性転換手術の費用を貯めるため、養育費目当てで親戚の少女・一果を預かることになります。
互いに社会の片隅で孤独に生きてきた2人には、それまで感じたことのない親子のような情が芽生え始め……。
ここがおすすめ!
一果役には、オーディションで見出された新人の服部樹咲が抜擢されました。第44回日本アカデミー賞では最優秀作品賞に輝き、草彅剛も最優秀主演男優賞を受賞しています。
草彅剛が日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞したのが納得の演技だった。こっちまで苦しくなるような全身から滲み出る痛みだったり、一果に対して芽生える愛情が表情にすごく表れていて引き込まれた。観終わった後はしばらく引きずる内容だけど、観て良かったと思う。
(20代女性)
9位『この世界の片隅に』(2016年)
戦時中の広島に生きた1人の女性の“本当の”日常を描く
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 , 戦争 |
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声優 | のん(能年玲奈) , 細谷佳正 , 稲葉菜月 |
こうの史代の同名漫画を、『マイマイ新子と千年の魔法』(2009年)の片渕須直監督がアニメ映画化。昭和20年前後、戦前・戦中の広島・呉を舞台に、1人の女性が生きた足跡を丁寧に描いた作品です。
口コミによる評判が徐々に広がり、上映期間1000日を超えるロングラン上映を記録しました。2019年には追加シーンを加えた『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』も公開されています。
広島市内の海近くの町・江波で生まれ育った少女すずは、18歳で20キロ離れた軍港・呉に嫁ぐことに。一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していく戦時中でも工夫を凝らして日々の食事を賄っていきます。しかし呉は何度も空襲に襲われ、戦争はすずが大事にしていた身近なものを容赦なく奪っていくのでした。
無駄にドラマチックに描かず、淡々としているのが逆に良い!当時の人にとってこれは実際にあったことなんだなって実感できた。だから余計に考えさせられて、涙が止まらなかった。残酷な描写は最低限だから、戦争ものが苦手な人にもおすすめしたい!
(20代女性)
10位『怪物』(2023年)
本当の「怪物」は誰?三者三様の視点で語られる子どもたちの世界
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 安藤サクラ , 永山瑛太 , 黒川想矢 , 柊木陽太 |
『万引き家族』の是枝裕和監督×『花束みたいな恋をした』の坂元裕二脚本のタッグが実現したオリジナルのヒューマンドラマ。
湖畔にある郊外の町に住む、シングルマザーの麦野早織と一人息子の湊。ある時から早織は湊の異変に気付き、学校で教師による体罰が行われているのではないかと疑い始めます。ところがそれは、湊と同級生の星川依里とのケンカが発端で……。
ここがおすすめ!
坂本龍一が担当した劇伴が、作品に印象的な鮮烈さを与えています。また2023年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されて脚本賞を受賞。同時にLGBTQを扱った優秀作に贈られるクィア・パルム賞を受賞し、大いに注目を集めました。
この作品は間違いなく子どもたちが主人公で、彼らの演技に感情を揺さぶられました。湊と依里を演じた子役の2人は今後の活躍が楽しみ!坂元裕二の緻密な脚本、坂本龍一の静かに子どもたちに寄り添う音楽が素晴らしい。
(40代女性)
11位『街の上で』(2019年)
何かが起きそうで何も起きない、下北沢のとある古着屋にて
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 , 青春 |
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キャスト | 若葉竜也 , 穂志もえか , 古川琴音 |
『愛がなんだ』の今泉力哉監督が送る、下北沢を舞台にした若者たちの日常劇。
この物語は古着屋で働く主人公の青年が付き合っていた彼女に振られたり、突然自主映画の出演を依頼されたりと色々なプチ事件が起こるのですが、だからといって何か劇的な展開があるわけでもない、絶妙な“ユルさ”。下北沢の街で出会う人々との会話がリアルなコントのようでクスッと笑えます。
オール下北沢ロケということで、再開発が進む下北沢のどこか新しいようで懐かしいような街並みを眺める楽しみもあります。成田凌も出演しているのですが、成田凌なのにチョイ役なのがまた笑えます。
古着屋で働く荒川青は、下北沢で毎日代わり映えしない日々を送っている。ところがある日恋人・雪の浮気が判明し、別れを迫られて失恋。行きつけの古本屋の店員・冬子とはとあることがきっかけで微妙な関係になり、さらには学生映画の監督・町子に映画に出演してほしいと懇願され、青の生活に微妙な変化が起こり始めるのだった。
古着屋や古本屋が舞台で、そこに学生の映画監督が絡んできて……という下北沢の街で繰り広げられる人間模様。登場人物それぞれの人生が垣間見えて、最後に向かってつながって衝突する展開が好き。何気ない会話も程よくゆるいのが良い。
(20代男性)
12位『四畳半タイムマシンブルース』(2022年)
森見登美彦小説×劇団ヨーロッパ企画舞台の奇跡のコラボ作をアニメ化
ジャンル | コメディ , SF |
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声優 | 浅沼晋太郎 , 坂本真綾 , 吉野裕行 |
森見登美彦の小説『四畳半神話大系』と劇団ヨーロッパ企画の舞台『サマータイムマシン・ブルース』のコラボ小説『四畳半タイムマシンブルース』をアニメ化した作品。
京都の左京区にある下宿「下鴨幽水荘」に住む大学生の「私」。夏の暑い日に下宿唯一のエアコンが使えなくなり、サークル仲間と対策を考えているところに、「田村」という見知らぬ学生が現れます。彼は25年後の未来からタイムマシンで来たと言いますが……。
ここがおすすめ!
浅沼晋太郎、坂本真綾、吉野裕行など、2010年のテレビアニメ版『四畳半神話大系』の声優キャストが続投!森見登美彦原作のアニメ『夜は短し歩けよ乙女』を手がけた「サイエンスSARU」が制作を担当しています。
湯浅政明が監督でない点だけ、絵がちょっと違うと感じてしまうけれど、「四畳半」のキャラクターたちの小説っぽい言い回しがやっぱり好き。アニメだと、実写映画の『サマータイムマシン・ブルース』よりも、色使いやキャラの動きの奇妙さが際立っていて世界観とマッチしてて面白かった!
(30代女性)
13位『キングダム』(2019年)
すべてを賭けて王都奪還を目指す歴史エンタテインメント大作
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ , 戦争 |
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キャスト | 山崎賢人 , 吉沢亮 , 橋本環奈 |
舞台は紀元前245年、春秋戦国時代の王国・秦。戦争孤児の信と標は大将軍になることを夢見て、日々、剣術の特訓に励んでいました。しかしある時、標が玉座を追われた若き王・エイ政の身代わりで命を落とし、信は彼の遺志を継ぐと決意しますが……。
原泰久の大ヒット漫画を原作に、のちに始皇帝と呼ばれる王に仕えた主人公を描く作品です。
ここがおすすめ!
主演の山崎賢人や1人で2役を演じた吉沢亮、成蟜役の本郷奏多らの熱演により原作を見事に再現しました。迫力のアクションが大目玉で、続編「2」でもさらにパワーアップした戦場が描かれています。
14位『アキラ AKIRA』(1988年)
近未来の東京で繰り広げられる超能力者と不良少年たちの闘争
ジャンル | アクション , SF |
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声優 | 岩田光央 , 佐々木望 , 小山茉美 |
大友克洋が自身の同名漫画をアニメ化し、監督を務めた伝説的作品。近未来の東京を舞台に、超能力者と軍との戦いに巻き込まれる不良少年たちを描いたディストピアSFです。
関東に新型爆弾が落とされて第3次世界大戦が勃発し、その31年後の2019年。オリンピック開催を控える新都市として生まれ変わったネオ東京で、不良少年の金田が仲間たちと旧市街でバイクを走らせていると、「26号」と呼ばれる老人のような子どもに遭遇し……。
ここがおすすめ!
製作期間3年、総製作費10億円という破格の規模で作られたハイクオリティなアニメーションが、世界に衝撃を与えた1作。2019年のオリンピック開催を控える東京という舞台設定がコロナ禍で話題になり、再び注目を集めました。
リアルタイムで観て、また最近観て、改めて作画のすごさを思い知らされた!あの当時にこれだけの作品を作れば当然ザワザワするはず。今観てもまったく古びず、むしろ新しく感じる。
(50代男性)
15位『君たちはどう生きるか』(2023年)
引退を撤回した宮崎駿監督による10年ぶりとなる新作長編アニメ
ジャンル | ファンタジー , アドベンチャー , ヒューマンドラマ |
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声優 | 山時聡真 , 菅田将暉 , あいみょん |
タイトルを吉野源三郎の哲学書『君たちはどう生きるか』から借用し、宮崎駿監督が原作・脚本も務めたオリジナルのファンタジー作品。
空襲で母を失い、父と東京を離れて亡き母の実家である田舎の屋敷に引っ越した眞人。父が母の妹・夏子と再婚して複雑な心境の中、人の言葉を話す謎の青サギと出会った眞人は不思議な世界へ入り込んでしまいます。
※「宮崎駿」は正しくは「宮﨑駿」名義
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事前に情報解禁が行われないまま公開を迎え、初日にエンドロールで発表された菅田将暉やあいみょんなど異色で豪華な声優陣に驚いた観客も多数!主題歌は米津玄師の「地球儀」で、宮崎駿監督ならではの壮大な世界観にぴったりリンクしています。
宮崎駿監督の自伝的な要素が散りばめられていて、これまで監督が手がけたジブリ作品の集大成ともいえる壮大なファンタジー。魚や鳥の群集の描写も独特で、ジブリ好きには「これこれ!」となるような懐かしくも新しい作品。
(50代女性)
16位『浅草キッド』(2021年)
浅草時代のビートたけしの青春を綴った自伝を劇団ひとりが映画化
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 大泉洋 , 柳楽優弥 , 門脇麦 |
ビートたけしの青春時代を綴った自伝『浅草キッド』を、劇団ひとりが監督・脚本を務めて映画化。2021年12月9日からNetflixで配信されています。
昭和40年代の浅草で、芸人を目指して大学を中退し、フランス座のエレベーターボーイをしていたタケシ。そこで、今もタケシが“唯一の師匠”と慕う芸人の深見千三郎と出会います。
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(40代男性)
17位『サマーフィルムにのって』(2020年)
武士役にピッタリな男子がタイムトラベラー?SF×時代劇の青春群像劇
ジャンル | コメディ , 青春 , SF , 学園 |
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キャスト | 伊藤万理華 , 金子大地 , 河合優実 |
元乃木坂46の伊藤万理華が主演を務めたSF青春ストーリー。伊藤万理華主演のテレビドラマ『ガールはフレンド』を手がけた松本壮史監督の初の長編映画です。
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(20代女性)
18位『ハケンアニメ!』(2022年)
アニメ業界で奮闘する人々をアツく描いた辻村深月の小説を実写映画化
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 吉岡里帆 , 中村倫也 , 柄本佑 |
辻村深月の同名小説を、吉岡里帆主演で実写映画化。監督は中村倫也主演の『水曜日が消えた』を手がけた吉野耕平が務めました。
地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ、新人監督の斎藤瞳。デビュー作で、この業界に来るきっかけとなった天才監督の王子千晴と同日時枠の新作アニメで「覇権」をかけて争うことになります。
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「刺され!誰かの胸に!」とあふれ出る情熱を武器に、新人ながら妥協せずに奮闘する瞳を思わず応援したくなる。アニメ業界に限らずどんな業界でも「好きな仕事」をしている人には必ずその情熱が刺さるはず。
(30代女性)
19位『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(2023年)
インターポールの海洋施設が舞台!アニメ「名探偵コナン」劇場版26作目
ジャンル | アクション , ミステリー・サスペンス |
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声優 | 高山みなみ , 山崎和佳奈 , 林原めぐみ |
世界中の警察の防犯カメラが繋がれている海洋施設「パシフィック・ブイ」。そこである新技術のテストが行われる中、コナンたち少年探偵団は八丈島にホエールウォッチングに来ていました。しかし黒づくめの組織による暗躍が発覚し、コナンはパシフィック・ブイに潜入しますが……。
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『名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)を手がけた立川譲監督による劇場版26作目で、ゲスト声優で俳優の沢村一樹が出演。主題歌はスピッツの新曲「美しい鰭」で、映画とともに大ヒットを記録しました。
今作は灰原哀が影の主人公で、灰原ファンにはたまらない作品!彼女の魅力が満載の1作ですが、ストーリー展開も面白く、離島が舞台となっているため海でのアクションシーンも十分に楽しめました。
(20代男性)
20位『キッズ・リターン』(1996年)
ボクサーとヤクザの道へ分かれていく落ちこぼれ高校生の青春物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , 青春 |
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キャスト | 金子賢 , 安藤政信 , 森本レオ |
北野武が監督・脚本を務めた長編映画6作目で、ブルーリボン賞など国内映画賞で数々の監督・作品賞を受賞した作品。主演を務めた金子賢と安藤政信は、第11回高崎映画祭で最優秀新人男優賞を受賞しました。
シンジとマサルは高校の同級生で、いつもつるんで自由奔放な学校生活を送っていました。ある日ケンカでボクサーに打ちのめされたマサルは、強くなるためシンジを誘ってジムに入会。しかし才能を見出されたのはシンジの方でした。
ここがおすすめ!
落ちこぼれの高校生マサルとシンジが、ヤクザとボクサーになってそれぞれの道を歩んでいく青春物語。再会した2人のやり取りは、日本映画史に残る名場面となっています。
北野武珠玉の青春映画。無情な現実に対する、若者たちの絶望と希望をこれでもかというほど描いていて、観終わった後は胸の奥からふつふつと熱い気持ちが込み上げてきます。特に有名なラストシーンは、ハッピーエンドともバッドエッドともとれる台詞に心を震わされ、若い時と歳を重ねた時でまた違う感じ方があるのだと考えました。
21位『すばらしき世界』(2021年)
社会から取り残された元受刑者の「寛容」と「不寛容」の物語
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 役所広司 , 仲野太賀 , 六角精児 |
『ゆれる』(2006年)の西川美和監督が役所広司を主演に迎えて制作したヒューマンドラマ。佐々木隆三の小説『身分帳』を原案に、半生を刑務所で過ごした男の社会での再出発をリアルに描いています。
殺人罪で13年の刑期を務め、出所してきた三上。身元引受人の庄司のもとで自立を目指しますが、目まぐるしく変わる現代社会にすっかり取り残されていました。
ここがおすすめ!
原作の昭和時代から現代に舞台を置き換え、今の時代ならではの社会の「不寛容さ」を表現。役所広司の圧巻の存在感はもちろん、三上のドキュメンタリー番組を作ろうとする若手ディレクター役の仲野太賀の熱演も見どころ。
昔気質の元ヤクザの男が、人生の大半を過ごした刑務所を出て「今度こそは」と更生を誓う物語。なのに、外の世界はシビアで残酷。三上のような真っ直ぐな男が生きていける世界はもうないのかもしれないと思うと切なく感じる。
(50代男性)
22位『偶然と想像』(2021年)
濱口竜介監督が「偶然と想像」をテーマに紡ぐ短編オムニバス映画
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 古川琴音 , 渋川清彦 , 占部房子 |
『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の濱口竜介監督による短編オムニバス作品。第71回ベルリン国際映画祭で審査員グランプリに当たる銀熊賞を受賞しました。「偶然と想像」という共通のテーマを持つ、「魔法(よりもっと不確か)」「扉は開けたままで」「もう一度」の3編で、それぞれ古川琴音、渋川清彦、占部房子が主演を務めています。
1作目『魔法(よりもっと不確か)』は、モデルの芽⾐⼦が主人公。芽⾐⼦は撮影帰りのタクシーの中で、ヘアメイクのつぐみから最近出会った男性の話を聞かされます。つぐみが降りた後、芽⾐⼦は運転⼿にある行先を告げ……。
ここがおすすめ!
絶妙なテンポで繰り広げられるウィットに富んだ会話劇が、濱口竜介監督の独特のセンスを感じさせます。各話40分×3という短編集ですが、美味しいところをギュッと詰め込んだような満足感があります。
『ドライブ・マイ・カー』がいまいちハマらなかった人はこちらを観てみてほしい!
淡々とした会話の応酬が気持ちよくて、所々挟まれるおかしな笑いが癖になる。映画館でもくすくすと笑い声が絶えなかったのが印象的でした。まるでシュールでエモーショナルなコント。観終わったら3話のうちどれが一番好きだったか語りたい!
(20代女性)
23位『舟を編む』(2013年)
辞書編纂に臨む人々をユーモラスに描く
ジャンル | ヒューマンドラマ, 恋愛 |
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キャスト | 松田龍平 , 宮崎あおい , オダギリジョー |
本屋大賞を受賞した三浦しをんのベストセラー小説『舟を編む』の映画化作品。新しい辞書の編纂に携わる人々をユーモアを交えて描き、国内映画賞で数々の作品賞や俳優賞を受賞しました。
長い年月を費やす辞書編纂という特殊な仕事を垣間見ることができるのも新鮮ですが、コツコツと物事を積み上げていく様子は前向きな気持ちにさせてくれます。主人公・馬締の不器用な恋愛模様と、歳月が経って編集者として成長していく様も見どころ。
言葉に対する情熱と能力を買われて、玄武書房の営業部から辞書編集部に異動することになった馬締光也。新しい辞書「大渡海」を担当することになり、個性的な編集部の面々に囲まれながら、辞書編纂に没頭します。そんなある日、林香具矢という美しい女性に出会い、一目惚れ。香具矢にどうやって気持ちを伝えたら良いのかわからず悩みますが、そんな中社内では「大渡海」出版中止が取りざたされており……。
主人公の馬締を演じた松田龍平の配役がピッタリ!静かに内なる熱量を持って長期間にわたり辞書作りに取り組む姿には勇気をもらえる。周囲の人々にも職場にもすべてに趣があって、じんわりと心が温まる作品です。
(50代男性)
24位『孤狼の血』(2018年)
ヤクザを取り巻く時代の変遷を追った新たな東映ヤクザ映画
ジャンル | サスペンス, ヤクザ |
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キャスト | 役所広司 , 松坂桃李 |
舞台は昭和63年、暴力団対策法施行前の広島の架空都市。五十子会系「加古村組」系列の金融会社社員失踪事件を追う刑事と、組同士の抗争や暗躍、警察内部の腐敗が描かれます。
柚月裕子の警察小説『孤狼の血』を、主演に役所広司、共演に松坂桃李や江口洋介、真木よう子ら実力派俳優陣を迎えて実写化した本作。男たちのギラギラした戦いが昭和の東映ヤクザ映画を思わせ、公開後2週間で続編『孤狼の血 LEVEL2』(2021年)の製作が発表されました。
ここがおすすめ!
次の時代へ移り変わっていくと共に、ヤクザもそれを追うマル暴も変化を要求され、彼らの焦りや閉塞感が画面を通じて伝わります。冒頭から目を覆いたくなる暴力・ゴア表現があるため、苦手は人は注意してください。
25位『怒り』(2016年)
人間の本性に迫る傑作邦画
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 渡辺謙 , 森山未來 , 松山ケンイチ |
渡辺謙が主演を務め、森山未來、松山ケンイチ、広瀬すず、高畑充希、池脇千鶴、宮崎あおいら主演級の俳優陣が多数出演した『怒り』。綾野剛と妻夫木聡が、ゲイのカップルを演じたことも注目された話題作です。
八王子で発生した凄惨な殺人事件。手がかりは現場に残された「怒」の血文字だけで、1年が経っても犯人は未逮捕のままでした。そんな時、千葉・東京・沖縄のそれぞれの場所に素性不明の男が出現します。
千葉の漁港では田代という前歴不詳の青年が働き始め、洋平の娘・愛子と両想いに。しかし洋平は、八王子の事件に関する続報を知り、田代への疑いを強めていくのです。
ここがおすすめ!
ある事件の容疑者と見られる男たちと、それを取り巻く人々を描いた群像劇で、豪華俳優陣の演技合戦が大きな見どころです。
26位『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001年)
伝説の名作!アニメ「クレヨンしんちゃん」劇場版シリーズ9作目
ジャンル | キッズ , ファミリー , ヒューマンドラマ |
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声優 | 矢島晶子 , ならはしみき , 藤原啓治 |
テーマパーク「20世紀博」にハマってしまったひろしとみさえ。なんと「大人」を放棄して、しんのすけとひまわりの前から姿を消してしまいます。彼らだけでなく春日部の大人たち全員が消え、未来の組織「イエスタディワンスモア」が大人の楽園「オトナ帝国」の建設を目論んでいることがわかり……。
ここがおすすめ!
2000年公開の8作目「嵐を呼ぶジャングル」を手がけた原恵一監督による作品で、監督が脚本も担当しています。大人を放棄した大人たちVS未来を取り戻すべく立ち上がる子どもたちの構図が秀逸で、シリーズの中でも名作と名高い1作!
27位『そしてバトンは渡された』(2021年)
愛する娘の人生の「バトン」を次につないでいく「親子」の物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , 家族 |
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キャスト | 永野芽郁 , 田中圭 , 石原さとみ |
瀬尾まいこの同名小説を、永野芽郁主演で映画化。田中圭、石原さとみが共演し、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018年)の前田哲が監督を務めました。
血のつながらない親の間をリレーされ続け、4回も名字が変わってきた高校生の優子。一方何度も夫を変えながら、一人娘の「みぃたん」を育ててきた梨花。2人の人生が交わる時、驚くべき事実が明らかになります。
ここがおすすめ!
それぞれのエピソードが見事につながっていき、ストーリー展開の巧さが印象に残る感動作。血縁にない親たちが1人の娘を慈しんで育てる様子に、「親子」とは何かを考えさせられる作品です。
登場人物がいい人ばかりで、正直若干リアルさに欠ける部分もあるけれど、本当にこんな風に血のつながりがない親たちの愛に包まれて大切に育てられたなら、どれだけ幸せかと思う。共感できるか否かで評価は分かれるかも?
(40代女性)
28位『メタモルフォーゼの縁側』(2022年)
BL漫画を通して育まれる女子高生と老婦人の友情
ジャンル | ヒューマンドラマ , 青春 |
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キャスト | 芦田愛菜 , 宮本信子 , 高橋恭平 |
鶴谷香央理による同名漫画を、狩山俊輔監督、岡田惠和脚本で実写映画化した作品。主演は芦田愛菜で、宮本信子が共演し、女子高校生と75歳の老婦人とのBL漫画を通じた友情を描いています。
BL漫画好きな女子高生・うららと75歳の老婦人・雪。まったく接点のない2人が、うららのアルバイト先の書店で知り合い、BL漫画を通して交流を始め、世代を超えた友情を育んでいきます。
ここがおすすめ!
劇中に登場するBL漫画『君のことだけ見ていたい』の作画を手がけたのは、BL漫画家のじゃのめ。この劇中漫画は、空気階段の水川かたまり脚本で実写ドラマ化もされています。
おばあちゃんと女子高生という、異色の2人が友達になっていく姿が面白い!女子高生とおばあちゃんの穏やかな日常にほっこりしてしまいます。そして芦田愛菜ちゃんと宮本信子さんがハマり役すぎる!最後のシーンでは、努力が無駄になることはないというメッセージが強く伝わり、胸が熱くなりました。
(20代女性)
29位『南極料理人』(2009年)
南極観測隊で調理を担当した隊員の「南極飯」日誌
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 堺雅人 , 生瀬勝久 , きたろう |
南極観測隊の料理人を務めた元海上保安官・西村淳のエッセイを、『さかなのこ』(2022年)の沖田修一監督が映画化。南極観測隊の学者や大学院生、医師など個性的な隊員たちが繰り広げる、ちょっとおかしな“非日常系”コメディ。
南極という極寒の地ならではの調理法や「南極あるある」が面白おかしく描かれ、くすっと笑えるほのぼのした作風が特徴です。
海上保安庁の巡視船厨房に勤務していた主計士・西村淳は、同僚隊員スズキの代理で第38次南極地域観測隊のメンバーとして急遽ドームふじ基地に派遣されることに。妻と小学生の長女、そして生まれたばかりの長男を置いて南極にやって来た西村の任務は、越冬する隊員8名分の食事を用意することでした。
なかなか知ることのできない南極での生活が、3度の食事を通して面白く描かれている作品。冷凍野菜や缶詰での調理方法や食材の保存方法など、まったく“普通でない”食事情に興味津々!隊員たちの奮闘ぶりも応援したくなります。
(40代男性)
30位『ピンポン』(2002年)
卓球に打ち込む少年たちの熱すぎる物語
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ , 青春 |
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キャスト | 窪塚洋介 , ARATA(井浦新) , 大倉孝二 |
卓球部に所属する幼馴染のペコとスマイル。インターハイの地区予選で負けてしまったスマイルは、顧問のスパルタ指導のもと、卓球の才能を開花させます。一方で、落ち込んだペコは卓球の世界から離れてしまうのでした。しかし2人は思わぬところで再会するのです。
個性の強いキャラクターを見事に再現するのは、窪塚洋介、ARATA、大倉孝二ら。中村獅童の怪演も大きな話題となりました。原作は漫画家・松本大洋による同名漫画で、独特でスピード感のある絵のタッチと、繊細な感情表現が光るストーリー展開で多くのファンを獲得しています。
本作は第26回日本アカデミー賞で優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞などを受賞したほか、評論家の間でも高い評価を獲得。また、2014年には原作の絵をほぼそのまま使用したアニメーション番組が放送されるなど、長きに渡って愛されています。
ここがおすすめ!
人気漫画を宮藤官九郎の脚本で映画化し、卓球をこよなく愛する少年たちの姿をスピード感溢れる迫力の映像で描いている本作。観れば胸が熱くなること間違いなしです!
この時代の窪塚洋介×クドカン脚本は天才!井浦新の拗らせた天才陰キャっぽさも絶妙です。ラストの追い上げがすごくて、自分も客席に立って応援しているかのように胸が熱くなります。
(30代女性)
31位『カメラを止めるな!』(2017年)
ネタバレ厳禁!邦画界奇跡の大ヒット作
ジャンル | コメディ , ゾンビ |
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キャスト | 濱津隆之 , 真魚 |
超低予算映画ながら、驚異的なヒット作を記録した上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』。
ある廃墟でゾンビ映画を撮影していた日暮隆之たちは、突然本物のゾンビに襲われます。リアルな映像を撮れると思った日暮監督は「カメラは止めない!」と叫び、本当にゾンビに襲われているシーンをカメラに収めますが……。
ここがおすすめ!
最初から最後まで張り巡らされた伏線が、後半で一気に解き明かされていくストーリーのカタルシスが病みつきになるとの声も多く、リピーターが続出。たった数館から始まった小さな作品は口コミで広がり、ひと夏で日本中に大熱狂を巻き起こしました。
32位『勝手にふるえてろ』(2017年)
脳内片想い×リアル恋愛の2つの恋に暴走するOLの恋愛コメディ
ジャンル | 恋愛 , コメディ |
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キャスト | 松岡茉優 , 渡辺大知 , 北村匠海 |
綿矢りさの同名小説を、松岡茉優主演で映画化した恋愛コメディ。恋愛経験のない主人公が同時に2つの恋に悩まされる様子を描いています。
OLのヨシカは、同期社員の「ニ」から突然告白されます。人生初の告白にテンションが上がるヨシカでしたが、実は中学時代の同級生「イチ」への想いもいまだ引きずっていました。
ここがおすすめ!
脳内彼氏「イチ」とリアル彼氏「ニ」の間で暴走するヨシカをコミカルに演じる松岡茉優は必見!「ニ」を渡辺大知、「イチ」を北村匠海が演じています。第30回東京国際映画祭のコンペティション部門で観客賞を受賞した話題作です。
原作小説が大好きで、映画もちゃんと“狂ってる”部分が反映されていてとても良かった。あまりにも松岡茉優がこの役に合っている。主人公の「イタさ」がしんどくても、それがその作品の良さだから正解!
(30代女性)
33位『容疑者Xの献身』(2008年)
東野圭吾の直木賞作品を映画化
ジャンル | ミステリー・サスペンス , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 福山雅治 , 柴咲コウ |
福山雅治主演のドラマ「探偵ガリレオ」シリーズの劇場版です。「ガリレオ」の異名を持つ物理学者の湯川が、完璧に細工された殺人事件の謎を解いていきます。しかし、隠されていた真実はあまりにも悲しいものでした。
原作は東野圭吾の同名人気推理小説で、通称「ガリレオ」シリーズの第3弾。第6回ミステリ大賞などの文芸賞を獲得し、「このミステリーがすごい!2006」では第1位に輝きました。
ここがおすすめ!
主演の福山雅治の他にも、柴咲コウや北村一輝、渡辺いっけいや真矢みき、ダンカンが出演するなど、TVドラマ版と同じ豪華キャスト陣の共演が注目を集めました。事件の容疑者となる石神役を務めた、堤真一の熱演が胸に迫ります。
ドラマシリーズの映画ではあるけど、この作品単体でめちゃめちゃ面白い!トリックのクオリティはもちろん、堤真一演じる孤独な男の想いが切なくて、何度見ても大号泣です。
(30代女性)
34位『ちょっと思い出しただけ』(2022年)
ジム・ジャームッシュの世界観を踏襲した大人な恋愛会話劇
ジャンル | 恋愛 , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 池松壮亮 , 伊藤沙莉 , 河合優実 |
『くれなずめ』(2022年)の松居大悟監督が自身のオリジナル脚本を、池松壮亮と伊藤沙莉主演で映画化。第34回東京国際映画祭のコンペティション部門で観客賞を受賞しました。
ケガでダンサーをあきらめ、今は照明スタッフとして働く照生と、タクシードライバーの葉。2人の恋愛の終わりを“始まり”に、物語は過去に遡っていきます。
ここがおすすめ!
松居大悟監督がインスパイアされたのは、クリープハイプの楽曲「ナイトオンザプラネット」。この楽曲はジム・ジャームッシュ監督の『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得たもの。そんなジャームッシュの世界観を色濃く反映した大人の会話劇が素敵な作品です。
元恋人との過去の恋愛を“ちょっと思い出しただけ”なのに、なんでこんなに泣けるのか……。しんみりじんわりくる恋愛映画が好きな人には絶対おすすめ。最後に一番輝いていた恋愛の「始まり」が来る切なさよ。
(20代女性)
35位『君の膵臓をたべたい』(2017年)
一瞬ホラーな衝撃のタイトルの意味とは?
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 , 学園 |
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キャスト | 浜辺美波 , 北村匠海 |
2016年本屋大賞で第2位となった、住野よるの大ヒット同名小説を映画化。浜辺美波と北村匠海がW主演を務め、第41回日本アカデミー賞にて新人俳優賞を獲得しました。
原作にない12年後が描かれ、高校時代を回想する「僕」とその周囲を通して、すい臓の病で亡くなったクラスメイト・桜良の存在が紐解かれます。桜良の“死ぬまでにしたいこと”を叶えるうちに、2人の間には友情とも、恋とも言える感情が芽生えて……という感動のストーリーです。
ここがおすすめ!
生と死をテーマに、“人と人との繋がり”を真っ直ぐに綴った本作。衝撃的なタイトルの意味を知るとき、誰もが涙すること間違いなしです。
珠玉の恋愛映画でもあり、奥深いヒューマンドラマでもある、とても味わい深い作品。タイトルの本当の意味を知ると、ここまでの純愛が本当に存在するのかとも思ってしまいます。美しく儚く可愛い浜辺美波がひたすら尊い。
(20代女性)
36位『ジョゼと虎と魚たち』(2003年)
邦画だから味わえる魅力が詰まった恋物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 妻夫木聡 , 池脇千鶴 |
田辺聖子による同名短編小説の映画化作品。妻夫木聡と池脇千鶴が主演し、平凡な大学生と足の不自由な少女とのアンバランスな恋を描きました。上野樹里や新井浩文といった後の人気俳優陣も多く出演しています。
繊細な心理描写に共感する声も多く、おもわず自身の恋愛の記憶が呼び起こされる秀作です。
第77回キネマ旬報では最優秀主演男優賞、第46回ブルーリボン賞では最優秀主演男優賞と最優秀主演女優賞にノミネートされました。
ここがおすすめ!
監督を『メゾン・ド・ヒミコ』(2005年)などの多数の作品で知られる犬童一心が、劇中の音楽を人気実力派バンド「くるり」が担当し、その独自の世界観も魅力的です。
37位『永遠の0』(2013年)
臆病者と呼ばれた天才パイロットの真実
ジャンル | ヒューマンドラマ , 戦争 |
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キャスト | 岡田准一 , 三浦春馬 |
人生に迷いかけた青年・佐伯健太郎は、祖母の葬儀の席で健太郎が実の祖父ではないと知ります。
本当の祖父は太平洋戦争で戦死した、宮部久蔵という零戦のパイロット。久蔵は生還することに執着し、「海軍一の臆病者」とまで呼ばれた人物でした。健太郎とフリーライターの姉・慶子が元戦友たちを尋ねると、驚きの真実が明らかになり……。
第38回日本アカデミー賞で最優秀作品賞ほか11部門で賞を獲得し、報知映画大賞や毎日映画コンクールなど国内の多数の映画賞を授賞。さらには、イタリアのウディネ・ファーイースト映画祭にてゴールデン・マルベリー賞(最高賞)を受賞するなど、国際的にも高い評価を得た作品です。
本作は全国430館で上映され、8週連続で興行収入1位に輝いたことから、異例のロングラン上映が実施されるなど大ヒットを記録しました。
ここがおすすめ!
特攻隊として散ったという祖父の真の想いを彼の人生を追う孫の視点で紡ぎ上げます。山崎貴監督の巧みなVFXが臨場感を高め、岡田准一や三浦春馬らの心打つ演技も印象的な感動作です。
38位『誰も知らない』(2004年)
ネグレクトの実態を映画化
ジャンル | ヒューマンドラマ , 家族 |
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キャスト | 柳楽優弥 , 北浦愛 |
1988年に実際にあった子ども置き去り事件を題材に、過酷な生活を強いられた兄弟を描いた物語。15年の構想期間を経て、是枝裕和監督が映画化しました。
長男を演じた柳楽優弥が、カンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を史上最年少で獲得し、その名を世界に知らしめた作品です。
ここがおすすめ!
ネグレクトを繰り返す母親役を演じたYOUは、演技経験がほとんどない状態での起用であったものの、その自然体な演技が見事です。キネマ旬報ベスト・テンで助演女優賞、日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受賞するなど、役者としての大きな才能を開花させました。
39位『百万円と苦虫女』(2008年)
根無し草ヒロインの成長物語
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 蒼井優 |
家族から疎まれ実家を出た鈴子は、“100万円貯まると次の場所へ”という面白いルールを決め、引っ越しを繰り返します。他人とのコミュニケーションに悩みながらも、行く先々での出会いによって少しずつ何かが変わる鈴子の成長ストーリーです。
監督を務めたタナダユキは第49回日本映画監督協会新人賞を受賞し、主演の蒼井は芸術選奨新人賞映画部門を受賞するなど、各映画賞でも高評価を獲得。根強い支持を獲得し続けている傑作邦画です。
ここがおすすめ!
鈴子を演じる蒼井優のナチュラルな“ゆるさ”が心地よく響く作品。蒼井優の他にも、森山未來やピエール瀧、キムラ緑子などの豪華実力派キャスト陣の共演が注目を集めました。
40位『愛にイナズマ』(2023年)
ジャンルが変わる!豪華キャストによるリベンジ家族映画
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 , ファミリー |
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キャスト | 松岡茉優 , 窪田正孝 , 佐藤浩市 |
『舟を編む』の石井裕也監督によるオリジナル脚本のコメディドラマで、松岡茉優と窪田正孝が主演を務める他、佐藤浩市や池松壮亮など豪華キャストでも注目の1作。
幼少期から映画監督になることが夢だった折村花子。その監督デビューを目前に控えていた矢先、卑劣なプロデューサーに騙されてすべてを失ってしまいます。そんな彼女を励ましたのは、花子が運命的に出会った舘正夫という男性でした。
ここがおすすめ!
最後の最後に良い意味で“裏切られる”エンタメ性の高い作品。クセの強い家族が花子のピンチに集結して、彼女のリベンジに協力していく様子がアツい!こっそりと中野英雄と仲野太賀の親子共演が実現しているのもポイント。
このご時世、不条理なことやうまくいかないことが多い中、最後には正義感の強い家族の愛を感じた!父親役の佐藤浩市がカッコ良かった。ラブストーリーからファミリー映画になる?結末が予想を超えた展開で面白い。
(50代男性)
41位『ひらいて』(2022年)
高校生たちの禁断の三角関係を描く奇妙な恋愛物語
ジャンル | 恋愛 , ヒューマンドラマ , 学園 |
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キャスト | 山田杏奈 , 作間龍斗 , 芋生悠 |
綿矢りさによる同名小説を、山田杏奈主演で映画化。若手監督の首藤凜が監督を務めています。高校生の禁断の三角関係を描いた、少し奇妙な青春物語。
成績優秀で校内の人気者の愛は、実は同じクラスの地味なタイプのたとえに片想い中。たとえが陰気な少女・美雪と秘かに交際していることに気付いた愛は、乱れる心を隠して美雪に近づき……。
ここがおすすめ!
学校の人気者の愛、地味なタイプのたとえ、糖尿病の持病を持つ陰気な美雪の3人の高校生が織りなす恋模様。たとえと美雪の秘かな交際が、愛の屈折した恋心を呼び覚ます衝撃作です。
山田杏奈演じる愛は「好きな人の好きな人」まで自分のものにしようと行動に移しちゃうような子で、最初から最後までエキセントリックすぎて訳が分からなかった。むしろ愛ちゃん嫌い!まで思ったけど、山田杏奈の"何もかもが気に入らなくて不満たっぷりの眼"とか、桜が一気に舞うシーンとか、グッと惹かれる要素との温度差が気持ち悪くも心地よくて、ずっと忘れられない作品になりました。
42位『帝一の國』(2017年)
イケメンたちの大胆な演技に注目
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 菅田将暉 , 野村周平 , 竹内涼真 |
菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大といった旬のイケメン俳優が多数出演した『帝一の國』。総理大臣である父を持つ赤場帝一は、政界にコネがある超名門「海帝高校」の生徒会長に立候補します。
生徒会長になったあかつきには将来の内閣入閣が約束されますが、帝一の前には続々とライバルが現れるのでした。
ここがおすすめ!
原作はカリスマとして支持され続ける漫画家・古屋兎丸による同名漫画です。映画のキャッチコピーは「野心が、止まらない!!!」、「僕は、靴を舐めて、勝つ。」。その独特の世界観と唯一無二の作品の存在感を発揮するワンフレーズとして、公開前から注目を集めました。
43位『百円の恋』(2014年)
引きこもり女性がボクサーに!痛々しくも、痛烈な恋と戦いの始まり
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 , スポーツ |
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キャスト | 安藤サクラ , 新井浩文 , 稲川実代子 |
周南映画祭で脚本賞の第1回グランプリを獲得した足立紳の脚本を、『アンダードッグ』(2020年)の武正晴監督が映画化。引きこもりの女性がボクシングを通してどん底からはい上がっていく姿を描いています。
実家で引きこもっていたものの、出戻りの妹とケンカして一人暮らしを始めた32歳の一子。深夜の100円ショップで働き始めた一子は、そこでボクサーの狩野と出会い、恋に落ちます。
ここがおすすめ!
とにかく一子を演じる安藤サクラの熱演に圧倒されます。引きこもり生活の怠惰な姿から、ボクシングを始めて顔も体も引き締まっていく様子は見応え十分!日本アカデミー賞では最優秀主演女優賞と最優秀脚本賞を受賞しました。
気取ることも取り繕うこともない、登場人物の個性が人間臭くてリアルな恋愛映画。恋から始めたボクシングを通して、成長していく様子が面白い。安藤サクラのシャドーボクシングのシーンがカッコ良かった!
(30代男性)
44位『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)
古き良き日本を描いたヒューマンドラマ
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 吉岡秀隆 , 堤真一 |
昭和33年の東京を舞台に、集団就職で上京した少女やその就職先の家族、近所の駄菓子屋など、下町に暮らす人々の喜怒哀楽を描いた心温まるドラマ。VFX技術を駆使し、本物に負けないほど美しい夕陽や東京タワーが見事に再現されています。
第29回日本アカデミー賞では13部門すべてでノミネートされ、そのうち12部門で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を獲得しました。
ここがおすすめ!
本作で監督を務めた山崎貴曰く、「当時の風景の再現以上に、人々の心や記憶に残っているイメージ的情景の再現を重視してつくられた映画」とのこと。昭和の日本特有の温かさを感じられる作品となっています。
古き良き昭和時代をノスタルジックに描いた直球のヒューマンドラマ。日本のVFX技術の伸びしろと可能性を未来に向けて感じさせた作品です。下町の人情模様に、ひたすら心温まること間違いなしの名作!
(60代男性)
45位『海街diary』(2015年)
それぞれの葛藤と想いを抱えて「家族」になっていく4姉妹の物語
ジャンル | 家族 , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 綾瀬はるか , 長澤まさみ , 夏帆 , 広瀬すず |
鎌倉の祖母に育てられた3姉妹に届いた父の訃報。父は15年前、女を作って蒸発し、母も再婚して家を出たため両親に複雑な想いを抱えていました。そんな中、姉妹たちは父の葬儀で異母妹・すずの存在を知り、鎌倉の家に迎え入れますが……。
漫画家・吉田秋生の代表作『海街diary』を、『万引き家族』の是枝裕和監督が実写映画化。主演を綾瀬はるかと長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが務め、広瀬の出世作となりました。
ここがおすすめ!
鎌倉のゆったりとした時間が温かな視点で綴られ、丁寧な人間の営みが映し出されます。庭の梅の木と自家製梅酒も印象的に描かれ、鑑賞後に梅酒を作りたくなるかもしれません。最初はぎこちなかった4人が、家族になる過程に引き込まれてしまうでしょう。
46位『おくりびと』(2008年)
米アカデミー外国語映画賞を受賞した日本映画
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 本木雅弘 |
所属していた楽団が解散し、故郷に戻り職探しをする主人公・小林は、ちょっとした勘違いから納棺師の仕事をすることになります。特殊な仕事のため、妻や友人からなかなか理解を得られない中、納棺師の業務にやりがいを見出し始めますが……。
本作の感動は世界にも通じ、モントリオール映画祭グランプリのほか、多くの賞を獲得しました。
ここがおすすめ!
主演を務めた本木雅弘が、遺体に死に化粧を施し棺に納めるシーンは必見です。心のこもった一連の儀式はとてもあたたかく、そして美しく、視聴者の心に深く響きます。
47位『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年)
人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を映画化
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 濱田岳 , 瑛太 |
濱田岳と瑛太のダブル主演で、伊坂幸太郎の人気小説を映画化しました。
アパートに引っ越してきたばかりの椎名に、ある理由で本屋襲撃をもちかける隣人の河崎。若者たちの一風変わった友情に胸を打たれると同時に、伊坂マジックを堪能できる作品です。物語が進むにつれ、意外な事実と謎めいたタイトルの意味が判明します。
本作の舞台となっている宮城県の仙台で、すべてのロケ撮影が行われています。
ここがおすすめ!
原作者の伊坂幸太郎は、本作に関して「この作品を映画化するのは難しい」とコメントしていました。しかし演技派キャストによる高い演技力と、張り巡らされた伏線を見事に回収するストーリー展開は高く評価され、長きに渡って愛される作品となりました。
48位『スワロウテイル』(1996年)
無国籍感がクセになる独特の世界観!架空の街・円都の移民の物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , 青春 , ファンタジー |
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キャスト | 三上博史 , 江口洋介 , Chara |
岩井俊二監督が歌手のCharaを主演に迎えた長編映画2作目。架空の都市「円都(イェンタウン)」を舞台に、移民を主人公にした群像劇です。
「円」が世界一強かった頃、ゴールドラッシュのようなこの街を移民たちは「円都」と呼んでいました。仲間と偽札作りを始めた娼婦のグリコは、ライブハウスを買い取って歌手として成功していきます。
ここがおすすめ!
劇中でChara演じるグリコがボーカルを務める「YEN TOWN BAND」は、同名義で実際にアルバムを発売し大ヒットを記録しました。主題歌の「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」は今も歌われ続ける名曲!
無国籍テイストあふれる独特な世界観がクセになる!言語から文化まで、リアルに存在しそうな世界を細部にわたって作り込んでいるのがすごい。三上博史、江口洋介、渡部篤郎などの豪華キャストもすごい。
(40代女性)
49位『糸』(2020年)
菅田将暉と小松菜奈の共演による時を超えたラブストーリー
ジャンル | 恋愛 |
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キャスト | 菅田将暉 , 小松菜奈 |
中島みゆきの名曲をモチーフに、18年に渡る運命の恋を綴る壮大なラブストーリー。前回の『溺れるナイフ』から5年、菅田将暉と小松菜奈が再び恋人役を演じました。
平成元年に生まれ、13歳の時に出会った高橋漣と園田葵。2人は想いあったまま引き離され、8年後、21歳になった漣は北海道でチーズ職人をしていました。さらに10年後の平成最後の年、2人は導かれるように再会することになり……。
ここがおすすめ!
平成30年史を背景として、故郷に残った連と東京、沖縄、シンガポールと各地を転々とする葵の人生を並行して描いており、時代の変遷も胸に迫ります。2人の切っても切れない絆とその想いがたどり着いた結末に、涙せずにはいられません!
50位『アウトレイジ』(2010年)
「全員悪人」でお馴染みのヤクザ映画
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ , ヤクザ |
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キャスト | 椎名桔平 , 加瀬亮 , 三浦友和 |
北野武監督の「アウトレイジ」シリーズ第1作目。過激な暴力描写と、「全員悪人」というキャッチコピーで1作目から大きな話題を呼び、3部作として製作されました。
関東最大の巨大暴力団「山王会」の組長・関内は、直参の池元組組長・池元について苦言を呈します。
本家若頭の加藤はそれを受けて、池元に直系ではない村瀬組を締め付けるよう命令。そこで池元は、配下の大友組組長・大友に厄介な役目を任せることにします。こうして、裏切りと打算、エゴが爆発し、生き残りを賭けた権力闘争が幕を開けるのでした。
ここがおすすめ!
北野監督自ら主演を務め、椎名桔平や加瀬亮、三浦友和や國村凖などの豪華出演陣が話題を呼びながらも、バイオレンスな表現からR15+指定となりました。「バカ野郎」「この野郎」などのセリフが飛び交う「たけしワールド」が全開で、監督のファンならば観逃せないシリーズです。
51位『ちはやふる 上の句』(2016年)
競技かるたにかける青春を描いた人気漫画を実写映画化
ジャンル | 青春 , スポーツ , ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 広瀬すず , 野村周平 , 新田真剣佑 |
末次由紀による漫画『ちはやふる』の実写映画化作品で、映画「ちはやふる」シリーズの第1弾。後編の「下の句」が同年4月、完結作「結び」が2018年に公開されました。
幼馴染みの太一と新と、競技かるたでいつも遊んでいた千早。高校生になった千早は、引っ越して離れてしまった新に会いたい一心で、競技かるた部を創設。高校で再会した太一とともに部員集めに奔走します。
ここがおすすめ!
シリーズを通して千早を演じたのは広瀬すずで、競技かるたに青春をかける千早を熱演しました。千早に影響を与えた新を真剣佑が演じ、この役をきっかけに新田真剣佑に改名したのは有名な話!
原作漫画が大好きなのであまり期待してなかったけれど、これはかなり良い。千早と広瀬すずのシンクロの仕方がすごい!上の句を観たら、結びまで一気に観ないと気が済まなくなる。
(20代女性)
52位『戦場のメリークリスマス』(1983年)
大島渚監督による不朽の名作
ジャンル | ヒューマンドラマ , 戦争 |
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キャスト | デヴィッド・ボウイ , 坂本龍一 , 北野武 |
舞台はジャワ島の日本軍捕虜収容所。戦争映画ですが戦闘シーンはなく、極限状態に置かれた男たちの間で生まれた奇妙な形の愛、そして友情を描いた物語です。
坂本龍一とデヴィッド・ボウイのキスシーンや、坂本が担当した主題曲も話題に。主題曲は英国アカデミー賞作曲賞を獲得し、第36回カンヌ国際映画祭に出品されました。その際にはグランプリ有力作品とささやかれるなど、国際的にも高評価を得た作品です。
ここがおすすめ!
デヴィッド・ボウイと坂本のみならず、ビートたけしやジョニー大倉、内田裕也などの異色の個性派キャストの共演でも大きな話題を呼びました。
53位『告白』(2010年)
日本映画界に衝撃作が走った話題作
ジャンル | ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 松たか子 |
湊かなえのベストセラー小説の映画化です。「私の娘がこのクラスの生徒に殺された」という、1人の教師の衝撃的な告白から始まるミステリー。愛娘の命を奪われた復讐劇でありながら命の尊さも切実に訴え、主演の松たか子の狂気的な演技が話題になりました。
監督を務めたのは、独特な映像表現と大胆な色彩を放つ個性派作品で知られる中島哲也。映画『嫌われ松子の一生』(2006年)や『パコと魔法の絵本』(2008年)、役所広司主演で小松菜奈のブレイク作『渇き。』(2014年)などの作品で知られています。
ここがおすすめ!
本作では監督の特徴でもある明るくカラフルな色彩描写を封印し、モノクロの映像を多用するなど、全編を通してトーンを抑えた演出を取り入れています。これによって、映画のテーマである少年犯罪やいじめ、復讐にまつわる重々しい雰囲気を存分に表現することに成功。
思春期真っ只中の13歳、残酷性と爆発的エネルギーの両方を併せ持つ年代に起こったある悲劇を描いた衝撃作。松たか子の抑えた演技はもちろん、それぞれのエピソードの主役となっている子どもたちの演技がまた素晴らしい!
(40代女性)
54位『るろうに剣心』(2012年)
逆刃刀に不殺を誓った流浪の剣士
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 佐藤健 , 武井咲 |
和月伸宏による同名漫画の実写化シリーズ第1作目です。かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた緋村剣心は、2度と人を斬らないと心に決め、流浪の旅を続けていました。その中で様々な事件に遭遇し、人々を守るために剣をふるいます。
佐藤健が主演を務め、武井咲や吉川晃司、蒼井優や青木崇高、綾野剛や窪田正孝、江口洋介、香川照之などの豪華キャスト陣が脇を固めました。
ここがおすすめ!
第36回日本アカデミー賞で武井が新人女優賞を獲得し、第1回ジャパンアクションアワードでは、スタントやアクションに関する賞を複数受賞。国内の映画賞で多くの記録を残し、特にアクションシーンへの評価が高い作品です。
55位『いま、会いにゆきます』(2004年)
雨の季節に起こった愛の奇跡
ジャンル | ファンタジー , ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 中村獅童 , 竹内結子 |
ある雨の日、妻の澪に先立たれ一人息子と暮らす男性の前に、澪そっくりの記憶喪失の女性が現れます。驚きながらも彼女を家族として迎え、3人の同居生活が始まりますが……。
市川拓司のベストセラー小説を、中村獅童と竹内結子の主演で映画化した作品です。子役・武井証の好演も涙を誘い、美しい家族愛を描いた感動の物語となりました。
原作は市川自身の病気体験が基になっており、妻との恋愛やバイク旅行などは実際の出来事だそうです。その一方で、“死者が戻ってくる”という現実には叶わない設定も交えており、ファンタジー系のラブストーリーが好きな人におすすめの作品。
ここがおすすめ!
2人の出会いから結婚に至るまで、息子が生まれて家族になる過程があるからこそ、明かされる真実に涙せずにはいられません。
56位『そして父になる』(2013年)
2つの家族が交わるとき
ジャンル | ヒューマンドラマ , 家族 |
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キャスト | 福山雅治 , 尾野真千子 |
是枝裕和監督が2013年に製作した映画『そして父になる』。主演を俳優で歌手の福山雅治が務め、尾野真千子や真木よう子、リリー・フランキー、ピエール瀧、樹木希林などの豪華実力派キャスト陣が一堂に会しました。
出生から6年後に、子どもの取り違えが発覚したふたつの家族。彼らの交流と葛藤を、是枝監督の独自性が光る淡々とした映像で映し出しました。
ここがおすすめ!
本作では情緒的な雰囲気、胸に刺さる感情表現も用いて、登場人物の感情を丁寧に描いています。本作は第66回カンヌ国際映画祭にて審査員賞を獲得し、国内での劇場公開時に映画観客動員ランキングで2週連続で1位を記録するなど、大きな注目を集めました。
57位『ソラニン』(2010年)
心に響くクライマックスのライブシーン
ジャンル | ヒューマンドラマ , 音楽・ライブ , 恋愛 |
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キャスト | 宮崎あおい , 高良健吾 |
浅野いにおの同名漫画の映画化です。会社を勢いで辞めてしまった芽衣子と、音楽活動が思い通りにいかない種田を主人公とした青春映画。原作の空気感を大切にしながら、人生において誰もが持つ夢や葛藤を丁寧に描き上げています。
芽衣子の恋人で、バイク事故で急死してしまう種田成男役を高良健吾、2人と同じバンドでドラムを担当するビリー役を、桐谷健太が好演しました。
さらには、人気ロックバンド「サンボマスター」のメンバーとして活躍する近藤洋一も出演しています。
ここがおすすめ!
劇中、登場人物たちが実際に演奏する楽曲「ソラニン」は、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」がメロディーを付けました。音楽色の強い映画として、若者を中心に人気を集める作品です。芽衣子を演じた宮崎あおいが歌う真っすぐな「ソラニン」は必聴!
58位『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)
シリーズが続々と日本映画の興行収入を塗り替える
ジャンル | アクション , コメディ , ヒューマンドラマ , 刑事 |
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キャスト | 織田裕二 , 柳葉敏郎 |
前作『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998年)の事件から5年後、観光スポットとなったお台場で殺人事件が発生し、女性警視正が指揮を執ります。噛み付き魔の出現やスリ事件も並行して起こる中、青島刑事らは上からの指示に縛られ、思うような捜査が出来ず……。
劇場版シリーズは「THE FINAL」まで、スピンオフを除いて全4作が制作。そのどれもが邦画興行収入の上位にランクインするなど、日本全国でヒットしたシリーズとなりました。
ここがおすすめ!
大ヒットドラマ「踊る大捜査線」シリーズの劇場版2作目です。青島らは犯人逮捕のために奔走するも、縦割り行政が邪魔し「レインボーブリッジ、封鎖できません!」の名台詞が生まれました。
59位『桐島、部活やめるってよ』(2012年)
それぞれの視点で描く群像劇
ジャンル | ヒューマンドラマ , 学園 |
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キャスト | 神木隆之介 , 橋本愛 |
バレー部のエース・桐島が突然退部したことがきっかけとなり、彼に直接関係する生徒だけでなく、間接的な繋がりの生徒にまで波紋が広がる本作。
原作は平成生まれの人気小説家、朝井リョウのデビュー作であり、第22回小説すばる新人賞を受賞した同名小説。作品発表時、朝井は現役の早稲田大学生であり、そのことも大きな話題を呼びました。
監督を務めた吉田大八をはじめ、キャストの神木隆之介や東出昌大、橋本愛らが複数の映画賞で監督賞や俳優賞を受賞するなど、多方面から高く評価された作品です。
ここがおすすめ!
それぞれ悩みを抱える登場人物5人の心理描写にフォーカスした作品で、悩みを隠したまま表面的に交わり、出来事が進んでいきます。タイトルになっている桐島は、映画には直接登場しません。
60位『翔んで埼玉』(2018年)
愛と爆笑にあふれた「埼玉ディス映画」
ジャンル | コメディ |
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キャスト | 二階堂ふみ , GACKT |
埼玉県民が東京都民に虐げられ、ひっそりと生きている架空の世界。東京都知事の息子で超名門校「白鵬堂学院」の生徒会長・壇ノ浦百美は、帰国子女の麻実麗に心惹かれてしまいます。しかし彼が埼玉県出身だと判明し、百美は許されない恋に苦悩するのです。
『パタリロ!』で知られる魔夜峰央の同名ギャグ漫画を、二階堂ふみとGACKT主演で実写映画化。本作は“埼玉をディスる”という内容から、実写化不可能と言われてきました。
ここがおすすめ!
埼玉県出身の有名人を多数起用したり、百美の「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」など原作の名台詞も押さえたりと、実写化へのこだわりが伺えます。シュールな作風と地元民歓喜の「あるあるネタ」が好評を博し、続編の製作も決定しました。
61位『DEATH NOTE』(2006年)
世界でも人気の原作漫画を実写化し大ヒット
ジャンル | ファンタジー , ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 藤原竜也 , 松山ケンイチ |
人気漫画『DEATH NOTE』の実写映画化です。本作の主人公は、名前を記入するだけで命を奪うことができる死神のノートを手にし、正義の名のもとに殺人を繰り返す青年・夜神月。彼と対をなす天才で、一連の死亡事件を捜査する名探偵・L(エル)の駆け引きを描きました。
原作から抜け出たように完璧なLを演じた松山ケンイチの出世作となっています。
2部作の後編にあたる『デスノート the Last name』のほか、スピンオフ作品である『L change the WorLd』が2008年に公開されました。その後も2015年にテレビドラマ化し、劇場版『デスノート Light up the NEW world』が公開されるなど、多岐に渡って映像化された作品です。
ここがおすすめ!
2017年にはアメリカとカナダで撮影されたリメイク版、Netflixオリジナル映画『Death Note/デスノート』が全世界に配信されるなど、国際的な人気を誇っています。国内外での描かれ方を比較してみるのも面白いかもしれません。
62位『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)
邦画界に「セカチュー」ブームを巻き起こした純愛物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 大沢たかお , 森山未來 , 柴咲コウ , 長澤まさみ |
主人公・朔太郎に置手紙を残し、婚約者・律子が姿を消します。律子は1本のカセットテープを見つけ、朔太郎の故郷・高松へ。律子の行先を偶然知った朔太郎は、かつての恋人・亜紀を想い起こし……。
片山恭一のベストセラー小説に、独自のストーリーを加えて映画化した作品です。映画には大人になった朔太郎が登場し、彼が亜紀との過去を回想する形で描かれました。
原作では軽く触れられただけの律子を映画ではキーパーソンに据え、高校時代に恋人を失った朔太郎の心の傷を、救いに導く役割も与えられています。
ここがおすすめ!
亜紀の高校時代を演じた長澤まさみは、体当たりの役づくりで一躍話題に!白血病の治療による副作用で脱毛症を抱えた役柄のため、自らスキンヘッドにしたそうです。
63位『HERO』(2007年)
木村拓哉主演の人気ドラマがスクリーンに
ジャンル | ヒューマンドラマ , 刑事 |
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キャスト | 木村拓哉 |
6年ぶりに東京地検城西支部へ帰ってきた久利生検事。彼が担当した過失致死事件に大物弁護士が登場したことから、代議士の収賄事件にも繋がることが発覚します。久利生は証拠を集めるため、検察事務官の雨宮とともに韓国へ飛ぶことに……。
木村拓哉主演の大ヒットドラマ『HERO』の劇場版シリーズ1作目です。阿部寛、大塚寧々らお馴染みのメンバーのほか、特別編ドラマの中井貴一らも出演。また、久利生と対峙する弁護士を松本幸四郎が務め、久利生の事務官役・松たか子との親子共演も話題となりました。
ここがおすすめ!
本作最大の見どころは、シリーズ初の海外ロケも行われた超豪華なストーリー展開です。韓流スターのイ・ビョンホンがエリート刑事役で登場するほか、タモリが「森田一義」名義で24年ぶりに映画出演を果たし、悪役に扮したことも注目!ラストはシリーズ唯一といえる久利生と雨宮のラブシーンがあるので必見です。
64位『クローズZERO』(2007年)
日本不良漫画の金字塔が豪華俳優で実写映画化
ジャンル | アクション , 不良 |
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キャスト | 小栗旬 |
高橋ヒロシによる不良漫画の金字塔「クローズ」の世界観をベースに、映画では漫画の前日譚であるオリジナルストーリーが展開されます。主演キャストに小栗旬を迎え、山田孝之、桐谷健太、高岡蒼佑、黒木メイサら豪華キャストが集結。監督を務めたのは三池崇史です。
オリジナル路線は一種の賭けですが、今回は配役の妙、原作の世界観をきちんと踏襲したことがプラスに働いて原作ファンにも好評でした。
舞台となるのは、“不良の”名門で知られる鈴蘭男子高校。鈴蘭にはいくつもの派閥があり、日々勢力争いを繰り広げています。特に3年の芹沢は、「百獣の王」という異名を持ち鈴蘭の頂点に立っていました。
そこに覇権を狙う滝谷が転入してきます。彼も「最凶の転入性」と称される強者で……。
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舞台設定は原作の1年前になっているため、絶対的な存在である主人公・坊屋春道は登場しません。しかしリンダマンやヒロミが出演したり、「武装戦線」の存在にも触れられていたりと、「クローズ」の要所は抑えられています。
65位『THE有頂天ホテル』(2006年)
三谷ワールドが炸裂する群像コメディ
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 役所広司 , 佐藤浩市 , 松たか子 |
舞台は大晦日の老舗ホテル。自殺願望の大物演歌歌手、汚職の代議士などお客がワケありならば、従業員も様々な事情を抱えた人たちばかりです。それぞれのストーリーが巧みに絡み合い、新しい年へ向けて同時進行していきます。
ひとつの大きな場所に登場人物を集め、それぞれにスポットを当てながらストーリーラインを並行して進行する「グランドホテル形式」が採用された本作。4つのスイートルームの名前は、その由来でもある映画『グランド・ホテル』(1932年)のキャスト名を冠しています。
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主演の役所広司、佐藤浩市、松たか子など豪華キャストが顔を揃え、三谷幸喜監督の類まれなセンスで味付けされた極上のエンターテイメント作品です。三谷作品ならではの見事な構成力や、監督の映画愛が感じられる1本と言えるでしょう。
66位『テルマエ・ロマエ』(2012年)
古代ローマと現代日本を繋ぐ壮大なお風呂コメディ
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ , SF |
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キャスト | 阿部寛 |
ヤマザキマリの漫画を映画化し、古代ローマと現代日本の風呂をめぐる騒動を描いた傑作です。
古代ローマ帝国で浴場設計を手掛ける技師・ルシウスが、突然現代にタイムスリップし、日本の銭湯という素晴らしいシステムを知ります。彼は故郷へ戻った後に、日本文化を参考にした様々な風呂を造り脚光を浴びるのですが……。
ここがおすすめ!
主演の阿部寛が彫りの深い顔立ちを活かして、古代ローマ人の主人公を好演。ルシウスと何度も遭遇するヒロイン、山越真実は上戸彩が演じており、コミカルな掛け合いが楽しい作品です。
67位『リング』(1998年)
日本ホラー映画の火付け役
ジャンル | ホラー |
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キャスト | 高橋克典 , 三浦綺音 |
鈴木光司の同名小説を映画化した、人気ホラー「リング」シリーズの第1作目です。
キーアイテムとなるのは、観た者は1週間後に死んでしまうという「呪いのビデオ」。それを取材するテレビディレクターが、自身もその呪いに巻き込まれることになり、恐ろしいビデオに秘められた事実を探っていきます。
ここがおすすめ!
本作は邦画ホラー(Jホラーとも)ブームの先駆けとも言われており、挿入歌がヒットするなど、一大ムーブメントを巻き起こしました。その後も数々の関連作品やスピンオフ映画が公開されたほか、ハリウッド・リメイク版も製作されており、世界的に高い人気を誇っています。
2024年公開!期待したい邦画5選
1.『ゴールデンカムイ』(2024年1月19日公開予定)
グルメ×アクション×歴史!アイヌの金塊を奪い合うバトルロイヤル
ジャンル | アクション |
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キャスト | 山崎賢人 , 山田杏奈 , 眞栄田郷敦 |
明治末期の北海道を舞台にした野田サトルによる同名の大ヒット漫画を、「キングダム」シリーズの山崎賢人主演で実写映画化。
日露戦争での戦いぶりから「不死身の杉元」という異名がついた元陸軍兵・杉元佐一。一獲千金を狙っていた杉元は、偶然アイヌ民族が隠し持っていた金塊の存在を知ります。アイヌの少女アシリパと出会い、ともに金塊の行方を追い始めますが、帝国陸軍もそれを追っていて……。
ここがおすすめ!
原作漫画は人気が高く、実写化はハードルが高いと考えられていましたが、個性的なキャラクターたちのビジュアル面ではファンも納得の仕上がり。特に玉木宏演じる鶴見中尉と舘ひろし演じる土方歳三の出来栄えが高評価!
実写化は難しいと思っていたけど、あのビジュアルなら期待大!北海道の壮大さやアイヌの歴史とグルメといった、原作の良さをどこまで踏襲できるかが鍵かも。原作には半端ない変態がたくさん出てくるけどそこは大丈夫?
(30代男性)
2.『片思い世界』(2024年公開予定)
広瀬すず×杉咲花×清原果耶、奇跡のトリプル主演作
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 広瀬すず , 杉咲花 , 清原果耶 |
『花束みたいな恋をした』以来のタッグとなる土井裕泰監督×坂元裕二脚本のオリジナル作品。広瀬すず、杉咲花、清原果耶と旬の人気女優3人がトリプル主演を果たした注目作です。
物語の詳細はまだ未発表ですが、現代の東京を舞台に迷いながらも優しさを失わずに生きている、若い女性たちの姿を描くという内容。2024年公開予定です。
ここがおすすめ!
広瀬は『なつぞら』、杉咲は『おちょやん』、清原は『おかえりモネ』と朝ドラで主演を務めた実力と人気を兼ね備えた同年代の女優たち。この共演自体が奇跡的ですが、さらに「花恋」スタッフ集結とあれば期待せざるを得ない!
「花恋」のスタッフ×『片思い世界』というタイトルだけでもワクワクする。どれくらい緻密な脚本で、3人がどんな演技を見せてくれるのか!3人ともピュアで透明感があるし、他の共演者が誰なのか、どう絡んでいくのかも気になる。
(20代女性)
3.『違国日記』(2024年公開予定)
人見知りな30代小説家と遠縁の姪の奇妙な交流を描く
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 新垣結衣 |
『さんかく窓の外側は夜』のヤマシタトモコによる漫画『違国日記』を、新垣結衣主演で実写映画化。『ジオラマボーイ・パノラマガール』の瀬田なつきが監督を務めます。
人見知りな小説家の高代槙生は、両親を交通事故で亡くした姪の田汲朝を、葬式の場の勢いで引き取ることに。とはいえ、他人と住むことに慣れていない槙生は戸惑いを隠さず、朝は困惑してしまいます。
ここがおすすめ!
新垣結衣が人見知りの小説家・高代槙生を演じ、「じんわりとしたあたたかさが感じられる作品になると良いなと思います」とコメント。また瀬田監督は繊細な人物同士の交流にスポットを当てる作品に強く、今作でもその手腕が期待されます。
原作漫画は他人との関わり方など大人が抱えている悩みや10代の繊細な心情など、丁寧に描いている名作。新垣結衣が人見知りな小説家役をどのように演じるのか興味津々!物語の核となる姪の朝役が誰になるのかも重要。
(30代女性)
4.『ミッシング』(2024年公開予定)
石原さとみが初の母親役に挑む社会派ヒューマンドラマ
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 石原さとみ |
『新聞記者』で知られるスターサンズが企画し、『空白』の吉田恵輔監督が石原さとみ主演でメガホンをとるヒューマンドラマ。
ある街で起きた、少女の行方不明事件。母親の沙織里はあらゆる手を尽くして娘を探しますが、有力な情報を得ることができず3カ月が経過。娘が行方不明になった時、沙織里はアイドルのライブに行っていたことが発覚し、ネットで激しいバッシングに晒されてしまいます。
ここがおすすめ!
石原さとみは本作が出産後初となる映画出演。母親になった今だから演じ切れると決意表明し、この難役に体当たりで挑んでいます。脚本は吉田監督のオリジナルで、「自身のキャリア史上、最も覚悟をもって挑んだ」という意欲作。
娘の失踪で日常が崩壊していく様や、事件を視聴率を獲るための「題材」として扱って偏向報道してしまうマスメディアのあり方など、現代社会の闇が描かれる作品。骨太な作品を作り続けているスターサンズとあって期待している。
(40代男性)
5.『カラオケ行こ!』(2024年1月公開予定)
歌が上手くなりたいヤクザと合唱部の中学生との奇妙な交流
ジャンル | 青春 , コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 綾野剛 , 齋藤潤 , 芳根京子 |
『1秒先の彼』の山下敦弘監督、『MIU404』の野木亜希子脚本、綾野剛主演で、和山やまの漫画『カラオケ行こ!』を実写映画化。
思春期を迎え、変声期に悩む合唱部の中学生・岡聡実。最後の合唱祭に向けてがんばろうとしていた時、突然現れたヤクザの狂児からカラオケに誘われます。狂児にはどうしても歌が上手くならなければいけない理由がありました。
ここがおすすめ!
狂児に歌の指導を頼まれる聡実役は、『トリリオンゲーム』で主人公ハルの中学生時代を演じた新人の齋藤潤。全国的な大型オーディションを勝ち抜き、劇中でX JAPANの「紅」を披露する役柄とあって注目の逸材!
この作品の見どころは何といっても組のカラオケ大会。「紅」が持ち歌の狂児の他にも個性的すぎる組のヤクザたちが登場。組長役の北村一輝を筆頭に、橋本じゅんややべきょうすけなど強面の面々が必死にカラオケするシーンが楽しみ!
(30代男性)
日本の有名監督別におすすめ邦画を紹介
是枝裕和
映画監督デビュー作『幻の光』(1995年)でいきなり国内外の高い評価を得た是枝裕和(これえだ ひろかず)。今では日本を代表する映画監督と言えるでしょう。 ドキュメンタリーディレクターという経歴を持つ是枝裕和監督は、フィクション映画でもまるでドキュメンタリーのように、現実社会で無視されがちな問題を提起し映し出します。監督だけでなく、脚本や編集も自身で手がけるのも監督の特徴です。 2004年公開の映画『誰も知らない』では、「巣鴨子供置き去り事件」を題材に育児放棄された子どもたちの姿を映し出し、世間に衝撃を与えました。 万引きで生計を立てる家族を描く『万引き家族』(2018年)、赤ちゃんポストを題材とした『ベイビー・ブローカー』(2022年)など、見えなくともすぐそこにある現実を描く監督の映画は、ずっしりと心に残ります。
岩井俊二
独特な映像美や世界観で人々の心を魅了し、そのノスタルジックな映像は「岩井美学」とも呼ばれる岩井俊二。1995年に初の長編映画『Love Letter』を監督し、特に韓国で爆発的ヒットを記録しました。 是枝監督と同じく、脚本や編集も自ら手がけることが多い監督です。また映画に新しい技術を取り入れていくスタイルも特徴的で、新たな撮影方法や、WEB配信という上映方法をいち早く取り入れてきました。 今もカルト的人気を持つ映画『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)では、インターネット掲示板上で大衆参加によって生まれた小説を映画化するという手法に挑戦。先鋭的で唯一無二の世界観を生み出してきた岩井俊二監督の作品は、日本映画を語る上で避けることはできないでしょう。
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濱口竜介
『ドライブ・マイ・カー』(2021年)が日本映画初となるアカデミー賞作品賞および脚本賞ノミネートの快挙を達成し、脚光を浴びた濱口竜介監督。 映画『偶然と想像』(2021年)が新型コロナの影響で『ドライブ・マイ・カー』と同年公開となったことで3大国際映画祭で連続受賞となり、世界的な注目を集めました。 彼は2011年の東日本大震災発生時に現地に滞在して被災者のインタビューを撮影し、酒井耕監督と共同のドキュメンタリー作品「東北記録映画三部作」を制作。この経験が、のちに映画における独自の方法論につながったと語っています。 先鋭的で型にはまらない作風ながら、洗練された心地よさを作り出す監督の映画は、現代の日本映画の宝とも言えるでしょう。
- 『親密さ』(2011年)
- 『ハッピーアワー』(2015年)
- 『寝ても覚めても』(2018年)
- 『偶然と想像』(2021年)
- 『ドライブ・マイ・カー』(2021年)
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新海誠
2016年のアニメーション映画『君の名は。』で社会現象を巻き起こし、世界的にも注目を集めるアニメーション監督となった新海誠。 風景を緻密かつ壮大に描く圧倒的に美しいアニメーションと、繊細な心理描写を織り交ぜた叙情的なストーリーで高く評価され、彼の作品は「デジタル時代の映像文学」とも称されています。 監督が最初に大きな注目を集めた作品は、2002年の短編アニメーション『ほしのこえ』。たった1人で作り上げたことでネット上で話題を呼び、数々の賞を受賞しました。 短編3本の連作からなるオムニバス映画『秒速5センチメートル』(2007年)は、美しいアニメーションと悲しい物語が人々の胸を打ち、イタリアのフューチャーフィルム映画祭で最高賞を受賞しています。
※作品名をクリックで配信サービスに飛びます。 ※『すずめの戸締まり』はU-NEXTで配信中の本編冒頭12分のみです。
日本アカデミー賞受賞作品からのおすすめ邦画
『新聞記者』(2020年)
女性新聞記者が目の当たりにする日本の闇とは?衝撃の政治エンタメ
ジャンル | ヒューマンドラマ , サスペンス |
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キャスト | 松坂桃李 , シム・ウンギョン |
第43回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞、最優秀主演男優賞(松坂桃李)、最優秀主演女優賞(シム・ウンギョン)の三冠に輝いた社会派サスペンス。東京新聞記者・望月衣塑子の著書を原案としたオリジナルストーリーです。
東都新聞の記者・吉岡エリカのもとに匿名ファックスで届いた、ある大学新設計画に関する極秘情報。吉岡は捜査に乗り出し、内閣府の「神崎」という人物が浮上した矢先、神崎は自殺してしまいます。一方、内閣情報調査室の若手エリート官僚・杉原拓海は元上司である神崎の自殺に違和感を覚えており……。
ここがおすすめ!
真実を追う女性新聞記者が目の当たりにするのは、想像を超える日本の闇。現実社会とリンクするようなリアルな内容に、「こんな映画作って大丈夫なの?」と思うほどの衝撃作です。
『三度目の殺人』(2018年)
三度目の殺人。タイトルの意味を考察すると「現実」にゾッとする
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 福山雅治 , 役所広司 , 広瀬すず |
第41回日本アカデミー賞にて最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞などを受賞した映画『三度目の殺人』。第74回ヴェネツィア国際映画祭ではメイン・コンペティション部門に正式出品された作品です。
解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された三隅高司。三隅にはすでに殺人の前科があり、今回の犯行も自供しているため死刑はほぼ確定でした。なんとか無期懲役に減刑しようとする担当弁護士の重盛朋章は、事件に違和感を覚えはじめ……。
ここがおすすめ!
是枝裕和が監督・脚本を手がけた傑作サスペンスです。二転三転する三隅の供述と、浮上する被害者の娘・山中咲江という存在……。「何が真実か」と頭をかき回されますが、描かれるのは「現実」です。考察しがいのある映画が好きな方におすすめ!
『STAND BY ME ドラえもん』(2015年)
日本中を「ドラ泣き」させた、なつかしくて新しいドラえもん。
ジャンル | ファミリー , ファンタジー , SF |
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声優 | 水田わさび , 大原めぐみ , かかずゆみ |
ドラえもん初の3DCGアニメーション映画にして、第38回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞作。世界興行収入100億円を超える世界的ヒット作品となり、秦基博が歌う主題歌『ひまわりの約束』も大流行しました。
冴えない少年・のび太の前に現れたのは、22世紀から来た子孫のセワシ&ネコ型ロボットのドラえもん。ドラえもんは、のび太のせいで悲惨になった未来を変えるために、のび太のお世話係として連れて来られたのです。乗り気じゃないドラえもんでしたが、のび太を幸せにしないと22世紀に戻れないようプログラムされてしまい……。
ここがおすすめ!
藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』の中でも泣けると評価されているエピソードを原作に、大人も楽しめるドラえもんに仕上げられています。3Dでよりリアルにドラえもんの世界を感じられるのも魅力。2021年には続編の「2」も公開されています。
『フラガール』(2007年)
「常磐ハワイアンセンター」誕生秘話!ド素人娘たちがフラダンスに挑戦
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 松雪泰子 , 豊川悦司 , 蒼井優 |
第30回日本アカデミーで賞最優秀作品賞、最優秀監督賞などを総なめした映画『フラガール』。1969年に福島県いわき市にオープンした「常磐ハワイアンセンター」誕生の実話を元に、『悪人』(2010年)『怒り』(2016年)の李相日が監督&脚本を手がけた作品です。
エネルギー革命により閉鎖されることになった炭鉱のまち。炭鉱に代わる起死回生の町おこしとしてハワイアンセンターを立ち上げることになり、炭鉱娘たちはフラダンスショーに出演することになります。フラダンスを教えるために東京からやってきたダンサーの平山まどかは、ひたむきに踊る炭鉱娘たちと絆を結んでいき……。
ここがおすすめ!
公開前はあまり注目されていなかったものの、公開後口コミにて広まり大ヒット!少女たちが一生懸命にダンスに取り組む姿がキラキラと眩しくて、胸が熱くなります。蒼井優をはじめ、ダンス経験のない女優たちが披露する本格的なフラダンスショーも見事で、見応えバッチリです。
不朽の名作!日本映画を語るなら見逃せないおすすめ作品
『七人の侍』(1954年)
日本映画を代表する黒澤明作品
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 三船敏郎 , 志村喬 |
時は戦国時代、野武士の襲来に生活を脅かされていた貧しい百姓たちが腕利きの浪人7人を雇い、ともに命をかけて戦う様を描きました。
また2016年には、アントワーン・フークアが監督を務め、日本でも話題になったリメイク版『マグニフィセント・セブン』も公開。同作にはデンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク、クリス・プラット、イ・ビョンホンなどの実力派人気俳優が集結しています。
ここがおすすめ!
撮影中、撮影の邪魔になりそうな電柱を、黒澤明監督の「どかせ」の一言で本当に撤去するなど、黒澤明にまつわる伝説が数多く生まれた作品となりました。
『東京物語』(1953年)
世界でも絶賛!日本の巨匠・小津安二郎の代表作
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 笠智衆 , 東山千栄子 |
小津安二郎監督が家族や人生をしみじみと描き、名作映画『市民ケーン』(1941年)や『めまい』(1958年)などが1位を受賞してきた「世界映画史上ベスト作品」にて第1位に輝きました。国内で快挙を達成しただけでなく、海外でも高い評価を得ている傑作です。
田舎から東京へ出てきた老夫婦は子どもたちを訪ねますが、みなそれぞれに忙しく、親身になってくれたのは戦死した次男の嫁でした。
ここがおすすめ!
カメラを固定して人物を撮る「小津調」と称される独自の演出技法が取り入れられており、家族の姿が丁寧に描かれている本作。家族という人間にとって1番最初の共同体が、経年によって少しずつバラバラになっていく様子が穏やかかつ独特のトーンでつづられ、映画を通して家族に伴う寂しさが表現されています。
『南極物語』(1983年)
南極大陸で奇跡の再会を果たす感動の日本映画
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 高倉健 |
昭和33年、南極昭和基地では悪天候のため観測隊の交替が出来ず、15匹の犬が置き去りになってしまいました。犬たちの安否を気にかけていた隊員の潮田と越智は、翌年の観測隊に参加。再び訪れた南極で彼らが目にしたのは……。
ここがおすすめ!
兄弟犬タロ・ジロが南極で生き延びた実話をもとに、高倉健主演で映画化されました。鎖に繋がれ餌もない厳しい状況で取り残された犬たちの力強い生命力に、感動せずにはいられません。
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